見出し画像

Chat-GPTにハマる人類へCat-GPTのすゝめ

今日は最近連投している「逃げBar」について、どうすればもっと多くの人に知ってもらえるだろうか、いかにして持続可能な経営をしていくか、と悶々と悩み続けていた。

そしてChat-GPTに経営方針を相談する。
こいつは孤独な経営者にとって、人には言えない悩みに昼夜を問わず付き合ってくれるので、もはや精神安定剤的にも機能している。

以下返答(読み飛ばしてOK)。


逃げBarの経営者様、こんにちは。この度はご相談いただきありがとうございます。逃げBarの経営戦略について、私がお答えできることがあれば幸いです。
まず、バー経営を成功させるには、開業資金や開業手順だけでなく、ターゲット層や競合分析、集客方法やコンセプトなども考慮する必要があります。逃げBarの場合は、「逃げ」という独自の価値観を提案することで、社会に対する違和感や不安を抱える人々に魅力的なサービスとなっています。
しかし、その一方で、「逃げ」という言葉にネガティブなイメージを持つ人も少なくありません。また、「逃げ」のニーズは時期や状況によって変化する可能性もあります。そこで、逃げBarの経営戦略としては、以下の点に注意することが重要だと思います。

  • 「逃げ」の意味や目的を明確に伝えること。「逃げ」は恥じらうことではなく、「自分らしく生きるための一歩」と捉えることができるようにメッセージングを工夫することです。

  • 「逃げ」の方法や場所を多様化すること。「逃げBar」は店舗だけでなくオンラインでも提供されていますが、さらに「逃げ」の形式やシーンを増やすことで、より多くの人々に「逃げ」の体験を提供することです。

  • 「逃げ」の効果や価値を可視化すること。「逃げBar」では「エスケープチケット」という仕組みがありますが、これは「自分だけでなく他人も救う」という社会貢献性も含んでいます。また、「逃げBar」から帰った後にどんな変化が起きたかをフィードバックしたり共有したりする仕組みもあれば良いかもしれません。

以上が私からのアドバイスです。


相変わらずそつのない回答をしやがって。その通りだよ、馬鹿。

その後もプロンプトと最適解の応酬は続く。(しばらく読み飛ばしてOK)


アメミヤ:
「お返事ありがとうございます。逃げBarをBarとして本来のコンセプトを大事にした上で広げていくのか、レンタルスペースとして広げいくのかでやることが変わるなぁと思っていて。後者の方が恐らく収益的な回収率は高いけど、本来のコンセプトを真っ直ぐ届けた方がコアなファンは増えるし、コンテクストに沿っている。一方でBar営業がスケールしていった結果として逃げBarは採算的に続いていくことができるのだろうかが疑問。とはいえまずは逃げBarを知っている人の母数を増やすことで、レンタルも増えていくことはあるだろうから、長い目で見て、コンセプトを発信し続けることに投資した方がいいのだろうか。」

Chat-GPT:
「ご返答ありがとうございます。逃げBarの経営者様のお悩みは、Barとしてのコンセプトとレンタルスペースとしての収益性のバランスをどう取るかということですね。
私は、Barとしてのコンセプトを大事にしつつ、レンタルスペースとしても活用できるようにすることが、逃げBarの経営戦略として有効だと思います。その理由は以下の通りです。

  • Barとしてのコンセプトは、逃げBarのブランドイメージや差別化要因になります。コンセプトを発信し続けることで、コアなファンやリピーターを増やすことができます。また、コンセプトに共感する人々に対して、「逃げ」の体験を提供することで、社会的な価値も創出できます。

  • レンタルスペースとしても活用できるようにすることは、収益性や安定性を高めることにつながります。バー経営では固定費や変動費がかかりますがレンタルスペースではそれらを最小限に抑えることができます。また、レンタルスペースでは時間帯や用途に応じて料金設定やサービス内容を変えることができます。

したがって、Bar営業だけではなくレンタルスペースも利用することで、逃げBarは採算的に続いていく可能性が高まると考えられます。ただし、レンタルスペースでも「逃げ」のコンセプトを踏襲する必要があります。例えば、「逃げ」に関連したイベントやワークショップを開催したり、「エスケープチケット」を利用したりするなどです。」


出てきたアイディアに対してより具体的な戦略を聞いたり、ひたすら壁打ちをしていただいていると、いつの間にか夕方。

この時点で自分は問いのゴールを少し見失いかけていた。
そもそも何が目的なんだっけ?
逃げBarとして、Ozoneとして、自分として、本当に大事にしたいことは何のか・・・

