ファーストシューズを手に入れた。僕たち家族にとっては、息子の新たな航海の始まりだった。まるで大海原に帆を上げた小さな船が、初めて港を出るような。息子の小さな足に新しい靴を履かせ、手を繋ぎ、いざ冒険へ。

　広い世界へと一歩踏み出した息子は、まるで遠い地への旅人のように堂々と歩き始めた。行き止まりのないこの世界は、彼にとって無限の楽しみを提供してくれるようだ。一歩一歩を確実に踏みしめながら、彼は新たな発見に目を輝かせていた。

　これから近所の公園も、彼にとって全く新しい遊び場となるだろう。外の世界は、おもちゃがなくても十分に楽しめる場所。彼にとって、それはまるで宝箱を開けるようなもの。一つ一つの発見が彼の心を豊かにしていく。

　「おもちゃがなくても、世界は楽しいものだよ、息子よ」と僕は心の中でつぶやく。彼の小さな足が、これからどんな道を歩いていくのか、どんな発見をするのか、見守るのが今から楽しみでならない。

　彼の人生の航海は、今日、新しい靴と共に始まった。小さな足取りから始まる大きな旅。僕たち家族にとっても、息子の成長を見守る新たな章の始まりだ。