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ADHD親子の入学準備~おすすめアイテム~文具編~

皆様は、今日という日をいかがお過ごしでしょうか。私は今日もADHD当事者として、うっかり系主婦力をアクティブかつポジティブに発揮しまくっております。

我が家には、母親の私に超そっくり特性を持つバリバリのADHDガールな次女がいます。そんな次女が今度の春に小学校に入学するので、現在の我が家はその準備の真っ最中。保護者としての学校生活&入学準備は二人目なこともあり、経験から考えられることも多いなあと感じています。

そんなADHD当事者である母が、ADHD的思考回路で、ADHDな我が子の学校生活を徹底的に考えて選んだ学校用品について、ツイッターに載せたものを中心に一挙まとめてみました。

ADHDにとって使いやすいものは、多くの人にとっても使いやすいものであることが多いです。また、ひとくちにADHDといっても、個人によって特性の違いも当然あります。あくまで一つの例として、当事者のお子さんやそれを支える親御さんをはじめ、ADHDではない親子の皆様にも、参考になれば幸いです。

【そのまえに】------------------
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◆ふでばこ

筆箱は、極力シンプルであること。キャラ物やかわいいものを欲しがるとはおもいますが、特に低学年のうちは本人と相談しつつも、なるべく気の散るイラスト等の要素を減らしたほうが懸命かな…と思います。

低学年の定番といえば、マグネット開閉式でえんぴつホルダー内蔵のタイプ。実はこれ、ADHDっ子にとって結構鬼門だと思っています。なぜなら、鉛筆をホルダーにいちいち入れるのが超絶めんどくさいから!!!

写真のように、えんぴつとホルダーに番号を振っておくという作戦もありますし、これが効果的なタイプの子ももちろんいます。でも、いちいちそんな細かいことをめんどくさがりなADHDっ子がするでしょうか…いや無理無理無理無理…!実際我が家の次女の場合も、すでに公文の筆箱では鉛筆ホルダーを無視してぐちゃぐちゃに鉛筆が投げ込まれております。

そういうタイプの子におすすめなのは鉛筆ホルダーを撤去してしまう作戦。ホルダー部分をグッと持ってちょっと頑張れば、本体を壊すことなく意外と簡単に外れます(メーカーによります)。

機能面では、おもちゃのようなボタンギミック付きのものはもちろんのこと、よくある鉛筆削り付きのものも避けたほうが無難です。つけたり外したりして、すぐに行方不明になったり授業中の手遊びアイテムになってしまうからです。鉛筆削りは簡単に取り外せる構造のものが多いので、さくっと撤去しておきましょう。

また、フタ裏にありがちな時間割を入れるビニールポケット内の紙も、最初から撤去がおすすめです。中の紙は十中八九、お絵かきゾーンになるだけでしょう。

筆箱本体も裏表が扉になっているものではなく、片面だけが開閉する1ドアタイプのものが良いと思います。なぜなら、一度にふでばこの中身が視認できない状態は、ADHDっ子にとって中身の把握が難しいからです。たった裏表の2ドアだったとしても、どこに何があるかすぐ忘れてしまうんですね。同じ理由で消しゴム入れだけ別扉になっているものも避けたほうがいいです。

そんなシビアな上記条件で合うものがクツワのこちら。

クツワの筆箱は別デザインのものがうちにもありますが、実際にペンホルダーを本体から割と簡単に外すことができました。また、上記リンクと同デザインのものも店頭にて目視で確認しましたが、外せるタイプの構造でした。

※他社でもこの条件に合致するタイプの製品は結構あります。メーカーによっては、ペンシルホルダーが本体にかなりガッチリついていて外せないものもあるので、確認が取れないため今回は載せませんでした。もしお手持ちのもので「このメーカーは、簡単にはずせたよ!(外せなかったよ)」って方は、ぜひ教えてくださーい!

また、デザイン的に女児向けしかないのですが、こちらもおすすめです。

マグネット式で開口部が広く、筆記具をポイポイ投げ込みやすいです。本体もかなり大きめです。ただフタを開けっ放しにはできないので(勝手に閉じてきちゃう)、視認性がちょっと落ちるのが残念ポイントでしょうか。そのかわり、机から落下させたときや適当にカバンに投げ込んだときにも中身が散乱しにくいというメリットもあります。

◆えんぴつ

えんぴつはとにかく大量に用意。大事なことなのでもう一度いいます。とにかく大量に用意!!!

