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スポーツに政治的主張を持ち込むことは、そのうち伝統へと変わるのか?

 2022年11月21日(月)。21時30分。サッカーワールドカップカタール大会が始まりました。カタールvs.エクアドル。0-2でエクアドルの勝ち。バレンシアという選手が2ゴールをあげたそうです。Abemaで無料でハイライトが観れるので、サッカーに興味が無い方もぜひ。無料でワールドカップのハイライトがいつ何時も観れるとは、それに日本語の実況と解説で。文句なしです。文句なしでサッカー好きには良い時代になりました。Abemaさんはこれから先、どんどんサッカー放送権に投資して、EUROとか、ネーションズカップとか、クラブワールドカップとか、無料で観せてくださいな。こういう時代を私は望んでいたのです。資金力とか、忙しさとか、個人の体調とか関係なく、全ての人が便利で楽しめる時代。そういう時代が来て欲しかったのです。資本主義の向かう先って、資本を持っている人が、資本を持っていない人にサービスを与える、平等な社会を創っていくような、そんな未来を、子供の時から望んでいました。

 せっかくインターネットがあるのだから。人間はインターネットを創っちゃったのだから。平等に楽しむことが出来る基盤は創ったのだから。お金がない人も、同じ祭典を味わい尽くす、そんな時代が来てもいいじゃないですか。

 最近露骨な資本主義社会の暴走が起きていたと思っているので、Abemaさんのような社会理念を応援します。お金は程々でいい。余った分は分配しよう。イスラムでの喜捨ではないですが、そんな考え方だって別にいいでしょう。みんなで盛り上がりましょう。特別階級とかお金を払った人だけじゃなくて、みんなで。そういう資本主義を目指してほしいですね。

 何度も言います。矛盾しているようですが、競争的資本主義や、資本を持っている人だけが優遇される(だから資本主義という名前が付いているのですが)資本主義ではなく、喜捨の精神を持った平等を目指す資本主義を発展させていってほしいです。

 平等を目指すために努力する。

 それでいいじゃないですか。

 なんか、長くなりました。

 はい。こんにちは。井上和音です。

 今夜、日本時間10時からイングランドvs.イランです。イングランドの選手はキックオフの前に、人権問題に抗議するための片足座りのパフォーマンスをやるそうですが、さて、どうなのでしょうね。私としては、逆にそれをイングランドの伝統的パフォーマンスとして定着させれば、なんか、良い感じはします。政治的なメッセージをスポーツに持ちこむな、というのはオリンピック憲章などが出された時には、そう言われていたらしいですが、なんか、政治的な問題をスポーツに持ちこむのが昨今の世界情勢のトレンドのような気がします。ブラック・ライブズ・マター運動をテニスの試合に使った大坂なおみ選手とか。

 今回のサッカーワールドカップカタール大会でも、政治的メッセージは各国色々出してきそうです。カタールでは同性愛が認められていないから、同性愛の方々がカタールで国際的祭典をするな、みたいな抗議がイングランドとかで出ているみたいですが、イスラム圏の文化の尊重とか、まあ、してもしなくてもその人たちの自由なのかもしれません。郷に入っては郷に従えというのが、別にヨーロッパでもローマに入ったらローマ人に従え(みたいなことわざだったかと思います)、みたいなことわざがあるので、それを知らないヨーロッパ人はいないとは思いますが。

 何が言いたいかというと、例えば、今回のカタール大会からイングランド代表選手が片膝をつくパフォーマンスをするのならば、これ以降の大会でも、それを伝統としてやり続ければ、ある意味で他のチームと差別化できて、「サッカーイングランド代表と言えば、あの有名な片膝を付くパフォーマンスで知られています。片膝を付いている間は、選手たちは黙とうをし、静寂な時間が流れます」みたいな、感じになれば、ニュージーランドラグビー代表のハカのパフォーマンスのように、そのうち、スポーツを盛り上げるためのパフォーマンスの一つになるのではないか──そんな風に思います。

 スポーツに政治を持ちこむな、という流れは完全に変わってきています。

 ロシアはワールドカップの予選から追放されました。

 オーストラリアの代表はカタールワールドカップの労働問題に対して抗議のSNS投稿をしました。

 反対に、パラリンピック委員会はロシアとベラルーシの選手を永久追放することを決めました。

 スポーツの偉大な力に、お金とか政治的発言とか、色々なものが乗っかる時代がやってきました。それが伝統となれば、別にいいのです。ただ、ロシアの選手を永久追放というのは、ロシアはもう地球にいないかのような、人類の国家ではないかのような、完全に仲間外れにするというか、それは教室で言ういじめではないか、とか色々思い浮かぶのですが、まあ、永久追放と言ってもそのうち解除されるでしょう。

 永久追放と軽々しく言うくらいだから、永久追放を解除するのも軽々しく行うのだと思います。

 というか、別にロシアのことを書きたかったわけでもなんでもないのです。なんでロシアのほうに行ったのだろう。

 イランですよ。イラン。

 今、22時06分でもう試合が始まっていますが、イランがロシアにイラン制ドローンを供給したからと言って、世界ではイランを応援することもご法度、みたいな空気が流れていますが、普通に私はイランを応援します。同じアジアでしのぎを削ってきた仲間ですから。アズムン選手とか活躍するかもしれませんし、イングランドに勝てば、それこそジャイアントキリングで面白いじゃないですか。

 まあ、サッカーにおいてジャイアントキリングが全て面白いわけでもないことは分かっていますが。ジャイアントキリングを目撃した瞬間は、すごく興奮するのですが、興奮が治まってくると「(あれ? これ、やっちまった空気感ない……?)」みたいな感じになって、やっぱり強豪国というか、毎回強いところが順当に勝ち上がって、強いところvs.強いところ、みたいなのが繰り返される方が面白いこともあると、思っています。

 とりあえず、FIFAワールドカップカタール大会が開幕しました。かかった予算は31兆円らしいです。私が小学生の時には「2040年ごろには石油が枯渇する」と言われ、親の世代の頃にはもっと早くに石油が枯渇すると言われましたが、石油は枯渇するどころか、オイルマネーをばっちり中東の国々に落とし続けています。石油無くなる詐欺は、本当の無くなるところはどの時代になるの? と叫びたいですが、今のところカタールはお金持ちの国の一つ、ということで落ち着きそうです。

 サッカーワールドカップを楽しみましょう。Abema様、ありがとうございます!

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