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110 アメリカの大学受験、推薦状は誰に頼む?

推薦状って何だろう。


高校3年生になって大学の出願時期が迫ってきた頃、娘は誰に推薦状を書いてもらうかを探し始めました。

アメリカの大学の出願には、必ず推薦状っていうのが求められます。
それも1通ではなくて、3通ぐらい。


大学の推薦状ってそもそも何?
なんで必要なの?
って感じだったんですが、のちにわかったのは、推薦状とは

「この生徒がどんな人物で、どのように大学にふさわしいかというのを客観的に伝えてもらうもの」

のようです。
だから大切なのは、
推薦状を書いてくれる人の信頼性と、その人が本人をよく知ってくれていること


たとえば、課外活動で有名なコーチの指導を受けていて、その人が本人の特性や実力を推薦状に書いてくれる、っていうのはすごく理想的ですよね。

ただ、アメリカ人にも知られている人や、アメリカ人が理解できる立場の人でないと、その人が推薦する意義が伝わりにくいかもしれません。


推薦状について知ってもらう。


それと、普通の日本の人に推薦状を書いてもらうのは難しいんじゃないかと思うんです。
日本語で書いたものを英語に翻訳してもらえばいいだけじゃ? ってことじゃなくて。

アメリカ人の入試担当者が読んでよく理解ができて、なるほどこの学生は魅力的だと納得してもらわないといけないからです。


たとえば、こんな通知表の所見欄みたいだったら・・・。

この生徒は落ち着きがなく、忘れ物が多いところがあるものの、部活動は一日も休むことなく参加しています。



反対に、

この生徒は当校でも稀に見る優秀な人物です。


みたいな抽象的で大げさな感じも、よさがイマイチ伝わらなさそう。


この生徒は礼儀正しく、私の指導したことをよく聞いて、熱心に練習を重ねていました。


日本人としては普通のすごくいい評価に思えるけど、アメリカ人からするとまじめで従順な、典型的な日本人という印象かも?

熱意や能力の高さは伝わっても、
「この生徒は、自立心や自分で創意工夫をする力があるんだろうか?」
なんて疑いを生んでしまったりしたら、かえってマイナスになりそうです。


そう考えると一番理想的なのは、推薦状をお願いする人が「アメリカの大学受験の推薦状とは何かをよく知っていること」じゃないかと思いました。

・アメリカ人が読んでどう感じるか。
・何をアピールすれば、大学の入試担当者に響くか。

それらをわかっている人に書いてもらうのが、ベストかと。


そういう人がいない場合は、まず書いていただく前にアメリカの大学受験の推薦状とは何かをよくお話して、理解していただくのが必須かもしれません。
ほめ上手でアピール慣れしたアメリカ人に負けないような推薦状を、書いてもらわないといけないわけだから。

日本人がアメリカの大学を受験するのって、意外な壁が次々あるんですよね〜。


「いったい誰にお願いしたらいいのかなぁ。」
と娘は悩みながら、いい推薦状を書いてくれそうな人を一人ずつ絞っていきました。

(次回に続きます)

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