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最近の記事

國友公司『ルポ路上生活』

ホームレスはどんな生活をしているのか?多くの人は何かの拍子で職を失い、自分がいつホームレスになってしますのかと恐れを抱いている。しかしそれはホームレスがどのようなものなのかをよく知らないからではないのだろうか。そこで、ホームレスの実態を知るべく筆者の國友公司氏は約2か月間ホームレスとして過ごすことにする。本書はその様子を記した本である。 世界各地で、ホームレスの人々が直面する生活環境は、多くの社会問題の一つとして注目されている。ホームレスとは、適切な住居を持たず、公共の場所

    • 土井隆義『友だち地獄』

      このnote記事は土井隆義氏の「友だち地獄」という本を踏まえての文章である。この本は若者の人間関係について述べられた本である。以前では親友とは互いの対立や葛藤を経験しながらも、訣別と和解を幾度と繰り返す中で、徐々に揺るぎない関係を作り上げていけるような間柄を指しているものであったが、現在(この本は2008年に書かれた)では、絶えず場の空気を読みながら、友人との間に論争をつくらないように心がけるような対立の回避を最優先にするような人間関係(「優しい関係」と呼称)となってしまって

      • 森田邦久『科学哲学講義』

        私は大学で理工系の学問を学んでいて科学というものに親しみがある。数学、物理をはじめとして授業で扱うものはほとんどが科学だ。では、学生以外の人間からして科学とはどういったものになるのだろうか。科学自体は日常のほぼすべてのものに対して使われている。電化製品は当然として木で作られた机や、家具のデザインも科学の力を使っている。私たちはそれらが科学だと実感しないままその恩恵を受けている。たとえばAIはその中身がブラックボックスとされている。内部でどのようにして結果を生み出しているのかを

        • 橋本治『人はなぜ「美しい」がわかるのか』

          皆さんは日常で「美しい」と感じることはどれだけあるだろうか。私はおそらく日常的に「美しい」と感じる瞬間はあると思うが、すぐにはあまり多く思いつかない。ただその中でも一番に思いつくのは自然を見たときだ。以前京都に行ったとき、そのときに見た自然がとても美しかった。ネットやテレビで見る景色とはやはり違う。その理由はまず視界の端から端まで景色があることだ。画面ではそれが四角く制限されてしまう。さらに視線を動かすと横や上にも景色が広がる。また、奥行きを感じられるからか迫力が感じられる。

        國友公司『ルポ路上生活』

          野口悠紀雄『CBDC 中央銀行デジタル通貨の衝撃』【基礎教養部】

          この記事は下記の書評とnote記事をもとに作成したものである。 少し前に友人に仮想通貨で稼ごうと勧められた。私は仮想通貨について何も知らなかったがオススメされたものを少し買ってみた。するとレートは上がったり下がったりして一番いいときには購入時より30%くらい高くなっていた。毎日上がってるかなとレートをチェックするのはちょっと楽しい。いつか上がることを希望に現在でも売らずに温存している状態だ。仮想通貨を買ってみたはいいもののその実態については知らないことが多かったのでこの本は

          野口悠紀雄『CBDC 中央銀行デジタル通貨の衝撃』【基礎教養部】

          勅使川原真衣『「能力」の生きづらさをほぐす』【基礎教養部】

          この記事は下記の書評とnote記事をもとに作成したものである。 私が人より能力がないと感じたことの1つは中学のとき、部活でやっていた水泳だ。小学2年生のときから水泳をはじめて高校まで続けた。男女合わせて20人ちょいいた中で私の泳ぐ速さは下から数番目くらいだった。私の部活での練習メニューというとひたすら泳ぐことだった。泳ぎ方について教え合ったり技術的な面についての練習はなく、足だけで泳ぐ、手だけで泳ぐ、何秒以内に泳ぐといった制限はあるものの基本的に泳ぎ続ける。今までの人生を振

          勅使川原真衣『「能力」の生きづらさをほぐす』【基礎教養部】

          養老孟司・甲野善紀『古武術の発見』【基礎教養部】

          この記事は下記の書評とnote記事をもとに作成したものである。 私が柔道と聞いて思い出すことといえば中学生のときの体育の授業で行った柔道である。そのときの授業には体育の先生が確か2人か3人いた。そのうちの1人がとても若い先生で過去に柔道経験のある人であった。その先生が話したことが今でも記憶に残っている。 その内容は昔、その先生が柔道教室にかよっていたときどうしても勝てない相手がいた。しかしその人はろくに練習もせず、熱心に柔道に取り組んでいる様子がなかったという。その相手を

          養老孟司・甲野善紀『古武術の発見』【基礎教養部】

          河合隼雄『子どもの宇宙』【基礎教養部】

          第2章「こどもと秘密」において取り上げられた著者のエピソードの1つを紹介する。著者はある母親から、自分の子どもが養子なのであるが、そのことを本人に告げるべきかどうかで相談を受けた。生まれてすぐ親類からもらい受けて、本人は全く知らないはずである。ところが、本人が高校二年になってからきゅうに成績が低下し、どうも不安定なように思われる。これはひょっとして「秘密」を知ったのではないかと思い心配になってきた。そこである教育者に相談すると、「真実は隠すべきではない」と言われ、それでも不安

