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法律ネタ

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記事一覧

離婚原因あれやこれや

「こういう理由で離婚が認められるのか?」と言うのは、飲み会の席での定番の話題なのだけれど、最近は飲み会そのものが開催できないので、文章にでも書いておくか。なんて思いつつ。
 まず、大学時代に民法の教科書でびっくりしたのは、性行為(という遠回しな言い方も裁判だよな)の際に、靴を履くことを強要されたという妻からの離婚請求が認められたという裁判例。いわゆる「性の不一致」に当たるのだろうけれど、こういう特

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テレビで取り上げられていた痴漢冤罪事件。

バラエティ番組なので、詳細分からないけれど、裁判官がひどすぎる。被害者の証言では、被告人は左手で吊革持って、後方から右手でお尻を触ったというのだけれど、バスの防犯カメラによると、右手に携帯持ってるし、メール送信したという記録もある。という状況。
でカメラ映像では左手がはっきり見えない。ということで、左手で触ったという可能性も否定し切れない、有罪だって。それって検察の主張レベルでいうことで、左手が映

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裁判所のキャッシュレス事情

しかし、国を挙げてキャッシュレス決済に取り組んでるこの時代に、国やら、公共団体の機関でのキャッシュレス決済は、どうなっているんだろうか?
少なくとも裁判所は、キャッシュレスどころか、さらに面倒な収入印紙と切手の現物納付が原則という部分に手を付けるつもりは無さそう。ある意味でキャッシュレスなんだけど
簡単な調書の謄写があった、というか、こんなのファックスで送ってもらっても良いんだけどさ、それで印紙を

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弁護士って、正義の味方じゃないんですか!?

たまに投げかけられる問い。
この正義って、オレの嫌いな言葉。正義の対義語は、他の人の正義だと思うし、絶対的正義なんて無いと思ってる、価値相対主義の人間なので。
とすると、弁護士は依頼者の味方としか言えない。で、一旦依頼者になってもらえば、より多額の着手金で寝返るようなこともないので、お金の味方ということもない。
結局、先に相談して、先に依頼者になった方の勝ちかと。だから、弁護士の足りなかった時代は

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これって犯罪になるの?

弁護士やってると、雑談程度でもこういう質問受けることあるわけで。

聞く方は軽い気持ちでも実は、どの程度の精度で答えないといけないのか、って結構悩むものなのです。まあ、何か販売や営業をやってる人なら「●●っていくらで手に入る?」と尋ねられると迷いますよね。最近はあちこちで「相談無料」なんてやってるから、軽い気持ちになるわけで、それは良い傾向なのかもしれないけれど、法律事務所の「相談無料」なんてのは

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何年別居したら、離婚できるか。

特に不貞や、モラハラなどの有責性のない配偶者からの離婚請求については、破綻といえるかどうかの判断にかかってくるので、別居後概ね3年を目安に離婚が認められる。というのが、だいたいの弁護士の認識だったと思うのですが、少し前に、大阪高裁で、別居7年なのに、離婚請求を棄却した判決が出たとのこと。
高裁の判決だけに、少し認識を改めないといけないかと、焦って、珍しく判例タイムズを取り寄せてチェック。Amazo

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マッキー事件について思うこと

最近、芸能人の薬物事件が起きて、これでもかとバッシングを浴びるたびに、マッキーはこれほどひどいこともなく、復帰できてよかったなぁなんて、実は思っていたのでした。ずいぶん前という感覚しかなくて、具体的にいつ頃だったのか記憶になかったのだけれど、今回の騒動で報道されたので。99年だったと明確になった。なんと平成どころか、20世紀のことだったし、個人的な状況を言えば、司法修習生時代というわずか2年間の時

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逮捕,勾留についての誤解!?

ゴーン被告逃走の際にも、いろんな言説があって、それなりの立場の人にも誤解があるのか、あえて知らない振りでコメントしてるのか、把握ところがあったのだけれど、逮捕や勾留は、あくまでも、逃走や証拠隠滅を防止するための身柄拘束であって、制裁の一つではない、ということ。池袋の事故の件では、犯人であることは明らかなのに、上級国民であることが忖度されて、逮捕されないのが不満だという声も聞かれる。
むしろ、犯人で

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不倫の犯罪化とかつての姦通罪

通常、犯罪学の現状では、犯罪は、減らす方が望ましいという、非犯罪化が普通になのだけれど、これだけ世の中がひっくり返るとなれば、いっそのこと、「不倫」なんて曖昧な位置付けにせず、婚姻外の男女関係については、犯罪とするというのもありなのではないかと思うわけです。元々は、戦前の刑法に存在した姦通罪が参考になるのです。これは、夫のいる女性が別の男性と関係を持った場合に、罪になるというもの。はっきりしないけ

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CM降板だの、違約金だの。

ざまぁ見やがれ、杏ちゃん、喜んでるだろうな、というところなんでしょうかね、皆さん。でも、僕ら法律家の視点から見ると、ちょっと微妙なところはあるけれど、違約金とか言って、負債残ってしまうと、基準をどこに設定するかによっては、マイナスの財産を分与して、離婚するということになりかねない。ともかく収入減少すれば、養育費が減ることはまちがいないし。
東出バッシングは、心情的にはともかく、経済的には、杏さんと

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所信表明、本当の問題意識

首相の所信表明演説で地方創生の成功例として、島根県江津市のパクチー栽培起業の男性の個人名出したものの、この人、もう江津市を離れてるから、例として適切だったのか、という具合に追及されていて、菅官房長官が、「個人情報ですので」と最後に逃げていたのだけれど、ふと考えると、演説で個人名出すなら、事前に同意を得ておかないと、個人情報保護法違反ということになるはず。
転居の事実を首相が知らなかったということは

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試験観察と保釈

保釈からの逃亡騒動続いてますが、僕は、保釈に関して特別なことをした経験もないし、逃げられた経験もなくて、ふと思い出したのが、少年事件の試験観察の案件。少年事件の審判は、だいたい少年院送致か、保護観察かと言う状況になっていることが多いのですが、例外的に、中間的な処分として、概ね1か月外に出して、生活状況見て再度審判行うという試験観察というパターンがあります。そこまでの鑑別所収容で半生は見られるんだけ

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最近本当に多い、歩車分離信号。

でも、どういう基準で設置してるんでしょうかね。
歩行者の側でも、相対する車が止まったからといって釣られて渡り始めそうになったら、思わぬ方向から左折の車とか来て危なかったり。単なる惰性と不注意なんでしょうが、歩車分離だということをちゃんと認識できるようにしておかないとね。
この前は、僕がちゃんと歩行者信号の変わるの待ってたら、正面から来たおっちゃんが、まだ赤なのに止まらずに、そのまま渡ろうとして、思

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略取と誘拐のややこしいところ。

法律の科目で言うと「刑法各論」と言う講義でやるところなのですが、略取というのが、暴行・脅迫で連れ去る方、誘拐と言うのが甘言を弄する方のイメージ。今回の事件で、捕まった被疑者が被害者に接触した時点で、被害者が家出の意志を固めていたというのであれば、誘拐さえ成立は難しいかもしれない。また、実際に家出した後に場所を提供して、その後帰さなかったというのであれば、監禁罪だけの問題になりかねない。被害者が未成

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