若くして才能を開花させた人は、
自分の才能が、どうやって花開いたのか？
それが、わからない。
だから、才能のある分野において、
凡人の気持ちが理解できない。
自分自身、凡人で、紆余曲折のプロセスで
たどり着いた境地ならば、
相手のつまづきも理解できる。
ゆえに助言もできる。
だから、喜んでもらうこともできる。
しかし、そのプロセスなくして、
到達した天才なら、それもできない。
だから、凡人からは、傲慢と言われる。
若くして、才能を発揮させ
天才と言われる人は、
凡人の才能を開花させることはできない。
それは、凡人が必ず通る
試行錯誤というプロセスを
経験していないからである。

「ロープウェイで来た人は、
登山家と同じ太陽を見ることはできない」
というアランの言葉は、まさに真理である。