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特撮好きレディが現実の「英雄像」をこねくり回す話《いちやごとvol.6》

Howdy-cheer!!

 作家兼精神科医の浅薙壱耶です。
エッセイを毎日20時投稿しています。
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早速タイトル回収。

 物心ついてから今の今まで特撮ヒーローが好き。

 特撮ヒーローものの基本的なスタイルとしてはご存知の通り、勧善懲悪。
 だけど、絶対的な正義を盲信して武力行使するって話は今までのシリーズを見てもほとんどない印象。
 絶対的な正義を信じて力を振るうのは傾向として「タテマエ上、敵側に属している一匹狼。戦隊モノで言うとメンバーのうちの一人とかなり関わっていくキャラクター、たいてい途中で死んじゃう」みたいな。

 それはさておき、東映や円谷作品にワクワクしてきた現在進行系で童心ブースト中な私が現実世界での「英雄像」をこねくりまわしてみようと思います。
 ではいくーー(某考察系YouTuber風)

現実に英雄は存在しない。

 これが結論。特撮ヒーローが好きだからって現実でも同じようなヒーローが存在しうるとは思わない。
 まず特撮ヒーローがいる世界ってかなり条件がある。舞台は絶対に日本。敵側は人間を支配しようと徒党を組んだ存在。概ね人間の外側から。たまに人間サイドの一派。
 大学入試の物理の問題みたいな世界なのだ。力学の問題で空気抵抗は本来ならあるけど、それ含んだらかーなーり!ハイレベルになっちゃうからこの問題では考えなくていいよ、みたいな。

 現実世界で言うなら、「誰かにとっての英雄」というのはあるかもしれない。しかし、そんな英雄も盛者必衰、「未来永劫に英雄」であるわけがないのだ。

英雄はサービス業。

 「TIGER&BUNNY」や「ワンパンマン」みたいに英雄をサービス業の一環として描いている作品を考えてみる。前者はテレビ局、後者はヒーロー協会に属した言わば正社員。いかにもサラリーマンと言うよりは役者の稼ぎ方に近いのかしら。
 ウルトラマンシリーズのように国の防衛に携わる組織なら固定給+インセンティブ、みたいな感じかもしれない。

英雄の仕事は「弱きを助ける」こと。

 じゃあどうやって助ける?助ける対象は?

 その前に、「そんな現実的なこと考えないでよ、冷めるわー」と思う方、ちょいとお待ちになって。
 現実で再現するなら、特撮ヒーローはどのような活動形態になるのかこねくりまわすのも一興じゃなくって?

 ……ふう。
 一息つきまして。

 「弱きを助ける」サービス業なんていうのは現実でも存在する。
 私がはしくれている医師もそう。医療従事者。あと警察など公安関係もそう。それから、救急救命士、消防士、ライフセーバー…etc
 「弱きにならないように予防策を教え広める」職業もそうかもしれない。キリがない。
 過去作の特撮ヒーローがもし何らかの職に就いていれば、かつ、現実に存在してるならば、その職というのは「誰かにとっての英雄になる可能性」を秘めているものではないだろうか。

 見るからに超常的な力を持っていたらその可能性はわかりやすいのかもしれないけれど。

 大いなる力というやつ。
 とは言え、それを持ってしまったが故のわちゃわちゃをアベンジャーズで取り扱っているという。

ここで白状。

 ここまで、現実における英雄像をこねくりまわしたけれど、「特撮好きが故に"正義の味方"のハードルが極端に高過ぎる」というのが自分の肝であることをここで白状する。
 だから「現実に英雄などいない!」という旗を振り続けているというわけだ。

「誰かにとっての英雄でありたい」
と思い行動する人を否定するつもりはないし、「絶対的な英雄」が存在し得ないというだけで、「誰かにとっての英雄」はそこかしこにいると思う。

 ただ現実世界で大事なのは「自己犠牲が過ぎないように」ということ。英雄の皆様。
 パン工場から新しい顔が来るわけでもないし。
 残念ながら今のところ、ひとりひとりに与えられているのは、人間一人分の心身なのよね。


 2021年、仮面ライダーもウルトラマンもアニバーサリーで盛り上がってるので、色々楽しみ。
 それでは、また明日。

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