【映画】ベルリン映画祭でも絶賛!素敵な愛のかたちを知る作品「小さき麦の花」#165
こんにちは。
今回は、先日観てきた中国映画作品の「小さき麦の花」について書きたいと思います。
都内では、恵比寿と有楽町の映画館で観ることができるようです。
知人からおすすめいただいた作品だったのですが、おすすめしていただかなければ見逃してしまってたかと思うほど、普段観るジャンルとは別でした。
中国の農夫とその生活が描かれており、「普段の生活から離れて、情報過多な日常から離れた生活を送るとしたら」自分自身は何を思い生きていくのかを考えさせる作品でもありました。
※ネタバレを一部含みます
近づき合うところから始まる関係
中国の家庭環境や、農村での暮らし、畑を耕すシーンは実在する風景だと想います。
主演の夫婦を演じる2人は、双方の家族から厄介払いとして縁談をまとめられ結婚することになるところから、物語は始まります。
縁談をまとめられる時も、夫婦写真を撮る時も特に会話することもなく、一緒に暮らしていく中で少しづつ心を通わせていく夫婦の姿が描かれています。
一緒に畑を耕し、家を建て、家畜を育て、2人で幸せをつくっていきます。奥さんが家で毎晩寝るシーンからも、徐々に2人の心の距離が縮まり、愛し合っているのが伝わってきます。
言葉少なくとも相手を想い合う愛
本作品の中で、畑と家の間にある橋の上でのシーンと畑仕事をする姿が多く描かれています。
寒い中夫の帰りを待ち続けるシーン
に贈り物を探すシーン
鶏を一緒に育てていくシーン
1つ1つのシーンで、時間の流れと畑に蒔いた麦や野菜、家畜が増えていくこととあわせて、2人の愛が深まっていくのを感じられました。
そして、妻よりも夫の方に強い愛を感じられる作品だと思います。
一緒に暮らし始めた時から、妻の体を気遣い、貧しいながらも温かい服を探し、食事の支度も夫が全部やっています。
そんな夫の姿から、妻の夫への愛が深まっていき、体が不自由な中でも自分のできることは精一杯やって夫の力になろうとする姿がとても伝わってきました。
ラストに卵を持って橋の上で夫を待つ妻の姿
麦の種で花をつくる夫
ラストシーンはほとんどセリフがない中でも、想いが伝わってきます。
まとめ
観終わった後に私がまず感じたことは、
「将来結婚して、結婚後10年経った後にまた観たい!」
でした。
夫婦両家の家族との関係や、夫婦として愛し合う姿、一緒に幸せをつくっていく過程など、まだ私の経験にはないことです。
だからこそ、私の経験が追いついておらず、この作品に込められたメッセージや想い全てを受け取れてはいないように思いました。
どの作品にも言えることかもしれませんが、「面白い!」「また観たい!」と思う作品は、自分自身がその作品に込められているメッセージと想いに共感できる経験があるかどうかで決まるように思っています。
どの作品でも賛否両論があるのは、人によって生きてきた経験に違いがあるからではないでしょうか。
だからこそ、将来結婚して、結婚後10年経った後にまた観ることで、この作品の面白さを自分の体験を通して、全部感じたいと思います。
作品情報
枡田泰明
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