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【イラスト】【エッセイ】あの夜描いた星空を追いかけて

Mei(メイ/明)『こどもになりたい』


「子どもは最高の芸術家である」といいます。

彼らは感動を生み出す天才であり、その豊かで自由な想像力に優るものはないのだと。

実際、今よりも幼かった頃の方が、自由に線を描き言葉を紡いでいたような気がする。そんな思いを抱かれる方も少なくないのではないでしょうか。
私自身もその一人です。
「何が上手いのか、何が下手なのか」ということはあまり考えすぎずに、ただ「面白い!これを作りたい!」と感じたものを表現していたような記憶。

もしかしたら、幼い頃にも「上手/下手」の葛藤はあったのに、記憶の中で美化しているのかもしれませんが…。

ただどちらにせよ、「自由であること」は私にとって最大の理想です。
「上手/下手」ではなく「自分のしたいように」表現出来ること。
それが創作や表現というものの、純粋で本来的な姿であるような気がするのです。



でも(少なくとも私は)成長して多くを知るにつれて、幼い頃の目の輝きを幾分かは失ってしまったように思います。

「これ、あんまり上手く出来てないな」「もっと上手い人いっぱいいるし」
…そう思うと、筆を置きたくなります。
実際、それで創作をやめたこともあったでしょう。

今回の絵も、「なんかイマイチな気がする…」という思いとずっと葛藤しながら描いていました。


それでも今まで絵を描き文章を綴ってこられたのは、創作が好きだったからです。
何かを表現することが好きで好きでたまらなかったから。

だから、私は表現を諦めたくない。
下手でもいいから、自由に書くこと・描くことをやめたくない。
そんな思いを込めたのが、今回のイラストです。

幼い頃に見た、夜空に瞬く星の輝き。
正しい星座の形なんて気にせずに、自由に夜空に絵を思い描いたあの頃。
人々の生活の吐息が宿る街の上で、幼く豊かな感性はいつでも想像の翼を広げている。

そんな風景を、光沢感や希望に満ちた輝きを意識して描いてみました。


私の描いた絵が、誰かの勇気になりますように。


今回は、この絵を描く上で一番のインスピレーションの源となってくれた、私の大好きなアーティストの言葉を残して終わろうと思います。

(前略)

僕たちの初期のCDアルバムのイントロに「9歳か10歳のとき 僕の心臓は止まった」という歌詞があります。振り返れば、他人が僕のことをどう思っているか、どう見えるかを、心配し始めたのが、その頃だったと思います。

夜空や星を見上げて空想することをやめ、他人がつくりあげた型に自分を押し込もうとしていました。自分の声を閉ざし、他人の声ばかり聞くようになりました。誰も、僕自身でさえ、自分の名前を呼びませんでした。心臓は止まり、目は閉ざされました。

(中略)

僕たちは 自分自身を愛することを学びました。だから今度は「自分自身のことを話そう」。
(中略)
ただ、あなたのことを話してください。話すことで、自分の名前と声を見つけてください。

(以下略)

ユニセフ公式HPより



最後までお読みいただき、ほんとうにありがとうございました。

Mei(メイ/明)





(初見でスピーチの全文に興味がおありの方は、以下のURLからご覧ください…!!!
ほんとうにほんとうに、素晴らしいスピーチです。私がいくら筆舌を尽くしても表現しきれないくらいに美しくて聡明で心を打つ言葉たちです…)



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