親の負担をできるだけ減らすため、名入れ品を注文をしてしまうのがおすすめです。えんぴつは基本的に消耗品ですし、さらにADHDっ子のえんぴつは通常想定の数百倍の速度でどこかに消えるという説もあるとかないとか。お名前シールをいちいち貼るのは大変です。文具店や売り場でサービスとしてくれるとこともありますし、ネット注文もできます。ネットの場合、届くまでに時間がかかるので余裕を持って注文しましょう。

あとは、授業中に気が散らないように、できるだけ無地で単色のものを選ぶこと。目印としてつけた小さなマークですらADHDっ子は空想の扉にしてしまうことは、あるあるです。

すべての鉛筆を目立ちやすい同じカラー(同じ商品)で統一するのもオススメします。これは、教室の床に落ちていたときに、気がついたクラスメイトや先生が「〇〇ちゃんの鉛筆だ!」といちいち名前を確認しなくてもわかるからです。この場合、ナチュラルな木軸柄タイプは避けたほうが無難です。なぜなら、机や教室の床と同化しやすいから。眼の前にあるものすら見失うADHDっ子にはあまり良いとは思えません。

名入れ鉛筆に関しては、ネット購入ならamazonより楽天のほうがいい商品がみつかりやすいので、そちらでぜひ条件に合うものをさがしてみてください。赤鉛筆や青鉛筆も箱買いしておいたほうがいいですよ!

また、鉛筆そのものが旅立ちがちなADHDっ子には鉛筆キャップの管理も難しいでしょう。鉛筆ホルダーを撤去したから鉛筆キャップを…と、もし思ったとしても、やめておきましょう。消えゆくものが増えるだけです。鉛筆が筆箱に入って帰ってきたらその日は大成功。それぐらいの広い心を…親の心に…!

◆消しゴム

消しゴムについては簡単です。安いものを箱買い。これも大事なことなのでもう一度いいます。安いものを箱買いです!!!常に自宅のストックは切らさないように。消しゴムとは学校という空間に吸い込まれて消えていくものです(断言)。

あと、消しゴム本体とカバー両方に名前を書いておくのを忘れずに。
いっそカバーを取って持たせるのも手ですが、鉛筆とゴムが密着すると鉛筆の塗装が溶ける事があるので、そこはご注意を。

◆定規

ADHDっ子の筆箱の中身はブラックホール…定規も消えてなくなる消耗品…複数ストックを…とはいえ、百均だけはやめましょう。百均の定規は、時々メモリがずれている粗悪品があります。文具店でちゃんとしたメーカーのものを買ってもそれほど高くないことが多いので、そちらを探すと良いです。

サクラクレパスのこちらは、指を置く場所(中心のカラー付き○がそれ)が非常にわかりやすいのがいいです。これぞ、ザ・視覚支援!

また、ソニックのナノピタシリーズの滑り止め加工もとてもよいです。慣れないうちはどうしても力の入れ方がわからず、書いてるうちにずれたりしやすいんですよね…。滑り止めのついたものなら、そういうストレスにより本人が定規に苦手意識をもつきっかけを減らしてくれます。

また、いずれ必要になる分度器や三角定規もメモリに読みやすさの工夫と配慮が細かくがされており、ソニックの定規シリーズはとても素晴らしいです。

同梱のくるんパス(コンパス)も使いやすさにこだわった個性的な商品ですので、セットで買ってしまうのもありかもしれません(それぞれ単品販売もあります)。

ただ、ナノピタシリーズの滑り止めは、こういうつぶつぶコーティングなんですが、結構劣化しやすいです。その場合、手遊び大好きタイプの子だと授業中にこのつぶつぶを剥がすことに夢中になるかもしれません。

また、滑り止め機能が素晴らしい定規としておすすめのこちら。

中心のシリコン素材で、左右にアルミ素材とクリア素材を組み合わせてあり、シリコン部に手を添えると自然と滑り止め機構が働くという、これも工夫の凝らされた素晴らしい定規なんですが、こういう構造に興味津々になっちゃうタイプの子だと、分解して遊びたくなるだろうな、と…。

なので、そのへんはお子さんの特性をよく見極めて、どこに重きを置くかを検討してみてください。いや~、定規一本でも深いもんですね!!

◆クレパス

クレパスはサクラクレパスの商品ですね。学校からの指定も「クレヨンではなくクレパスを」というところもかなり多いのではないでしょうか。

選択肢なんてなさそうなクレパスですが、購入時は通常の箱タイプではなく、ソフトケースタイプをオススメします。

ソフトケースタイプの特徴は、蓋が箱にくっついてること。整理が苦手な子だと、こういう蓋すら見失うし、狭い机の上でぐちゃぐちゃにしてしまうのですが、蓋が箱にくっついていれば少なくとも蓋はなくなりません。

あと、フタを開ける→締めるのステップが、ものすごく簡潔になるのもこのタイプのケースの良さ。ほんのちょっとの手間すらめんどくさくて適当になりがち→物の管理がぐっちゃぐちゃ!ってなるADHDっ子はこういう些細な差の積み重ねでも負担が減るのです。

◆色鉛筆

色鉛筆のおすすめも、サクラクレパスのこちらを。

これはもう、とにかくケースが素晴らしいです。なんと、傾けても中身が落下しない。さすがクーピーペンシルで培った技術!すごい!ソフトケースなので、落としたときも大きな音がしないのも、とても良いと思います。

