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シニアになって働く意味を考える⑨ ~「オレ、何で働いてるの?の図」初公開~

 定年前後のシニアに「働く意味」についてインタビューした記事です。
一般的に、働く意味はおおざっぱに以下の2つにあると言われます。
 1)自分の好きな仕事、やりがいのある仕事、社会的使命感のある仕事のために働く
 2)家族のため、趣味や自分の余暇を充実させるために働く(お金が必要)
 ところが実際シニアの方々にお話を聞くと、どうもそんな単純なものではないようです。そこで、シニア一人一人のインタビューを積み重ねて、「働く意味」のスペクトラムを描けたらいいかなぁって思っています。どんな平凡な人生にもドラマあり。

60歳でどっち選ぶ?延長雇用7割、定年退職3割

 Oさん(男性)は、現在(2023.04時点)57歳で大手メーカーの事業管理業務に就いています。「延長雇用制度の選択7割、定年退職3割」が自分の60歳像だと言います。
 定年退職を選べるための条件は2つ。一つ目は「お金」、二つ目は「やりたいこと」。この比率が上記の「7割3割」に反映しているようです。つまり、定年して具体的にやってみたいこと(その内容は聞いていませんが)はあるけど、「お金の問題」とのバランスが悩ましいと。全く同感です。

「オレ、何で働いてるの?の図」(働く動機レーダーチャート)、初試み初公開!

 著者の勝手な指標で作った「オレ、何で働いてるの?の図」を作ってもらいました。Oさんのは、こんな感じです。

 得点の高い「カネ」「自立」は年金が出る65歳までは物心両面でがんばると。
 次に得点の高かった「その他」は、仕事をすることで大切な家族を支えられる幸せ、将来不安の解消を理由にあげます。「他者との絆」の高得点は、仕事を通じて「(引退した人ではなく)現役の人」との繋がりを持つことで自分が成長できることから。「承認欲求」「地位獲得」の得点が極端に低いのは、他人の目を気にせず自分のやりたいことをやる自分の性格からきているそうです。

仕事人生満足度曲線

 これまでの仕事人生を主観的に描いてもらいました。

仕事人生満足感曲線

 働き始めてから40代前半まで上昇。できる仕事がどんどん増えていったこと、海外との仕事を経験し視野が広がったことが理由。ここから50代前半まで下降したのは、前線の仕事より「資料作り」が増え、会社のリストラが繰り返し実施され社内の雰囲気も良くなかったから。50代になって上昇してきたのは、事業管理という職にも適応でき、プライベートも充実してきたから、ということです。

これから先の仕事人生満足度曲線を上昇させるには?

 仕事人生満足度曲線を60歳以上も上昇させるには、家族(奥さん、長女・長男)との絆が大切だといいます。
 今年から働き始めた息子さんは性格がOさんに似ていて、自分の好きなことを突きつめるタイプ。娘さんももう社会人で、「人に喜んでもらえる」社会貢献的な仕事に就かれており、Oさんと真逆タイプ。若い社会人のそれぞれのお子さんのこれからの成長に、親として心配あり。(そらそうだわ、わかるわかる)
 60代になってもオヤジとして、まだまだ社会人としての「お手本」になり続けたい気持ちが強い。それが自分の大きなモチベーションになると言います。これなら仕事人生満足度曲線は上昇間違いなしだと思いました。

後記:

 ちなみに、Oさんの奥さんは、ありのままを受け入れ、人目を気にしない性格だそうで、それで助けられているそうです。
 「オレ、何で働いてるの?の図」“What am I working for?”からWai-Wor(ワイ・ウォ)と名付けますか?大阪弁っぽい。
 TOPの写真は最近出張先で撮ったもので気に入ってます。本編と関係ないです、すんまへん。

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