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50~60年代洋楽名盤ベスト10(私選)

'50~'60年代に発表された洋楽アルバムの中から、お気に入りの10枚を選んでみました。
※マイルール。各アーティストにつき選べるのは1枚

10.『Diana Ross Presents The Jackson 5』The Jackson 5('69)

弱冠11歳(!)のマイケル・ジャクソンを擁したジャクソン5のデビュー盤。
ダイアナ・ロスが彼らを見出したことから、アルバムのタイトルには彼女の名が冠されている。
諸先輩方の名曲もサラリと歌い上げるマイケルの抜群の歌唱力もさることながら、バックのモータウンサウンドも絶品。

9.『I Never Loved A Man The Way I Love You』Aretha Franklin('67)

ソウルの女王、アレサ・フランクリンがアトランティック・レコードに移籍後、はじめて発表したアルバム。
オーティス・レディングのカバー①におけるパワフルなボーカル、サム・クックのカバー⑪のしっとりとしたボーカル、両方の要素を兼ね備えたボーカルワークが素晴らしい。
マッスル・ショールズ・サウンド・スタジオの前身であるフェイム・スタジオのハウスバンドによるバックの演奏も聴きどころが多い。一部の楽曲には、キング・カーティスも参加。

8.『Where Did Our Love Go』
The Supremes('64)

ダイアナ・ロスを輩出したモータウンのガールズ・グループ、スプリームスの2作目のアルバム。①『愛はどこへ行ったの』、③『ベイビー・ラヴ』、④『恋のキラキラ星』、⑤『カム・シー・アバウト・ミー』のヒット曲を収録している。
かわいらしい華やかなボーカルとモータウンのサウンドの相性は抜群。

7.『Stand!』Sly & The Family Stone('69)

スライ&ザ・ファミリーストーンの4作目のアルバム。
ソウル、ファンクの作品でありながら、ロックの文脈でも重要な作品とされている。①、④のように人懐っこさを感じさせるキャッチーな曲もあれば、②、⑥のように社会的なメッセージが色濃く反映された曲もあり、その後のグループの礎を作ったアルバムとも言える。
③、⑤、⑦、⑧のドラム、ベースを基軸にしたグルーヴ感は強烈!

6.『United』Marvin Gaye & Tammi Terrell('67)

マーヴィン・ゲイ、タミー・テレルのデュエットによる1作目のアルバム。
①『エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ』が大ヒットし、数々のカバーを生んだ。二人のボーカルの相性の良さ、バックのサウンド(特にリズム隊)の力強さが光る傑作でもある。

5.『My Favorite Things』John Coltrane('61)

ジョン・コルトレーンがアトランティック・レコードから発表したアルバム。マイルス・デイヴィスのバンドを離れ、自身のソロ活動が充実してきたばかりの頃で、演奏自体に伸びやかな自由さが感じられる。
ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の劇中歌として知られる①のカバーが有名で、コルトレーンのライブでは定番曲となった。
アルト・サックス奏者からキャリアをスタートしたコルトレーンが、本盤ではソプラノ・サックスを演奏し、以降、メインの楽器を移行する。
それに伴い、ジャズ界ではソプラノ・サックスの魅力に注目が集まるようになった。

4.『Kind of Blue』Miles Davis('59)

言わずと知れたマイルス・デイヴィスの名盤。現在までに全世界で1000万枚以上のセールスを誇り、ジャズ作品としては異例のロングセラー作品となっている。ジャズ史みならず、音楽史において重要な位置付けの金字塔的作品である。
コード進行ではなく、モード(旋法)を使用して演奏する「モード奏法」を確立した。
ジョン・コルトレーン(テナー・サックス)、キャノンボール・アダレイ(アルト・サックス)、ビル・エヴァンス(ピアノ)といった、豪華なメンバーが揃っているのもすごい。

3.『Wave』Antonio Carlos Jobim('67)

ブラジルのボサノヴァを代表する作曲家、アントニオ・カルロス・ジョビンの5作目のアルバム。アメリカの A&M レコードからはじめて発表された作品でもある。ボサノヴァならではの優雅なコード進行、ブラジル特有のビート感が癖になる。
ドイツ出身の編曲家、クラウス・オガーマン(ビリー・ホリデイ、フランク・シナトラの楽曲でも知られる)がアレンジを手掛け、壮大なストリングスも聴きどころ。

2.『Maiden Voyage』Herbie Hancock('65)

ハービー・ハンコックの5作目のアルバム。邦題は『処女航海』で、その名の通り、アルバム全体が、はじめての航海に乗り出した一隻の船のストーリーを連想させる構成になっている。
ハンコック自身はピアノ奏者だが、決してピアノだけがメインの楽曲群ではなく、それぞれの楽器の特徴を活かすアレンジが随所に見られ、トータルとしての音楽性が感じられる。

1.『Revolver』The Beatles('66)

ザ・ビートルズの7作目のアルバム。アルバム制作前にメンバーがそれぞれ体験したドラッグカルチャーの洗礼、前衛芸術からの影響、インドへの接近など、さまざまなバックグラウンドを持ち寄って作られた作品になっている。
ストリングスを使った②、録音テープの逆回転を使った③、⑭、タブラやシタールなどのインドの楽器を大胆にあしらった④などの実験的な楽曲も多い。

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