          河合隼雄『子どもの宇宙』【基礎教養部】

          長尾真『人工知能と人間』【基礎教養部】

          この記事は下記の書評とnote記事をもとに作成したものである。 けろたん氏はこのnote記事で感情について書かれている。私は体操競技をしていて体操と感情のことについてその際少し話したのでそのことについて述べていく。 体操競技についてだが内村航平選手を思い浮かべてもらうと分かりやすい。くるくる回ったりひねったりするスポーツである。体操には男子6種目、女子4種目ありそれぞれの種目に大体100個以上の技がある。そこで新しい技をする際に私は怖いと感じることがよくある。ここではその

          長尾真『人工知能と人間』【基礎教養部】

          アラン・シリトー『長距離走者の孤独』【基礎教養部】[20221207]

          長距離走と聞いたら何を思い浮かべるだろうか。学校の体育の授業で毎年行われていた持久走、テレビで見る駅伝。おそらく多くの人にとっては「しんどい」「嫌い」という印象があると思う。 私は小4で学校からでた駅伝大会に出場したときから長距離走とは馴染みがある。中学の部活動、高校の体育の授業と今に至るまでほぼ連続して長距離走を行ってきた。 私は長距離走は好きだがどこが好きかと聞かれたらわからない。走っている間は苦痛しかない。1秒でもはやく終わらせたいと思ってしまう。それでもなぜかしん

          アラン・シリトー『長距離走者の孤独』【基礎教養部】[20221207]

          サイモン・シン『フェルマーの最終定理』【基礎教養部】[20220906]

          フェルマーの最終定理の証明に成功したアンドリュー・ジョン・ワイルズ氏は、数百年間解決しなかった問題に人生をかけた。私には到底できないと思った。

          サイモン・シン『フェルマーの最終定理』【基礎教養部】[20220906]

          田辺保『フランス語をどう学ぶか』【基礎教養部】[20220705]

          私はつい最近まで大学受験生であったこともあり、「学ぶ」という行為には親しみがある。そして受験には時間が限られているのでどうしても効率(質)を追い求めてしまう。しかし、勉強法なるものをひたすら模索するあまり、勉強そのものにいつまで経っても手をつかないという事態もおこりうる。実際に勉強を始めて、やっていく内に気づくこともある。 私は大学でフランス語を学んでいる。高校の授業と大学の授業(と予備校の授業)は内容も形式も違うため、それに合わせた勉強スタイルを確立する必要がある。 フ

          田辺保『フランス語をどう学ぶか』【基礎教養部】[20220705]

          大学受験

          この春、1年の浪人生活を経て大学受験が終了した。高校時代を振り返るいい機会にもなるので、大学生になるまでの道のりを紹介していく。 高校受験 詳しくは覚えていないが中学3年生のときには志望校が決まっていたと思う。その高校を目指す友達が何人かいて一緒に目指していた。オープンハイスクールにも行き他の高校は全く考えてはいなかった。 中学3年の冬、受験校を確定する最後の三者面談で担任の先生に1つ下の高校を提案された。元々志望していた高校が全く手の届かないほど学力が離れていたわけで

          高校数学における"存在"について

          私が高校数学を勉強していてしばらく強敵として立ちはだかっていたのが"存在"である。正確には"存在"の存在を認識できるまでに長い時間を費やしたので、そいつが敵だとすら分かっていなかった。この記事を書いている今も完全に攻略できたわけでは全くないが、現時点で判明したことについて記す。 1. "存在"高校数学を勉強していたら"存在"という言葉自体は誰しも聞いたことがあるだろう。例えば、「解の存在範囲」「ベクトルの終点の存在範囲」また、中間値の定理で「$${0 < x < 1}$$に

          高校数学における"存在"について

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          こんにちは。イスツクエです。タイトルに書いているようにnoteに記事を月に1つ書くことを目標としてジャンルは適当に書いていきます。 noteに記事を書こうか少し前から考えていましたが、やっぱりめんどくさいなという思いと葛藤していて、ついに決心ができました。理由の1つに、同じような境遇(と勝手に思っている)で記事を書いている方がいたので自分もやるかと決めました。ありがとうございます。そしてこの記事を投稿することでいよいよ後に引けない状況までもってこれました。 それでは(^_

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          ワークショップ第06回[20200511-0517]『マナー』【テーマ型】

          この記事はコミュニティ内部向けの記事になります。ご了承ください。  こんにちは。イスツクエです。初めてでどうしていいかわからずワークショップのテーマを何にしようかずっと迷ってましたがようやく決まりました。今回は「マナー」についてです。  「マナー」といっても、敬語、ビジネスマナー、手紙のマナーなど幅広くあるとおもいます。ここでは食事のマナーについて書こうと思います。ワークショップの議論の際には他のマナーについてでも構いません。  自分は現在学生で昼食は学校で食べること

          ワークショップ第06回[20200511-0517]『マナー』【テーマ型】