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【書評】迷路の外には何がある? | スペンサー・ジョンソン

こんにちは。

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目の前で決断を迫られたとき。
あなたは、何を基準に決めますか?


おそらく大半の人は経験や、そこから得た結果や考え方を元に決断するのではないでしょうか。

経験豊富で自分の考え方(信念)がしっかりしている人ほど、自分にとって最良の選択をしやすい。

しかし、信念が強すぎるとそれが邪魔をしてしまうこともあると思います。
人生や目の前の事象は流動的で柔軟な考え方や対応が必要です。


----こんな人にオススメ--------
・なかなか一歩を踏み出せない
・古い考え方に縛られてしまう
・柔軟に考えるのが苦手
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今回、紹介する「迷路の外には何がある?」では、ものごと柔軟に考えることの重要性が記されています。



「迷路の外には何がある?」から得られるもの

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この本からは非常にたくさんのことを得ることができます。

格言のように短い言葉で書かれているのも嬉しいところ。
今回は、その中から3つをご紹介します。


信念を信じすぎない

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軸となる信念(考え)を持つことは大事です。

しかし、それを信じすぎてしまうのも逆効果。
思い込みは自分の可能性を狭めてしまいます。

ヘムがリンゴを食べたおかげで元気になったことに戸惑っているとホープは次のように言います。

大丈夫。思い込みを捨ててやってみればいいのよ。
P.34より引用

自分には出来ない。才能がないという思い込みを捨てて、やってみる。
そうすると、案外簡単にでちゃったりした経験はありませんか?

思い込みとは怖いもので、呪いのようなものだと思っています。

あなたの足を引っぱる信念がある
あなたを向上させる信念めある
P.50より引用

足を引っぱる信念はササッと捨て、自分を向上させる信念を大事にしていきたいですね。


現状を客観視する

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思い込みを捨て、周りをみることが出来るようになったら次は現状分析。

今、何が起きているのか。客観的に見ることが重要。



今回の物語、ホープというアドバイザーのような存在がいたからヘムは行動を起こし迷路を脱出できたと思います。

ヘム一人ではチーズステーションCに固執し、そこで命を絶やしてしまったかもしれません。


チーズステーションCにチーズはもうない。

しばらく様子をみるも変化がない。

ここにとどまる意味がない。

チーズを見つける旅に出よう。

こんな感じで、現状を分析し自分にとって最良の選択に繋げていきたいですね。


自分の考えを変えることも大事

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従来どおりの考え方をしていては
新しいチーズはみつからない
P.28より引用

人生の中で壁にぶち当たったとき、過去の経験からこうやれば上手くいく。と解決策を見つけても必ずしも上手くいくとは限らない。


人生は流動的であり直面している問題も、全く同じではないから。


冷静に分析した上で、経験から導いた解決策にアレンジを加える。
もしくは、他の人の意見を聞いてみる。

柔軟な対応が求められる時もあります。

自分の考えを変えるには抵抗がある人もいるかもしれません。
しかし、他人の意見から新しいアイディアを得る事もあります。

自分を過信しすぎずに、柔軟に対処していきたいですね。


本書の概要

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チーズはどこへ消えた?の続編となっているのが本作。
ホーが旅立ったあとのヘムに焦点をあてたお話しです。


ヘムは自分の考えを信じ、チーズステーションCに残ります。
チーズが戻ってくることを信じて。

いくら待っても再びチーズが現れることはなく、ヘムは空腹で衰弱していきます。

そんな彼のもとに新しい小人(女性)のホープが現れます。
手にはなにやら赤くて丸い石ころのようなものを持って。

ホープは手に持っているものを、おいしいからとヘムに差し出します。

しかし、「自分はチーズ以外は食べないから」とかたくなに拒否。


それでも美味しいからと差し出されたので、しかたなく口に運びます。

お腹を満たすことができたヘムは、その晩、良く眠ることができ、しだいに力が湧いてきます。


ホープがヘムに差し出した食べ物はリンゴ。
それも最後の一つ。


ホープの存在もあり、ホープに説得され、ようやく旅立つ決心をするヘム。

二人で迷路の中を探し回ってみますが、なかなか思うような成果は出ません。途中、ところどころでホーが書き記したであろう教訓(ヒント)を見つけます。


成果の出ない日々に、ヘムはしだいに苛立ってきます。
このまま同じやり方を続けて良いのか自問自答をするように。

しかし、信念や思い込みが邪魔をして新しい考え方を受け入れることができません。

自分の考えだけを信じてきたヘムですが、ホーが残した壁の書きつけやホープのアドバイスもあり、次第に周りの意見を聞くようになっていきます。

柔軟な考えこそが、次のステージへ進むために大事なものだ分かったヘムはホープと一緒に迷路の探索を再開します。


とある部屋に行きつく二人
「これは、ただの部屋。何もない。」という思い込みを捨てて部屋中をくまなく探します。

すると、足元を冷気が通り抜ける。
冷気が来た方向を見てみるとトンネルが。


最後には迷路を抜け、外の広い世界へと出ることができます。

そこにはホーの姿も。
スニッフとスカリーも無事に外の世界に出てきているようです。

ハッピーエンドではありますが、これからが始まりかも。と物語はしめくくられています。


⇩⇩⇩前作はこちらから⇩⇩⇩



まとめ ~柔軟な考え方は難しいけど、必要な力~

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
いかがだったでしょうか。


ビジネス書、自己啓発という側面を持っていますが、物語としても楽しむことができる一冊です。

前作の「チーズはどこへ消えた?」と合わせて読むと面白さも倍増。
考え方も整理できるのではないかと思います。


ここでポイントのおさらいです。

・信念を信じすぎない
・現状を客観視する
・自分の考えを変えることも必要

物事を柔軟に考え、対応することは難しいです。
だれしも他人の意見ではなく、自分の経験や考えを優先してしまいがち。


しかし、時には周りの意見を聞き、自分の中に取り入れる。
柔軟な考え方や態度が大事だと、この本は教えてくれます。


物語の中でヘムも言ってますが、古い信念を捨て、新しい信念を得ると自分が自分でなくなってしまうような気がします。

でも、そんなことはありません。

自分が成長している証だと思います。
色々と経験し、色々な考え方のできる人間になりたいですね。

それでは、失礼します。


おまけ:本の情報

タイトル:迷路の外には何がある?
著者:スペンサー・ジョンソン
ISBNコード:978-4-594-08165-2
発行日:2019年2月27日
発行所:株式会社 扶桑社




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