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育児のモチベーションに関わる機能は性差がない…だと?『赤ちゃんを科学する 愛情とスキンシップ』

やあ、僕だよ。
泣き疲れては眠るのを今日の夕方まで繰り返したら、まともに情報を体に入れられるまで回復した。

それでも難しいコンテンツはまだ取っつきづらい。
読みたかった本や観たかった映画はあれど、もう少し回復してからでないと自分自身が後悔する。

今回選んだのは妊娠7ヶ月目も中盤となった今、一番関心の高い事柄(関心が高い方が知識習得もしやすいのだ)、赤ちゃんについて科学的に検証したシリーズ第一話。
観始めた当初は全シリーズ視聴後に取り上げようと思ったが、出産後に見返したいものだったから詳細に書くことにしたよ。

そうそう、今回の話は子どものいない人にも面白い話だと思う。
生き物としての人間を捉える際にも参考になる情報だったからね。

今日も楽しんでくれると嬉しいよ。さあ、始めようか。

本作あらすじ感想

『赤ちゃんを科学する』(原題:BABIES)第1話「愛情とスキンシップ」第2話「食事と栄養」

ネットフリックスオリジナルのドキュメンタリーシリーズ。1話1時間弱の1シーズン6話で現在2シーズン。
長尺で結構視聴カロリーの高いシリーズだが、海外のドキュメンタリーシリーズにありがちな、情報を薄めて尺を引き伸ばす手法は使われていない。

あくまでドキュメンタリーであるので書籍のように様々な研究者がエビデンスを示しているというよりは、一人の研究者の研究を掘り下げている(でないと視聴者が混乱するからだろう、善意の演出だ)。

そのため、出演する研究者の主張をそのまま鵜呑みにするのは少々気が引けるが、それでも新たな視点や成果を知れるだけで見地が広がる。
こと僕ら人間は、自分たちのことを特別視しがちだ。人間を客観的に見つめようとする態度が解決するものもあると僕は思う。

と、保険をかけたところで第1話第2話の概要。
第1話は育児を始めた母親や父親に起こる体の変化と赤ちゃんの社会性やストレス耐性について、第2話は母乳から離乳食にいたるまで食事が与える能力差や病気について、それぞれ検証している。

総じて「赤ちゃんに触り、声をかけ、なるべく健康にいい色んなものを食べ、あるいは食べさせ、でも神経質になりすぎず楽しめ」みたいな話だった。
これって今まで読んできたほとんどの育児本に書いてあったし、実際に育児をしている人たちも実感として教えてくれたことと一緒だ。

非常に普遍的な実感やハウツーにある程度エビデンスを与えたものがこのドキュメンタリーなのだ。
僕は公式をそのまま呑み込めないから数学を理解するのに人より時間がかかるわけだけれど、そういうひねくれ者にはぴったりのシリーズだと思った。

「なんで赤ちゃんを抱っこしなきゃいけないんだろう?」と思ってしまった全ての育児者、もとい人間について関心のある君はぜひ見るといいよ。

ちなみに日本だとあまり情報のない小動物と赤ちゃんについても言及があるので参考になるかもね。

「産んだ瞬間から母」は2割ホントで8割ウソ

オキシトシンの話は妊娠が分かった直後の若干絶望していた頃に読んだのだけれど、そのweb記事では母子間におけるオキシトシンの働きに文字数を割いていて、父親に関しては「育児に積極的に関わった父親もオキシトシンが出やすい」くらいしか書かれてなかったように思う(ソース先失念)。

ちなみにオキシトシンとは「愛情ホルモン」とも呼ばれる愛情を増幅させるホルモンのこと。
『赤ちゃんを科学する』内では「絆の生物学」として取り上げられていた。

驚くべきは母親のオキシトシンも自然に出るものだけでなく、赤ちゃんと接触を繰り返して初めてより高い値を出すことが出来るということだ。
これを前提とするならば、父親もオキシトシンを極限まで高めることも出来そうじゃないか。

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出来るのである。しかも触れ合えば触れ合うほど値が高いのは母親と同様だった。

また、偏桃体という「子どもの危機を察知する」機能が開かれている母親が多いのは想像に易いが、これも最初から開かれているわけではなく、世話をすればするほど経験を積むように開いていくみたいだ。
これについては更に進んだ実験で最初から父親しかいない状態の脳を調査し、母親と同レベルの開き方をしていることが分かった。

要するに。
母親は出産を経験しているから子どもについての関心が高く、育児スキル習得のための体の変化が起きやすい。
が、同様に子どもについての関心が高く、実際に触れ合い続けてさえいれば母親と同レベルの体の変化が父親にも起きるということなのだ。

すごい。僕は何だかんだいって「父親は大変だなぁ、全然体の変化が起きないのに急に育児に専念しなくちゃいけなくて」みたいな憐憫を彼らに向けていた。

妊娠 出産 育児は
母体の脳を活性化させる
でも懸命な育児でも
同様に活性化するのです

実の親でも懸命に子育てする親でも
同じなのです

それは選択です
その子の親になるという選択なんです

逆に言えば、僕ら母親は「ホルモンが何とかしてくれるっしょ」などと自身の体に胡坐をかいて触れ合いを放棄すればたちまち窮地に立たされるのである。

触れ合いが重要なのは育児者のため

実に人間とは、理性に支配された生き物ではないか。
生存戦略として過酷な環境を生き抜く術を「知恵」に賭けた、人間らしい仕組みである。

これは産んだ母親が死んだ際に、どの成体でも育児がしやすいよう組まれたメカニズムなのだ。
しかも触れていさえすればよいのだから、群れの外の人間でも育てられるとあって理に適ってるなと僕は思う。

色んな育児本に「触れ合いは子どもの発達に重要です」なんて書いてあったけれど、育児者について言及している本は少なかったからとても感動した。
長年理不尽な体の仕組みに文句を言いたかったけれど、この仕組みには納得する。まさに神設計だ。

そして僕は夫専用の抱っこ紐を買うことにした

夫が妊娠についての新たなニュースを教えてくれたり、子どもの名前を考えたりしてるところを見て「ずいぶん殊勝なやつだな」と思っていた。
カクテルパーティー効果はよく知られるところだが、夫は割合関心が高いタイプなのだろう。

今回の話より以前から、僕は夫より育児が下手そうだなと漠然と感じていた。
それは関心が高いと育児参加が増え、触れ合いのおかげで更に育児がしやすくなるという体の仕組みを無意識に予感していたからではないか。

この機を逃す手はない。
万が一、夫の関心が出産後に薄れてしまったら元も子もないのだ。

抱っこ紐は兼用にして費用を浮かせようと考えていたが、触れ合いの最たる象徴にコストをかけず何にかけるのか。
第一僕ら夫婦の身長差は30センチ以上、体重差はなんと2倍以上だ。調整が面倒でストレスになるのが目に浮かぶ。

…いつ試しに店行くかなぁ。



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