#003 デザイナーの評価は可能か?
デザイナーの評価、、、これは事業会社のある程度大きくなったデザイン組織で必ずぶち当たる壁だ。
デザイナーといっても、WebデザイナーとUIデザイナーの評価は全然違うと思っていて、Webデザイナーの方が評価は簡単。
なぜなら、Webデザイナーのデザインはクライアントや業界が直接評価して、短期的に目に見える形(お金)でアクションしてくれるから。
クライアントや代理店から指名で仕事がくる
競合で勝つ
デザイン系の賞に応募して受賞する
Webデザインのギャラリーサイトに掲載される
どれも、直接デザインと実装が評価されて仕事が増え、会社の売り上げが上がり、評価に結びつく。
デザインのクオリティ = 売り上げに直接結びつくから、わかりやすい!
UIデザイナーの評価とは
逆に事業会社にいるUIデザイナーの評価はとたんにSSS難易度になる。UIデザイナーの評価はアウトカム(成果・効果)だ。
プロダクトのMRRだったり成長率だったり定着率する。でも、これが本当にデザインの効果なのか?が判断できない。
デザインもみんなでレビューするから、アウトプット=デザイナーのスキルとはならない
すごい効果が出たとしても、そもそも開発した機能がターゲットに刺さっただけ説
デザインシステムで一定レベルのデザインは作れるしなー
もちろん、素晴らしいデザインはブランディングや体験を向上させるが、長期的な資産であり短期的に目に見えるものにはならない。
あるていど大きな事業会社なら、スキルレベルで評価テーブルを作って評価しているところが大半だと思う。メルカリもDesign Skill Mapを公開していた。
誰がどう評価するのか?
じゃあデザイナーはスキルマップで評価すればええんとちゃうの?となるが、ここにおいて一番の課題は「誰がどう評価」するのか?だ。
Webデザインであれば、クライアントや業界という客観的な視点でデザインを評価される。しかし、プロダクトにはそれがない。顧客は利用してお金を払うが、デザインを評価してはくれないしそもそもデザインの知識がない。
使いやすい・わかりやすいなどの定性的な評価は可能だし、MRRや定着率が向上したかもしれないが、それはプロダクトメンバー全員の影響であって、他のデザインよりもココが素晴らしいとは判断できない。
プロダクトは特に効率を求めるから、量産UIが大量に生産されていく。早くて使いやすのかもしれないが、美しくないデザイン。UIデザイナーは短期的なアウトカムに満足して、デザインのクオリティを上げる思考がそもそもない。
洗練され魔法のような体験ができるUIを作ったとして、誰が評価するのか?
定量評価は失敗する
ここまで読んで、それならもう面倒だからビジネスチームやPdMのように定量だけで評価しよう!となったら、デザインチームは崩壊する。
定量だけで評価される世界ならデザイナーになっていない。
美しい、新しい、ワクワクする、定量で測れない世界をつくりたいからデザインをしている部分がある。
もちろん、プロダクトの成長は大前提、、、死んでしまうので。
トップクリエーターからの評価
統一されたクオリティの高いデザインを提供しているプロダクトは、トップクリエーターが率いている印象。STUDIO、NOT A HOTEL、noteなどなど。
現状、デザイン組織のトップが主観で評価するしかない気がする。
他に方法あるのかなー?どう思いますか?
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