最近の記事

どこで本を買い、服を買うか

大学生になり、専攻分野(経営学)やその周辺領域(経済学、会計学)を学んでゆくうちに、モノを買うときに「どこの会社の利益に貢献したいか」というのを考えるようになった。 もう少し詳しく言うと、もちろん高校生の頃までも何かを買うときにどこの店・企業のモノを買うのかという選択を何億回と積み重ねてきたのだが、大学生になってからは企業の存続や理念という点を選択の基準にすることが増えた。 例えば紙の本を購入する際、Amazonを利用すれば在庫は基本確実だし、数日以内に手に入るけれども、わ

    • 多様性の限界

      多様性という言葉が浸透し、また許容されるような時代になってきている、らしい。らしい、と言っているのは単に私が今までを知らないから。 一方で、トランスジェンダーの公衆浴場の問題や、サービス施設の障害者への対応などがしばしば議論されている。多様性として認められるべきもの、そうでないもの、その境界線を画一的に引くことはそう簡単ではないだろう。 個人的な感覚では、今現在我が国で広く許容(認識)されている「多様性」とは主に同性愛にとどまっているように思う。もちろん、昔に比べたらあまり

      • やまゆり園事件/神奈川新聞取材班 (幻冬舎文庫)

        以前友人に「津久井やまゆり園事件って覚えてる?私たちが中学生の時に起きたやつなんだけど…」と問うたところ、「覚えてなーい」との返答だった。 友人の回答は私にとってあまりにも衝撃だった。私はこの事件をニュースで見てから今日に至るまでの約7年間、この事件に関してずっと考えてきたからである。 こんなにも悲惨な事件を、同じ時代を過ごしてきた人間が覚えていないとは予想もしていなかった。(この友人以外の人に同じ質問をしたことはないため、私と友人のどちらが多数派なのかは定かではない。)

        • 服飾学生がSHEINの購入品紹介してた

          『現役服飾学生のSHEIN購入品紹介!』がInstagramのリールに流れてきた。結構驚いた。 服や縫製を誰よりも愛している人が服飾専門学校に通っているのだと勝手に思っていた。 奇抜な服装で街を出歩くことの免罪符のためだけに在籍している人もいるのだろうか。服飾専門学校に通っているならば、デザインから縫製、広告など服の生産や販売にかかるコストを学ぶものではないのだろうか。本来服の生産にかかるコストと、SHEINで売られている服の値段のズレが大きいことに何も感じていないのだろうか

        どこで本を買い、服を買うか

          YouTubeで聴きたい音楽

          音源がYouTubeにしかないものや、ミュージックビデオが秀逸なもの、ライブ映像など。  ヨルシカのn-bunaさんがボカロ曲として作曲した夜明けと蛍の本人歌唱版。 コロナ禍が始まった頃、誰も外出していない平日昼間の静まり返った街を窓から眺めながら聴いていた。n-bunaさんの弱くて切なくて温かい歌声と歌詞の調和が美しい。 今年になって音楽活動を本格始動してくれたけど、EPに入っていなかった...!YouTubeに上がっているデモ音源の中でも特にお気に入りなので、来年でも

          YouTubeで聴きたい音楽

          文理選択早すぎだとおもう

          と、偉そうに言うものの本当に良くなかったのは私が数学の面白さに気がついたのが遅すぎただけなのだと思う。 大学2年になった今でも、高校時代に文系を選択したことを後悔することがある。シンプルに引き摺りすぎだということは自覚している。 高1の秋に文理どちらか決めなさい!と迫られた当時の私はあまりにも数学と物理基礎の成績が振るわなかった。とりわけ数学が苦手で、高1の秋にはとっくに挫折しており、「天文学あるいは建築学を学びたい」という意欲を完全に無視して文系を選択してしまった。中学

          文理選択早すぎだとおもう

          小田急には温もりがある

          大学生になってから小田急を利用するようになった。それなりの頻度で人身事故や信号機故障、千代田線直通電車の混雑による遅延や運休をくらうものの、所詮私はスケジュールぐだぐだ大学生であるし大方なんとかなってはいる。 Xでの小田急運行情報アカウントのリプライや引用リツイートに多忙な方々が苦情を寄せているのを見ると、小田急はそんなに人気がないのかなと思ったりもする(実際どうなのだろう)。 そんな小田急だが、2年弱利用してきて他社線にはあまり見られないと感じる良い点がいくつかある。

          小田急には温もりがある

          愛すべきパレード邦楽

          パレード邦楽とは 多くの声楽曲は歌詞と音の印象が一致していて、それにより聴き手の感情を動かしている。 一方で、歌詞と音の印象が全く異なる楽曲も数は少ないといえど確かに存在する。そのようなものの中で、私は歌詞が不穏で音が明るい楽曲に惹かれることが多い。 音が明るいといっても、単にアップテンポなわけではなく、「メルヘン」で多少の重厚感を感じる「豪華」なものがとりわけ好みだ。そのような声楽曲を私は勝手に『パレード邦楽』と呼んでいる。本当に、勝手に呼んでいるだけ... とにかく音

          愛すべきパレード邦楽

          「読書が趣味って良いね〜」

          大学生というのは、自己を紹介する頻度があまりにも多い生き物であるとつくづく感じる。そして都度、趣味を聞かれる。 私は趣味として音楽鑑賞をあげることが多く、読書を趣味として紹介することはほとんどない。 しかしながら、私が隙間時間に本を読んでいたり、持ち物に常に本が含まれていたりすることを知った人間からは読書を趣味としていると思われることが少なくない(本文における"本"とは紙媒体のものを指す)。 そして、同時に「読書が趣味って良いね〜/偉いね〜」「自分も本読まなきゃ〜」と言われ

          「読書が趣味って良いね〜」