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テスカトリポカの右足

最近、睡眠中に何かに右足を攻撃されているような、あるいは引っ張られているような体感を味わうことがある。右足がつって痛みで目を覚ますこともあるので、疲労や冷えなど思い当たる理由はいくつもある。しかし、今朝はふと、テスカポリトカの名が頭に浮かんだ。最近入手した黒曜石の鏡のことだ。

アステカの創世神話の中でテスカトリポカは大地の怪物と戦って右足を失う。だから、テスカトリポカは絵の中では右足が黒耀石の鏡あるいは蛇に置き換わった姿で描かれる。

”大熊座の神であり,夜空の神であり,アステカ民族の神殿に祀られた主要な神の一つである。眼には見えず,夜,ねこの姿をかりて徘徊する。また火の発明者,太陽神,強酒の発見者などともいわれ,人間のいけにえを求めたともいわれる。”(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より)

テスカトリポカが片足なのは、地に両足はつけないということだろう。地にべったりとくっついて物質世界や人間社会のあれこれに同化していては、陰陽の外へ、ひいては多次元へと自在に移動することなど不可能だからだ。地につけるのは左足のみ、右足は常に浮いている。あちらとこちらを行き来するために、地には定着しないということだ。

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