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“コンサルタント“ って、なんですか 10.

「人材確保のお手伝いを」と謳うコンサルタントがどういった提案をされるのかは想像に及ばないけれど、食べもの屋さんが既に行われていることや思いつくことの他に何かあるのだろうか(まさか、SNSを活用し、という類ではあるまい)。

日本はいま、食べもの屋さんに限らず多くの業種で人材不足が喧伝され深刻な問題になっているけれど、これだけ生産年齢人口が減少していれば自明なこと。
早急にどうにかしようと考えたところで答えがあるとは思えないし、それを得意と謳うコンサルタントに限ってその術を知っているとも到底思えない。
であれば、”いないものを探す手段” を提案されるくらいなら、 ”いないことを前提にどうするべきか” をぼくなら考える。
そういった意味で経営畑のコンサルタントは人材不足解決の専門ではないけれど、その視点からヒントや助言をもらえる可能性があると考える。

コンサルタントと一括りにしても多過ぎるほど専門があり、それらはグラデーションでありながら階層になっていて、その中でも根幹をなすのはやはり「経営コンサルタント」だとぼくは認識している。だから集客云々、SNSの活用云々は根幹から派生した枝葉であり表層的な部分に過ぎないと思っている。

IT、AI、セキュリティ、医療、建築、金融・・・また国益に関わるものといった分野などは、高度な専門知識や技術を持つ相応のコンサルタントが必要だと理解できるけれど、食べもの屋さんのコンサルを細分化することに意味はあるのか?と思わずにいられない。
食べもの屋さんだと、例えば店舗コンサルタントと名乗られても漠然としてよくわからない。

何をコンサルするの?

経営部分なの?(中途半端な知見や知識を披露されるくらいなら、お世話になっている税理士先生で十分だし、そちらの方が勉強になる)

接客や商品の技術的な部分なの?(でもプレイヤーではない)

集客方法?(「食べもの屋さんが、それくらい自分の頭で考えなくてどうする」)

コンサルタントを名乗る人の中には、実績のある人や商売道具として中小企業診断士などの資格を持っている人もおられる。
ぼくはルール上必要でもない限り基本的には資格不要派だけれど、インフルエンサーワナビーな人たちが口にしそうな言葉を並べている程度の人なら、ちゃんと資格を持っている人を選ぶ。
そう思うと税理士先生や元銀行員がコンサル業を始めたと聞く方が個人的には信頼、信用もおけるし説得力もある。

コンサルタントに経営のプロとしての自負があるなら「経営コンサルタント」を名乗り、その中で店舗をトータル的にコンサルティングすれば良いのに、と思ってしまう。
結局、コンサルタントのイメージを落としているのは一部の枝葉の人たちで、かじった程度の表層的なものを価値ある知見と思い、売っている人たちな気がする。

つづく


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