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人事・HR専門エージェントから見た、よくある人事の採用要件(JD)と魅力的な要件について

こんにちは。HR Climbersです。
今年は異例の速さで梅雨明けしたようで、いよいよ本格的な夏が来たという感じになっておりますね。私が住んでいる湘南エリアは連日海水浴の方で大混雑になっております。皆様熱中症対策だけはお忘れなく!

本日は人事・HRのエージェントとして各社の要件をヒアリングしている中で気づいた魅力的な求人や要件について少し記事を書いてみようと思います。

よくご相談を頂く一般的な採用要件

そもそもどのようなポジションのご相談を受ける事が多いのか、これまでのご依頼を頂いている案件のポジションを分析してみました。

  • 中途採用リクルーター:28%

  • 新卒リクルーター:6%

  • 採用広報担当:3%

  • 人事責任者 / CHRO:20%

  • HRBP:9%

  • 組織開発 / 人材育成:6%

  • 人事企画:6%

  • 一人目人事:17%

  • その他:5%

ざっくりですが比率にするとこのような感じです。
基本的にはやはり中途採用ポジションの採用ニーズが多く、CHROや責任者クラス、一人目人事が順に多い形になっています。
ここでは比率が多い中途採用リクルーターと人事責任者ポジションで見ていければと思います。

中途採用

企業の根幹を担う人財を採用する中途採用ポジションはとても重要なポジションだと理解しています。また最近ではエンジニア採用等、テック系人財の採用ニーズが強い為、それらも相まって重要なポジションだと思います。

これまでお預かりした求人情報の要件を全て再確認した上で、要件(必須条件)としてよくお伝え頂くのが、

  • 事業会社での採用実務経験◯年以上

  • ◯◯業界 / ◯◯ポジションの採用実務経験◯年以上

といったようなものです。

人事責任者

続いて人事責任者はどうでしょう。
人事責任者は役割の範囲が少し広い為、抽象度の高い要件になってしまう事は往々にしてあるかと思いますが、本ポジションでよく頂く要件は以下です。

  • 人事課題において多くのステークホルダーを巻き込み課題解決まで導いた経験

  • 人事職種経験◯年、もしくは人事責任者の経験◯年以上

  • 人事コンサルタントの経験◯年以上

どちらも要件としては少しふわっとした印象です。

我々は人事特化のエージェントになり、コンサルタント全てが人事経験を有している為、事業や企業フェーズなどを鑑みると上記のような要件でもどのような能力・経験が求められるかある程度理解する事ができますが、ミスマッチを起こさない為にもより具体的な経験や能力を把握する事はとても重要だと理解しています。

ではどのようにして要件の解像度を上げていくか

上記のようなふわっとした要件になると、具体的な能力や志向性について分からず、ミスマッチが起きてしまう原因となってしまうと理解しています。
こういった要件に対して我々は以下の観点で要件の詳細化を行う事を意識しています。

事業からの分解

要件の解像度を上げる際に特に我々が大切にしているのが、事業からの分解・定義です。
同じ中途採用リクルーターでも当然事業において採用する人材やポジションは異なります。
例えば一括にスタートアップといっても、SaaS系ビジネスを展開しているのか、ホテル運営等の事業を展開しているのかで採用するポジションや今後の組織拡大においては大きな違いが出てくると思います。

直近の採用ニーズや要件に記載の業務内容だけでなく、展開している事業から未来を考え、未来から逆算してどのような採用経験が必要なのか。どういった経験を持っている方が適任なのかを分解していきます。

業務内容、数ヶ月後の期待値からの分解

また、求人要件に記載して頂いている業務内容を通じて、3ヶ月後や半年後にどのようなアウトプット、アウトカムの期待値を持っているか。をベースに分解する場合もあります。
例えば、人事責任者といっても3ヶ月後には制度設計を中心に組織開発等を行っていく事を期待するのか。採用中心に組織拡大のアウトカムを出してほしいのか。

特に上位レイヤーのポジションについては、この辺りの期待値を1色単に考えてしまう事でミスマッチが起こりやすくなる印象があり、分解して業務内容を整理する事で適切な方をご紹介ができるようになるかと思っています。
また、我々は我々自身が人事経験者なので、より深い業務内容を理解・想像し、具体をイメージして分解していきます。

現状の人事組織・チームからの分解

別の確度で、現在の人事組織やチーム人数、メンバーの特性等から分解させて頂く場合もございます。
現在が人事不在なのか、一人目人事なのか、多くのメンバーがいるチームなのか。これによって大きくマインドセットやソフトスキルが変わってくると思っていますのでとても重要視しています。

メンバーが多く存在するチームにしても、どういった方が多いのか。他の方との業務の棲み分けはどうなるのか。などによってご志向性などの部分でマッチング精度を高められるように具体的な人物像などをイメージしていきます。

とてもよい採用要件ミーティングとは

人材紹介の立場としてそれら定めた採用要件を接続頂く際にミーティングはとても重要になります。
貴重なお時間を頂いてご接続頂くため約1時間のミーティングで要件をしっかりと理解していく事が求められるます。
その際に、よりご紹介確度が上げられるミーティングについて整理してみようと思います。

結論から言うと、
事業説明:4割・ポジション説明:6割ぐらいの比率でご説明頂く。
と、とてもポジションについて理解しやすくなると思います。

もちろん、ミーティングの場でディスカッションをさせて頂き、要件をブラッシュアップしたり定めたりする事もありますのでこの限りではない前提です。(複数回実施する事もあり)
ですが、上記の割合でお話頂いたミーティングではとてもよく理解できたなと感じる事が多いです。
特に事業側の説明については、これがないと上記に記載したような事業からの要件の深堀り等が難しくなってくる為、本当の意味でどのような方が必要かの見立てが甘くなってしまう印象があります。

弊社は◯◯な事業を行っており、今後は◯◯な戦略で展開していく。その為に□□な方に来て頂きたいと考えており、□□なご経験を積んだ方に□□な条件で来て頂きたいと思っていて、それらの方に提供できる魅力として△△があると考えている

文章にするとこのシンプルな文章が一貫して理解できるととてもクリアにご紹介ができると印象がございます。

今回は企業様、候補者様、双方に取ってよりよいマッチングを生み出す為に、どのような部分が重要なのかというのを要件定義とその接続という文脈で記載してみました。

書き終わって理想論を書いてしまった感がありますが、もちろん上記のように要検定義を深めていく事に伴奏させて頂く事からご支援させて頂きます。

どのように人事の要件を定めていこう。市場感的にはどうなんだろう。などという事があればお気軽にご相談頂ければ幸いです。


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