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縄文模様に「アートのはじまり」を学び直す(山梨県立美術館での縄文展)/一日一微発見346

コンテンポラリーアートの研究や実践をしていていつも脳裏をはなれないのは、「アートのはじまり」だ。

もちろんそれはアルタミラなどの洞窟画を起源とするような「美術史」の課題ではあるけれど、僕の関心は人間の心と体の中で「アートがどのようにはじまるのか?」ということなのだ。

最近「丸石神」を探訪して山梨にかよっていて、(勝沼ワインもお目当てなのだが)この地が縄文文化のメッカの1つであったことも思い出した。

ワインの新酒シーズンで行くタイミングに、山梨県立美術館で「縄文展」が開催されていたので、まよわず飛んで行った。

「縄文リバイバル」というと岡本太郎の功績だが、僕が子どもの頃に関心を持ったのは「渦巻き文様」だった。

「アートのはじまり」は洞窟にかかれた「牛の絵」だったり、水銀を吹きつけた手形だと言われているが、それは「具体的」なモチーフである。
ところが「渦巻き」は抽象であり、何か具体物の再現描写ではない。

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