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ISSUE.04_「need to knowledges」~世界人口の爆発と農薬の関係~

無農薬のお茶を売りたい。

そう思ったきっかけとしてはお茶摘み体験はもちろんあるけれど、それ以前にヴィーガンや食事に対するモラルを考える機会が増えたからということも理由にある。それにコロナ禍で、少なからずこれまで見えていなかった世の中の仕組み、経済社会の矛盾や限界……なんかが心に火種となってくすぶっていたからかもしれない。

ちょっと懐かしくもある「パンデミック」という言葉が、ウイルスではなく人類にも当てはまるとコロナ禍で気づいたひとも多いのではないか。以下は、ネットでちゃっと調べて出てきた内容なので(信用できない人は文献等で再度調べてみてください)。

……産業革命以降の世界の人口は急激な増加を始める。世に言う“人口爆発”である。イギリスで起こった産業革命から現在までの250年間で、ヨーロッパの人口は10倍に増えた。アメリカも、ヨーロッパなどからの移民が多く、同じく10倍に増えた。そしてこの日本も、明治維新後の140年間で、人口は4倍近くにふくれ上がった。この結果、世界の人口は、マルサス人口論の時代は10億人ほどであったのが、今や67億人を越え、開発途上国を中心にまだまだ増加の一途をたどっている。ただ、これまでの先進国の人口増加と食料供給をみる限り、マルサスの警告はほとんど外れているように感じられる。それはなぜか?

それは、この200年の国際社会が、人口増加を、産業革命以来の科学技術による食料の増産とその輸送によって克服して来たからにほかならない。とくに農業にあっては、新しい土地の開拓(移民など)、化学肥料の発明、新しい耕作法や品種の開発、新たな潅漑(かんがい)法の開発などが、一時的な食料不足の問題をつねに解決してきた。(略)そして、化学肥料の発明が食料増産に果たした役割はきわめて大きいのである。

情報:農業と環境 No.104 (2008年12月1日)
独立行政法人農業環境技術研究所

なぜ無農薬栽培は少ないのか?と考えていたとき、戦争によって化学肥料が発展したとなにかで読んだ。そしてそもそもは、産業革命での世界的な人口増加が発端だという歴史的背景がある。

化学肥料や殺虫剤、除草剤などの農薬全般に関して私自身無知な状態なので、もちろんこれから勉強していく必要があるんだけれど、世界的な人口増加とそれにともなう食糧危機、そして大量生産を可能にする術として化学肥料や農薬が推奨されてきた経緯は察しがつく。

これらの化学肥料の利用により、ヨーロッパやアメリカ大陸の農作物の生産量は爆発的に増え、21世紀の現在、78億人以上の世界人口をカバーするに足りる食料の生産量を確保することができたというわけだ。

もちろん私が生まれてからこれまで、日常で食料不足になったことはない。

人類誕生から2050年までの世界人口の推移(推計値)グラフ

2021年のコロナ禍がスタートして、人間がいかに密になった生活を余儀なくされているか。このグラフは世界人口が急激にパンデミックになっていると一目でわかる。予測では、2050年には100億人近くまで……。一般教養、義務教育で習うレベルなのかもしれないが、私は通ってこなかったので純粋に驚いたし、現代って異常なんだと解った。

これだけ一種の生物が爆発的に増えれば、地球規模で影響が出ることは想像がつく。多発する山火事や洪水、異常気象による災害は後を絶たない。そして2021年に地球温暖化の原因は人間の活動による影響であることを国連が報告した。食糧の生産における、家畜の飼育……例えば牛肉を食べることも温暖化の原因となる。牛を飼育することで牛のゲップによるメタンガス(二酸化炭素の25倍の温室効果)を放出してしまうため、問題となっている。ヴィーガンが増えているのは、動物搾取の観点と、こういった気候変動に関してのアクションが大きいように思う。

ただ、「なにができる?」と考えても、すぐに行動することは意外と難しい。効果的な実行策は、自分だけでなく身近な人間を巻き込んで周りの環境を変えていく必要があるから。だが手をこまねくだけでは、人間の地球に対しての行為(無感覚に傷つけ奪っていること)を、それこそ次の世代にツケを払わせることになる。子どもたちは、いまの大人をどう思うだろう。

私たちは、無自覚に生きすぎていないか?
食べることは私たちのエネルギーの基本だが、飽食の時代にあって、よりおいしいもの、食べたことのないあらゆるものを食べようとする。それが快楽になったり癒しになっている。でもそれは、人間が沢山食べるために沢山収穫できるように、虫を殺して、草を枯れさせる薬品を土や作物に撒いて収穫しているものなのだ。

スーパーに並ぶ、クローンみたいな野菜は買いたくない。茶畑が真っ白になるまで農薬が撒かれるお茶もいらない。システムをどうにか変える方法はないだろうか?どうやったら、人間は大地とともに生きていけるのだろう?どうやったら、汚れた土壌を自然に還すことができるだろう?

そして思う、ほんとうに感動するほどおいしいものはシンプルだ。おいしいのは、きれいな黒い土から採れたばかりの人参だし、紅大根だし、黒い点がいっぱいついているみかんだったり、芋だったり。「おいしい」って料理人の魔法みたいだけど、一口かじれば、一口飲めば、おいしいものはすぐにわかる。それでも、受け皿(自分の身体)がきれいでないとダメだ。添加物の入っていない飲み物を飲んで、有機栽培で育てられた農作物を摂って、病院の薬はやめて、運動して、だれかと笑って、物語を読んで、眠って……それが「おいしい」と感じるベースになる。

無農薬のお茶のことじゃなくなっているけど、でもそういうことを総合して語らなきゃいけないと思う。

論理的に伝えるのって難しいな。

まだまだ、哲学が足りないです。




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