ただ、このクリア窓が少々小さいので、中身全体の視認性が弱いのだけがちょっと残念。この窓から中身を全部把握できないんですよね。それにちょっとでも鉛筆が短くなるとやっぱり見えなくなっちゃう。

注意力散漫で中をよく確認しないまま蓋をしてしまい、色鉛筆が1〜2本消えてる事にも気がつきにくいタイプの子にはちょっとしんどいかもしれないとも思います。

そういう子には、レイメイ藤井のこっちもオススメ。

これは全体的にスケルトン仕様なのでフタをしたあとも中身がすごく把握しやすい。あと、コンパクトなのでスリムタイプのお道具箱のところ学校でも、いれやすいと思います。プラケースだけどわりと丈夫で、取り扱いが雑になりがちな子にもいいんじゃないかな。実際、うちの長女は長い間これを使ったけど、ケースがあっさり壊れたりはなかったですね~。

絶対に避けてほしいのは、昔ながらの金属ケースのもの。あれは落としたときに大きな音がするし、ケース自体がゆがみやすい。蓋も簡単に本体から外れます。物を落としがち&扱いが基本的に雑オブ雑なADHDっ子にとっては鬼門でしかないですね。やめておきましょう。

◆のり

工作のりのおすすめは、ヤマトのこれ。

理由はひとつ。蓋が本体と一体型だから。

子供用工作のりとして、可愛い顔付きケースでお馴染みの某社のものや、おなじヤマトの製品でも別デザインの容器のものは、蓋と本体がばらばらになってしまうんですよね。この一体型なら、蓋を見失ったり探す手間はなくなります。こういう些細な差の積み重ねは、ADHDっ子の負担を大きく減らします。

それに、でんぷんのりって特有の甘い匂いがするものもよくありますけど、これは超低臭を掲げているだけあって本当に臭わないです。嗅覚過敏の子にもおすすめ。

また、スティックのりについては、こういう作戦があります。

百均で売っている印鑑ホルダーをスティックのりに流用できます。しかし、手先の不器用な子にとっては取り回しにちょっとコツがいるのと、手遊びが大好きなADHDっ子の場合は、分解に夢中になる可能性も高いので、作戦導入の折には本人の特性の見極めが重要です。

◆はさみ

はさみはシンプルな子ども用のものであればだいたいなんでもいいかなと思います。ただ、百均は避けたほうが無難です。すぐ切れ味が落ちたり刃の合わせがあまい物も多いです。

少し前からはさみ界で人気のタイプとなっている、刃がアーチ曲線になっているものが私は好きです。実際、少ない力でとても切りやすい。

唯一の注意点は、ケースを最初から外して撤去してしまうこと。いちいちケースに本体を戻すような手間を毎回実行することは、ADHDっ子には難しいと思います。サクッと撤去して、本人が管理する物の量を一つでも減らしましょう

◆お道具箱

お道具箱はソニックのこれを推します。

本体とフタを学校の机に並べて入れられタイプのもので、そのまま片側をお道具箱として、反対側を教科書入れとして引き出しのように使用できます。似たような形のものはたくさんありますが、これは本体がポリカーボネート製のためとてもしっかりしていて、たわみにくいです。

また、持ち手でフタと本体をロックできる構造になっているため、中身を入れて持ち運ぶときにガチャガチャしても落としても中身が散乱しにくいのもとても素敵。

そしてなによりボディー全体の透明度の高さ。これが素晴らしい。ADHDっ子にとって、見えないものは記憶から消えるものです。お道具箱の外から中身がしっかり見えるというのは、物の管理のしやすさにおいて大きな効果があると思います。

ただポリカーボネート製のため、ケース自体を落下させたときは、紙製のものよりは大きな音がするので、そこだけ注意点です。

まとめ

以上、文具編でした。本当は他にもカバンや給食グッズ等も書くつもりだったんですが、ボリュームが大きくなりすぎたので次回に。

新生活は子ども本人にとっても、とても楽しみなものです。たとえ親が本人に向いていると思う道具でも、道具選びは子ども本人の希望を聞きながら進める事も重要だと思います。

実際、すべてのアイテムでそれをするのは難しいですが、筆箱などのように同機能で色違いのバリエーションが豊富なのものは、我が家では次女に条件とその理由を説明した上で、本人に考えて好きなものを選んでもらったりしています。

『自分の特性を知り、自分に合った道具を選ぶ。』そのスキルは、必ず将来の大きな生きる力になるはず。なぜあなたにはその道具がいいのかを本人に説明しつつ親子で考えながら進める入学準備は、その練習をするスタートとして、とてもいいきっかけになるのではないでしょうか。

ではでは。まとめ冒頭で予告したカバンや給食グッズ等はできるだけ近日中に公開できたらと思います。が、がんばるよ…!

追記(2019/03/13):『ADHD親子の入学準備~おすすめアイテム・カバン編~』書けました。

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