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医心方 巻二十七 養生篇 行止第六以降 鳳凰堂流解釈

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入眠、起床、歩き、言葉、衣服、その他についての養生
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(4)医心方  巻二十七  養生篇  雑禁第十一  鳳凰堂流解釈

(4)医心方 巻二十七 養生篇 雑禁第十一 鳳凰堂流解釈

急遽バタバタした週末に連続投稿が切れてしまいましたが、まぁのんびり鳳凰堂で行きます
(*´艸`*)

千金方からの引用の続き

食事した後すぐにまた食べたりするな

食べたくないのに頑張って食べるな

飲みたくないなら飲むな

重いものを挙げるな

マイナス思考をするな

激怒するな

悲しみ愁うな

大喜びするな

飛び跳ねるな

しゃべり過ぎるな

笑い過ぎるな

欲望ばかり、欲しいものばか

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(3)医心方  巻二十七  養生篇  雑禁第十一③   鳳凰堂流解釈

(3)医心方 巻二十七 養生篇 雑禁第十一③ 鳳凰堂流解釈

 千金方からの引用

養生の道は、久しく歩き、久しく立ち、久しく臥せ、久しく坐し、久しく聴き、久しく視ること莫かれ。

鳳凰堂流解釈
東洋医学では五労と呼ばれている考え方です。

長い時間歩き続けると、長時間気を上げっぱなしにするので、肝を痛めます(久行傷肝)。鳳凰堂ではこの裏に血液の消耗状態も考えます。

長い時間立ち続けると、身体は固まってしまい、防御力を使いすぎた結果腰に負担がかかり、そして

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(2)医心方  巻二十七  養生篇  雑禁第十一②  鳳凰堂流解釈

(2)医心方 巻二十七 養生篇 雑禁第十一② 鳳凰堂流解釈

抱朴子からの引用
禁忌を示している事の大意は、傷つかず損なわないと言うだけである。

鳳凰堂流は、この点を重視しています。
古代の人が伝えてくれているのは、あくまでも文字に遺せる形であり、基準。

ここから更に1人1人が自分用にオーダーメイドする必要があります。

易の内戒、赤松子経、河図紀命符について考えた人は皆次のように伝えています。

天地にはやりすぎの神(精神)があり、人が犯した事の軽重に

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(1)医心方 巻二十七 養生篇 雑禁第十一①  鳳凰堂流解釈

(1)医心方 巻二十七 養生篇 雑禁第十一① 鳳凰堂流解釈

養生篇の最後は養生における諸々の禁止事項について。

長いので3つに分けます。

禁止事項なので、厳しい口調で書かれていますが、今まで気にせずやってきた人が急に陰陽転化すると、心身は驚き、そこにマイナス思考が加わりやすくなりますので、あくまでも参考まで。

 他の養生書にも細やかな禁止事項の記載がありますが、本来日本人が一年の節目節目に行ってきた事が微に入り細に渡って書かれているように感じます。

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医心方 巻二十七 養生篇 居處第十 鳳凰堂流解釈

医心方 巻二十七 養生篇 居處第十 鳳凰堂流解釈

養生篇第十は住むところに関して。

この時代は、気候や自然現象の影響を身体で感じる人も多かった為、様々な注意点を示しています。

現代ではそれらを家がしっかりとブロックしてくれているようですが、実際には大きな外気に包まれていることには変わりなく、顕在意識で感じなくとも身体や心は感じているので、軽々しく扱わず少しでも気になることは実行しておくに越したことはありません。

養生要集からの引用
「河圖帝

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医心方 巻二十七 養生篇 服用第九 鳳凰堂流解釈

医心方 巻二十七 養生篇 服用第九 鳳凰堂流解釈

服用と書かれていますが、薬の服用ではなく、衣服の用い方とでも解釈したほうが良い節です。

 基本的に季節に沿った服の厚みについて書かれていますが、特に冒頭部分では、春は天氣が温かくなるが、実際には地氣まで温かくはないので衣服を薄くすることで、厥逆が起こりやすくなることを戒めています。

大素経からの引用
「岐伯は次のように言っている、衣服は気候の寒熱に適応する事が第一である。寒ければ寒くないように

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医心方 巻二十七 養生篇 言語第八 鳳凰堂流解釈

医心方 巻二十七 養生篇 言語第八 鳳凰堂流解釈

言語の養生については、基本妄りにしゃべるのではなく、要点をゆっくりと相手に響くようにしゃべること。

冬は気が蓄積される季節である為、自分からしゃべることは極力少なくし、質問に対して答えるようにしゃべること等と書かれています。

又、他の行動と言語を同時に行わないこと、しゃべるときには気海丹田から行う事、朝は気の出始めなのでなるべく大きな声を出さず、良い事を発する様にすること、次の日の気が蓄積

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医心方 巻二十七 養生篇 臥起第七 鳳凰堂流解釈

医心方 巻二十七 養生篇 臥起第七 鳳凰堂流解釈

行住坐臥という言葉があるように、本来行止と臥起は文自体も少ないことから纏めても良いと思います。

敢えて分けたのは行止は動、臥起は静動の終始と考えての事でしょうか。この辺りの考えの深さは未だ分かっていません。

 寝相は悪い方が、日中の歪みを矯正するとも言われています。素体(その人が元々持っている身体の状態、性質)の虚実によるものもありますので、どちらとも言い難いと思うのですが、本質的には養生

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医心方 巻二十七 養生篇 行止第六 鳳凰堂流解釈

医心方 巻二十七 養生篇 行止第六 鳳凰堂流解釈

行止とは、簡単に言うと歩く事、立つ事。いわゆる立ち居振る舞いという動作についての養生が記載されています。

千金方からの引用
人には4つの正すべき行動がある。正しく歩き、正しく坐り、正しく立ち、正しい言葉を使う事。空腹時にはじっと止まり、満腹になったら歩くようにすること。

また、歩いたり、立ったり、坐ったりする際には太陽や月を背にしてはいけない。

また、寒いときには結跏趺坐し、温かい時には足を

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