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アビスパ福岡

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初めての晴れ舞台

初めての晴れ舞台

その子は、静岡県藤枝市というところから引越してきました。

僕は父親と一緒に、すぐに会いに行くようになりました。

そしていつの間にか、心の中にいつもいる大切な存在になりました。

一心同体のような、親友のような、兄弟のような、どんなに苦しい時でも、いつも共にいる。そんな感覚でした。

ただ、その子は周りのみんなから見て、あんまり凄くはなかったようです。

気持ちを見せて頑張っているのに、バカにさ

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願うは「涙の更新」。アビスパ福岡、あと2つの壁を超えて悲願達成なるか

願うは「涙の更新」。アビスパ福岡、あと2つの壁を超えて悲願達成なるか

アビスパ福岡と関わるすべての人たちにとって、いよいよ3つのビッグマッチが間近に迫ってきた。

・10月8日、天皇杯準決勝・対川崎フロンターレ(等々力陸上競技場)
・10月11日、ルヴァン杯準決勝第1戦・対名古屋グランパス(ベスト電器スタジアム)
・10月15日、ルヴァン杯準決勝第2戦・対名古屋グランパス(豊田スタジアム)

中2日・中3日と続く過密日程だが、国立競技場で開催される天皇杯とルヴァン杯

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お土産は新たな課題と勝ち点1【第4節 アビスパ福岡vs鹿島アントラーズ レビュー】

お土産は新たな課題と勝ち点1【第4節 アビスパ福岡vs鹿島アントラーズ レビュー】

試合内容
前半、ボールを支配していたのは鹿島アントラーズだが、自分たちの流れで進められていたのはアビスパ福岡だった。アントラーズの強力3トップ、知念慶、藤井智也、鈴木優磨を今季もっとも抑え込んだ45分だろう。
後半8分には佐野海舟が退場となり、有利な状況となった、はずだった。
ところが割り切って10人全員がギアを上げたアントラーズに対し、大きく変えられなかったアビスパは押し込まれることに。交代のカ

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頑張る者が報われた【第3節 アビスパ福岡vs柏レイソル レビュー】

頑張る者が報われた【第3節 アビスパ福岡vs柏レイソル レビュー】

試合内容
お互いにCKからチャンスを迎えるなど、序盤から試合が動く匂いが強い試合となった。
7分にはレイソルにビッグチャンスが訪れる。DF片山瑛一の突破からFW細谷真大が裏へ抜け、クロスにMF仙頭啓矢が合わせて決定機を迎えたが、ここはDFドウグラス・グローリが間一髪ブロック。まさに1点もののプレーだった。
徐々に拮抗した展開となると、アビスパがネガティブトランジション(攻から守への切り替え)の速さ

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シン・アビスパの全貌【第2節 アビスパ福岡vsセレッソ大阪 レビュー】

シン・アビスパの全貌【第2節 アビスパ福岡vsセレッソ大阪 レビュー】

試合内容
前節片鱗を見せていた、2023年版のアビスパ福岡。今節のセレッソ大阪戦は、その全貌が露わとなった試合だった。
毎熊晟矢、そして昨シーズンまでアビスパでプレーしていたジョルディ・クルークスが構成する右サイドに強みを持つセレッソ大阪に対し、FWルキアンが前半からその背後のスペースを何度も突き、クルークスがボールを持ってもひたすらに左足を防ぐことで機能不全に追い込む。相手の良さを消す姿は、長谷

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2023年  第1節 アビスパ福岡vsヴィッセル神戸 レビュー

2023年 第1節 アビスパ福岡vsヴィッセル神戸 レビュー

試合内容
前半、アビスパ福岡はヴィッセル神戸と互角に渡り合った。開始直後こそ神戸の勢いに苦しめられ、その後も元日本代表の大迫勇也を中心にピンチはあったものの失点することはなく、新加入の紺野和也が位置する右サイドを中心に好機を生み出した。
カウンター一辺倒ではない、2023年バージョンのアビスパをある程度表現できていた。
ところが、後半になると勢いはしぼんだ。ボールを奪っても繋げず、ヴィッセルの攻撃

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2022年 第34節 アビスパ福岡vs浦和レッズ レビュー

2022年 第34節 アビスパ福岡vs浦和レッズ レビュー

試合内容

前節の勝利で自動降格の可能性はなくなっていたものの、J1参加プレーオフとなる16位の可能性は残すという、心理的に難しい状況での試合となった。それでも緩むことはなく、浦和のパスワークをシャットアウトし続け前半は0-0。後半11分に岩波のスーパーミドルによって失点したものの、4分後には湯澤のピンポイントクロスをフアンマが巧みに合わせてすぐさま追いついた。
そのまま1-1で終え、長谷部茂利監

