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5月に見た映画について


こんばんわ。早くも上半期最後の月、6月がやってきましたね。
なんとなくですが、5月病のようなものにかかっていたのかもしれません。

映画の本数も少なめになっており、ついに彼女に、ひと月の鑑賞本数を抜かされました。ショックです。。。

5月に見た映画の発表!


今月は、13本。鑑賞本数の少なかった4月より、さらに減ってしまいました。ここ最近、ピンク映画を見れていないこと、それから主に10年代以降の作品群ばかりに偏ってしまっていることが、気になります。
新作鑑賞は6本(劇場鑑賞は5本)

バブル

監督:荒木哲郎 ×  脚本:虚淵玄  ×  キャラクターデザイン原案:小畑健  ×  音楽:澤野弘之 × 制作:WIT STUDIO

という万全の体制で製作されたNetflixオリジナル作品ですね。
配信当日に、心待ちにしていた作品だったのですが、蓋を開けてみると、かなり悲惨な作品で、つまんない。

あんなにスケールデカく始めた水に包まれた東京で、後輩した世界で何をするのかと思えば、プルクールギャングの縄張り争い。やることがみみっちい。その上、そのパルクールに疾走感がなく、あっと思わせてくれるような運動もカッティングもない。かったるい。

すごく残念でした。

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス

私自身、マーベル作品にそれほど、というか全く傾倒できないタチなのですが、意外にも多くの作品に触れてきました。

今回は。サム・ライみが監督ということで、劇場鑑賞。やはりサム・ライミ。思いのほか、楽しめた。アイデア満載のびっくり玉手箱で、エンターテインメントな作品でした。ただ、この作品にはアメリカVSロシアの構図を如実に感じられる場面があって、割と政治色の強いメッセージが隠されていたことに驚きました。

ベイビーわるきゅーれ

あまり期待していなかったものの、ルームメイトがあまりにこの監督を好きなので、仕方なく鑑賞。

より以前のフィルモグラフィが、まさに学生のバカ遊びという感じで、この監督自身、最近話題のヘドローバに関わっていましたし、そういう面でもかなり苦手な監督だったのですが、随分と作風が変わったなというのが印象です。

女性二人のバディに、現代らしいゆるい空気が脚本に散りばめられていて、なかなか面白く鑑賞しました。ただ、定期的に訪れるバズを意識したかのようなネットネタが、物語・ひいてはキャラクターを阻害していて、入り込めなかったのが残念でした。

フラグタイム

もしも3分だけ時間を止められたら、という時間停止ものなのですが、入りが、気になっている相手のパンツを覗くという描写。
そこからぐいぐいと引き込まれていき、二人で時間が止まっているうちに裸になってみたり、エッチな写真を撮ってみたり。

百合モノと括っていいのか分かりませんが、ここまで性に真摯なアニメーションは初めてみた気がしました。私は、彼女たちの肢体にドキドキさせられ、と同時に、思春期のあの解放したいのにできない→異常行動へと移っていく様が、胸をかきむしられ、また、気恥ずかしくありました。

お勧めです。

ハケンアニメ

あまり、話題になってなくて少し残念ですが、この作品は好きです。
いいか悪いかは分かりませんが、好きです。

きっとこの映画を作った監督が日常で感じているんだろうな、という描写がいくつかあって、妙に気合が入っているのです。思わず、泣いてしまいました。うるさい!こうなんだよ!という主人公の叫び、私はそれに、映像研に手を出すな、で感じた感動を、この作品にも感じました。

お勧めです。

耳をすませば

ジブリ作品の中で、トップ3に入るくらいには好きな作品で、またしても再見。いいんだよね、あの坂を登って降りて、彼女たちの生活がよく見える作品です。

お勧めです。

21ジャンプストリート

まじでバカで愛すべき作品。
彼女がみたことがないということで、無理やり鑑賞させる。
完全に個人的な趣味です。でもこの作品を好きな方とは、親友になれる気がします。

お勧めです。

22ジャンプストリート

21と同様です。

流浪の月

よくわからないところが多かった。ホンにも不明瞭なところが多々あって、気になった。でも、帰る場所がなかったものたちの描き方が真摯で、好感をもてた。

いい加減にしてくれよ、と叫ぶ桃李きゅんが、すごくよかった。彼の芝居はすごく良かった。


許された子どもたち

随分と褒められた作品で気になっていた。内藤瑛亮のドロメで見せた演出は、イジメの胸糞悪いシーンに昇華され、MV的なカットのコラージュで持って見せる演出は、たしかに題材の重さをギリギリエンタメに引き寄せる悪趣味だが作家性を感じるシーンだった。

たとえば、ボーガンをカメラに向けるカットや、たとえば、全くの意思が介在しないかのように思える殺人シーンは、嫌でも緊張感があり、それを演じる主人公の芝居はすごくよかった。ディストラクションベイビーズの柳楽優弥と村上虹郎のちょうど間にいるような存在感。

それから、どんどん可愛く見えるヒロインの、あの廃墟のキッスは可愛かった。ボーガンを介して、恋に発展する様は、主題として余りある小道具の用い方だった。


けれど、例えば100分過ぎたあたりで唐突に発現する照明部の置き土産(映り込みなのか仕込みなのか)、そういうものに言及しないわけには行かない。誰も気にならないのだろうか。仮に仕込みだとして、なぜ人様から隠れたい家族が、アレをキッチンに置くのか、そういう類の物語やキャラクターにそぐわない美術が所狭しと置かれ、世界観を描くには支離滅裂なデザインが気になった。

これまでイジメという題材に拘って描いてきた監督自身が、美術にクレジットされているだけに、非常に気になった。

死刑にいたる病

序盤の残虐シーンにはテンションが上がりました。ただ、それ以降は、言葉に頼ったというより、言葉に囚われた作品で、辛かった。
この死刑囚と面会人の顔がガラス越しに重なっていくみたいな演出、もう何百回もみたけれど、どうしてみんなしたくなるのだろう。

私は全くそそられないし、あの演出を見るだけで、ああこれがやりたかったからわざわざ、撮りにくいのにこんなふうにずっと撮ってたのね、と思ってしまう。作品と全く関係のない演出だと思う。

あと、阿部サダヲの芝居はあれでいいのだろうか。みなさん褒め称えていたけれど、それは終盤の仕掛けで騙されているだけではないか。

少年の君

面白い。チョウ・ドンユイが化け物級に素晴らしい。
信じたい、信じている、愛したい、愛している。ひたすらに複雑で苦しい世界の中で、あの二人だけは愛を信じて、拙いながらも歩んでいくのです。

思わず、涙してしまう作品でした。

ただ、最後を政治で締めないといけないこの作品の、縛られた感覚が嫌に残りました。ああしないと完成させられない事情があること、それが何より悲しい現状だと思いました。

お勧めです。

犬王

面白かった。すごくよかった。でも俺たちの湯浅は、マインドゲームで見せた、ルーで示してくれた、あの湯浅は、もう戻ってこないのだろうか。

けれど、この作品は劇場で必ずみてほしい。ミュージカルアニメーションなんてものではない、殆どライブに近い。

「今こそ名乗れ!」と歌い続け、ようやく訪れる「我が名は犬王」という台詞とともに、腕が天高く掲げられる。あの一連のシーケンスには、確かに力があり、犬王がようやく世界に触れ、人に触れ、自分を獲得した瞬間で、あの瞬間に、早くも作中最大のボルテージを持って行った監督の手腕は本当に見事だと思う。

女王蜂、聞こうと思います。

お勧めです。

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