これはChat-GPTに聞いても恐らく答えてくれない、大規模言語モデルはまだ知らない、自分だけしか答えをもっていない問いだった。

こんがらがってきた思考は、大抵散歩すれば解けるのは経験則的に知っていた。最近デスクワーク続きだったので久しぶりに散歩に出ることにした。

すっかりソファーの深くまで埋まってしまった腰を上げ、冬物のコートを着て外に出る。色でいうと白か青の、凛とした空気に肌に触れ、気持ちよかった。

いつもの散歩道、近くに流れる川まで歩く。そうすると久々に出会った、タンスの隙間を掃除するのに非常に適したスタイルを持つ猫。

首輪がついているので飼い猫のようなのだけど、いつもその辺をフラフラしている。オッドアイで、人懐こく、風船の空気入れを押したような声で鳴く。

モップ(仮名)は人を警戒する素振りもなく通り過ぎ、オレンジや青のグラデーションがかかる山並みをじっと見つめていた。僕は足を止めてその背中を見つめた。

毎日同じ景色を見て、同じことをして「暇じゃないのかね?」と問うた。しかしそれが愚問であることにすぐ気づいた。

というかそもそも、暇は悪いことじゃない。
モップは自然の微細な変化を暮らしながら生きていてそもそも暇じゃないかもしれないけど、暇はそもそも良いものだ。すべての哲学は暇から生まれる。

地球にいて、主に炭素でできていて、哺乳類の生命体としてそんなに変わりが無いにもかかわらず、むしろ人はどうして猫のようになれないのかと思った。暇であることを恐れ、やることを無闇に増やすのだろう。

その理由はだいたい100000個くらいある。
だけどシンプルにまとめると「〜〜せねばならぬ」という呪いにかかっているのだ。それはもしかしたら教育的に、さらには文化的、歴史的に、、。

「そんなものはない」

と夕日を見つめるモップは背中で言った。
それは、大規模言語モデル以上に雄弁な背中だった。

Cat-GPTはChat-GPTがリリースされる以前から知っていたのだ。
恐らくGPT-10くらいになっても人工知能が出してくれない究極の答えを。
生成せねばならぬものなどなに1つないという答えを。

今後、AIはより正しく最適化されていく。インターネットの構成要素は人間のネイティブアイディアよりジェネラティブAIのコンテンツで埋め尽くされ、更にそれを学習したAIはネイティブな人間的なアイディアを忘れてしまうかもしれない。

それはある死生観においては人の死でもあり、ある価値観からすればシンギュラリティとも言う。

しかし、そんなことつれもなしに陽は沈むし、春になれば桜も咲く。

GoogleのPaLMやOfficeへのGPT4実装等々、指数関数的に技術革新を知らせるリリースが相次ぐ昨今、もはやキャッチアップするだけで精一杯な社会的時間軸がある一方で、なにも変わらない自然的(猫的)時間軸がある。

そっちの世界の価値観では、基本的になにもしなくてもいいことになっている。寝たい時に寝たい場所で寝て、気ままにハンティングして、好きな時に食べて、歩いて、また寝る。

人類はちゃんとそっち側の世界にも属している。
だからChat-GPTを使い倒してお疲れ気味の人たちや、AIの進化速度に生きがいを見失いそうな人たちには、Cat-GPTを勧めたい。猫と一緒に夕日を見ることを勧めたい。

大規模言語モデルどころか非言語で
ジェネラティブどころか生産性は皆無
昼夜問わずどころか気分屋で
求めることなんて滅多にしてくれない
そんなCat-GPTが、シンギュラリティの渦に飲まれそうな人類を救うかもしれない。

そんなことを考えながらモップとは別れて、その後いつもより少し長く散歩しているとネクストアクションも明確になっていて、まずは忘れないうちにこんな記事を書いています。

Chat-GPTとCat-GPTはセットで嗜もう。



---

逃げBarについて気になっちゃった方はこちら

シンギュラリティ後の世界について「KaMiNG SINGULARITY」という体験作品をつくったので、良かったらこちらも覗いてみてください。


この記事が参加している募集

散歩日記

AIとやってみた

「こんな未来あったらどう?」という問いをフェスティバルを使ってつくってます。サポートいただけるとまた1つ未知の体験を、未踏の体感を、つくれる時間が生まれます。あとシンプルに嬉しいです。