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【社会科】オリジナルの世界地図から世界の気候を考える。

どうも。いかたこです。

中学校で社会科の教員をしています。

noteでは、授業がより楽しくなるアイデア(授業のタネ)を発信しています。

今回のテーマは、世界の気候区分です。

使用するのはよく見る世界地図ではなく、オリジナルの世界地図です。

例えば、こんな世界地図。(画像1)

画像1

宝の地図を作って遊ぶの楽しかったなぁ〜なんて小さい頃を思い出しながら作ってみました。

そこで気になるのが、この大陸の気候ですよね!

自分が作った地図は、どこが暖かい気候で、どこが涼しい気候なのでしょう?

今回の授業のタネは、オリジナルの世界地図を使いながら、気候区分への理解を深めていく活動です。

目標

緯度などの気候因子をもとに、各地の気候を考えることができる。


用意するもの

緯度・経度のみの世界地図(画像2)

画像2


授業の流れ

①オリジナルの世界地図を描く

緯度・経度のみの地図を配り、生徒にオリジナルの世界地図を書いてもらいます。例えば、こんな感じです。(画像3)

画像3

大陸の形、大きさ、位置など自由に書いてもらいます。自分の好きなマークやキャラクターのような形の大陸にするのも面白いですね。

説明しやすくするために、画像2では大陸を1つにしています。複数の大陸を描いても大丈夫です!


②各地の気候を考える

オリジナルの世界地図を気候で色分けしていきます。例えばこんな感じです。(画像4)

画像4

緯度を基準に熱帯(赤)、乾燥帯(茶色)、温帯(緑)、冷帯(水色)、寒帯(青)の5つに分けています。

ここに山脈や海流を描き加えていきます。
実際の山脈や海流をもとに描いても、フィクションとして自由に描いてもいいのかなと思います。

「暖流が流れているからここの気温は暖かくなるなぁ。」や「山脈の風下側だからここは乾燥するよね。」など、想像したり話し合ったりしながら取り組んでもらえたらうれしいです。


③作った地図を全体で共有する


難易度の調整

画像4では、基本となる緯度で気候を考えました。ただ実際は、標高や海流なども各地の気候に影響しています。

緯度だけで気候が分かれてくれると、非常に分かりやすいのですが…。

しかし、緯度のみを基準として気候を分けるのも、生徒によっては苦戦します。

なので、まずは緯度のみで気候を考える、それができたら他の気候因子(海流や山脈など)も描き加える、とした方が難易度の調整はしやすいのかなと思います。

オリジナルの世界地図に海流や山脈を描き加えるとこんな感じになります。(画像5)

画像5

赤い矢印が暖流、青い矢印が寒流です。また、茶色い線が山脈です。

もっとできそうであれば、温帯を温暖湿潤気候・地中海性気候・西岸海洋性気候の3つに分けてみるなど、気候区分をもっと細かく考えてみても面白いと思います。


まとめ

今回の授業のタネは、仮想大陸の学習をアレンジしたものです。オリジナルの世界地図を作るという活動を加えることで、より面白いものになっていればうれしいです。

気候は各地の産業(特に農業)や人々の生活に大きな影響を与えています。そのため、気候の視点は地理を理解する上で欠かせないものです。

ですが、複雑に分布する世界の気候を全て暗記するのは至難の技です。

だからこそ、様々な気候因子からその地域の気候を予想するのは大切なことかなと思います。

今回はここまでです。最後までご覧いただきありがとうございました。

今後も授業のタネを発信していきます。お楽しみに。

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