20代半ば、会社員時代に何度かぎっくり腰を経験しています。
毎回1～2週間程度で治るのでたいして気に留めていませんでした。

20代後半、ぎっくり腰のあとの痛みがなかなかひかず、半年ほど休職しました。その時は整体に通うことで痛みが改善し、復職することができました。
その後、腰の痛みは残ったままでしたが、日常生活に困るほどではなく、結婚、出産も経験しました。

5年前、パートで事務の仕事をしていた時に右の股関節に痛みを感じました。
腰痛は経験がありましたが股関節の痛みははじめてです。その痛みは何週間も続きました。

職場近くの整形外科へ行きレントゲンを撮りました。
股関節だけではなく、なぜか腰のレントゲンも撮ることになりました。
医師から「股関節の痛みの原因は、関節の被りが浅く、隙間も狭いからです。腰は腰椎すべり症、腰椎がずれています」と言われました。

すべり症？　骨がずれている？
わたしは股関節よりも腰の結果に衝撃を受けました。
大変なことになってしまったと思いました。
当時は、夫が単身赴任中だったので、仕事に家事、子どもの弁当作りなどをこの身体で一人でこなせるのかと頭の中が不安でいっぱいになりました。

だんだん股関節よりも腰の痛みの方が強くなり、座っていられなくなりました。仕事はデスクワークだったので座れないと仕事になりません。
腰の手術の経験者である上司の勧めもあり、退職し治療に専念することにしました。

しばらくその整形外科でリハビリに通いますが、まったくよくならず。ここから様々な治療院へ行くことになります。

近所に「股関節痛、すべり症の腰痛に効果あり」がうたい文句の治療院を見つけました。治療費が高いので、少しでもお得になる回数券を数万円で購入。10回近く通いましたが全く効果はありません。

ここはわたしには合わなかったんだな、別の治療院を探さなきゃ。こんなにお金をかけてもよくならないなんてわたしの身体は相当悪いのかな？　
もしかしたらまだ見つかってない悪いところがあるのかもしれないなどと考え、不安も大きくなり焦りも出てきました。

都内の病院に行けば良い医師がいるのではないかと色々と調べ、本を出していてテレビにも出ている有名な医師のいる病院へ行くことにしました。
痛みのために電車に乗るのが不安のわたしに高齢の父が付き添ってくれました。ありがたくて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

MRIを撮りましたが、診断は最初の整形外科と同じでした。
教わった体操をしてリハビリに通いましたがほとんど変化はありませんでした。

ここもまたわたしには合わなかった。
また他のところを探そう、都内ならきっと良い治療者がいるはず、とドクターショッピングは止まりませんでした。
焦り不安はますます大きくなるばかりでした。

治療に専念するために仕事まで辞めたのに全然よくならない……。
夫は単身赴任中で、高校生の子どもたちは勉強部活に忙しく、家事全てが私にのしかかってきました。やっとのことで朝起きてお弁当と朝食を作り、子ども達を送り出し、洗濯物を干したら後は布団で寝ているだけ。
布団の中で涙があふれて止まりませんでした。

普通の生活が送れない、スーパーに5分といられず買い物に行っても急いで会計、立ってもいられない、座ってもいられない、仕事もできない、もう人生終わりだと思いました。ここがわたしのどん底でした。

現在の状況ですが、
・週四日の午前中、デスクワークの仕事ができています。
・京都に日帰り旅行ができました。
・家族と一泊二日の旅行ができました。
・二十数年していた腰のゴムベルトを外すことができました。
・筋トレや朝散歩もしています。
・風邪もあまり引かなくなりました。

仕事を再開して一年以上になりますが、仕事で腰痛が悪化したことはなく、座っていることへの不安もなくなっていきました。
今ではわたしの腰や股関節に問題はないと思っています。
わたしの身体は健康だと胸を張って言えます。