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2022年 第33節 アビスパ福岡vs柏レイソル レビュー

2022年 第33節 アビスパ福岡vs柏レイソル レビュー

試合内容

開始4分、これまでの試合であれば得点よりも失点を心配する時間帯。山岸が粘ってフアンマがサイドへ展開、走り込んだ志知が持ち上がり中央を確認してマイナス方向へクロス。走り込んだ山岸が右足を合わせて先制点を奪うことに成功した。
このゴールは結果的に、サッカーにおいての1点の重み以上に効果があったと感じている。この得点から前半を通して、筆者の頭のなかには「すべてを飲み込め」という言葉があった。

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2022年 第31節 アビスパ福岡vsヴィッセル神戸 レビュー

2022年 第31節 アビスパ福岡vsヴィッセル神戸 レビュー

試合内容

痛恨の敗戦だ。同勝ち点で並んでいたヴィッセル神戸に、それもホームで0-1の負けを喫した。
試合のあとは、筆者は大きく落ち込んだ。内容が悪かったからではない。残留争いに大事なのは、内容ではなく結果だ。かといって、負けたからでもない。相手ある勝負事であるからには、いくら頑張っても勝てないことはある。
筆者が落ち込んだのは、残留を目指し何が何でも勝利を目指さなければならない試合だったにもかか

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2022年 第30節 アビスパ福岡vs清水エスパルス レビュー

2022年 第30節 アビスパ福岡vs清水エスパルス レビュー

試合内容

前節の敗戦をうけ、17位に転落。消化試合数を考えても、この清水エスパルス戦は残留に向けた大一番だった。そんななか、前半29分に失点。今季逆転勝ちが1度もないアビスパ福岡に、試練が立ちはだかった。
しかしこの試合で戦線に復帰、スタメン出場を果たした中村駿が、大きな仕事をやってのける。前半36分、ペナルティエリア近くでFKを得ると、キッカーは中村。日本代表の権田修一の右手も届かないコースへ

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2022年  第29節 アビスパ福岡vs横浜F・マリノス レビュー

2022年 第29節 アビスパ福岡vs横浜F・マリノス レビュー

試合内容

優勝を目指すホームチームと、残留を目指すアウェーチーム。横浜・マリノスとアビスパ福岡の一戦は、その組み合わせのイメージ通りというべき内容となった。マリノスがボールを握り、アビスパは耐えながらカウンターを狙う。ただしアビスパはチーム内に新型コロナウイルスが蔓延して以降、明らかにコンディションが低下。武器であるタイトさが失われ、ショートカウンターではなくロングカウンターに活路を見いだそうと

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2022年  第28節  アビスパ福岡vs名古屋グランパス

2022年 第28節 アビスパ福岡vs名古屋グランパス

試合内容

まず試合に関して、アビスパ福岡にとっては2-3で負けたことが非常に悔やまれる。J1残留を目指すうえで、痛恨の敗戦となった。そして勝利をおさめた名古屋グランパスに対し、何らかの批判をする気はまったくない。プレーオンの間、選手が全力でプレーをするのは当たり前だからだ。
一方で審判の判定に対しては、さすがに黙っていられない。
まずは開始直後、GK永石とDF宮の頭部同士が激しくぶつかった場面。

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2022年  第27節  アビスパ福岡vsサガン鳥栖  レビュー

2022年 第27節 アビスパ福岡vsサガン鳥栖 レビュー

試合内容

何より結果が重要な、サガン鳥栖とのダービーマッチは、17分にはやくも先制されるという苦しい展開に。その後クルークスのFKからフアンマがネットを揺らすも、VARが介入した結果ノーゴールの判定。それでも攻撃の手を緩めず、直後の26分にフアンマの落としをクルークスが決めて今度こそ同点に追い付いてみせた。後半はボールを持たれる展開になるも、身体を張った守備で失点は許さず、そのまま1-1で痛み分

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2022年 第25節  アビスパ福岡vs鹿島アントラーズ レビュー

2022年 第25節 アビスパ福岡vs鹿島アントラーズ レビュー

試合内容ルヴァン杯の準々決勝では第1戦、第2戦ともに少人数で勝利をおさめ、大きな感動を生み出したアビスパ福岡。その勢いをもって挑みたい今節に向けては、サポーターはまずベンチに7人がいることに安心するところからスタート。ただし病み上がりの選手が多く、選手間のコンディションに差がある状況だった。対する鹿島アントラーズは5試合未勝利によって監督交代を敢行したばかりで、勝利への意欲は高かった。さらにミッド

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