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短歌集抄a52 本多裕樹

品ありて
まがりくびれて
風吹きて
香りたちこめ
花園知りて



ながおもく
見て知らでして
気がむきて
すぎたる影に
白き肌見て




君わすれ
時のすき間に
はと気付き
甘きくちびる
空の果てにて




声あまき
猫のささやき
忘れして
思い出さずに
体ものめし


首すじの
清きさ骨に
見とれては
水したたりし
女子のさかり


顔しらべ
つぼみ咲かない
童かな
花いつか吹く
華の予感に



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