小林創

ビジネス・アーキテクト/戦略コンサルタント/ピアニスト。ジェミニストラテジーグループ株…

小林創

ビジネス・アーキテクト/戦略コンサルタント/ピアニスト。ジェミニストラテジーグループ株式会社パートナー。新規事業、成長戦略、ヘルスケア、テクノロジー、グローバル人材、仕事術、アライアンス・マネジメントの講師。MBA、公認PMP、国連英検特A級

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  • 新規事業すぐれ記事

    新規事業、新製品・新サービス開発についての卓見あふれる記事をまとめています!

最近の記事

経営人材育成(3)新規事業/新製品・サービス開発

新製品や新サービスの開発と聞いてあなたは何をイメージされるだろうか。 「むずかしい」「大抵失敗する」 だろうか。あるいは、 「楽しい」「夢がある」 だろうか。 前者はよく聞く。後者はめったに聞かない。 自分が事業会社で新規事業を任されたときは後者だった。 実態は、前者と後者のミックスだ。 およそほとんどすべての業種・企業において、新たな製品やサービスを開発しない、という選択肢はない。ただ「新たな」の程度は異なる。 そして、開発に失敗し続けることもできない。 したがって、最

    • 経営人材育成(2)オーケストレーター

      経営人材について前回含め5回に分けて書くと宣言しておきつつ、プロジェクトに追われてかなり間があいてしまった。 我々が主導した経営人材育成プログラム構築・運用プロジェクトでは、経営人材が保有すべきスキルセットを定義しているが、その一つに「オーケストレーター」を挙げている。 オーケストレーターというのは、決して私が発明した概念ではなく、既に経営者や経営学者が、表現は違えど同様の概念を提唱しているが、そのほとんどは人物の類型もしくは役割として提唱しているのに対し、我々はそれをこれか

      • データヘルスは進むのか

        もうかれこれ13年、実務とコンサル両面で医療IT(当時)、データヘルス(最近)と呼ぼれる領域に、遠隔画像診断の新規事業立ち上げや大手企業とのアライアンス推進、医療機器メーカーの新製品のIoT実装、ウェアラブルデバイスを用いたB2Bビジネスアイデアの創出、それに直近では大手IT企業のデータヘルス事業成長戦略策定まで様々な形でかかわってきたが、では「日本でデータヘルスは進むのか」との直球の質問には即答が難しいというのが本音だ。 最近の日経電子版の記事はなかなか良いポイントを衝い

        • 経営人材育成(1)

          ある大手日本企業と約3年間にわたり、経営人材育成プログラムの構想設計から本格導入までのプロジェクト支援を終えた。 自らが勤務していた米国系大手コングロマリットのリーダー育成プログラムや、国内外の人材育成事例を参考にしつつも、クライアントの全社経営方針や企業風土にフィットするプログラムに仕立て上げ、今後も円滑かつ効果的に狙いどおり経営人材を輩出するシステムやプロセス、ツールを整備するのは、あらためて経営人材とは何かを熟考する貴重な機会となったし、個別の企業はもとより日本の産業

        経営人材育成(3)新規事業/新製品・サービス開発

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        • 新規事業すぐれ記事
          7本

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          衆愚政治との闘い

          仮に新型コロナウィルスが人工物でないとしてもコロナ「禍」は人災です。 国家が其々の不都合の真実から我々の目を逸らし国益追求の手段として活用しています。 我々はこの国際衆愚政治の興隆と戦わねばなりません。 情報操作や洗脳、そして焦燥や怒りから他人を傷つけるのではなく、賢くなることしかやるべきことはありません。 憲法25条は国家の責務ではなく(責務であったとしても果たされるとは限らない)国民の権利でありその権利を自ら行使すべく。

          衆愚政治との闘い

          仕事とは理不尽で合理的なもの

          まず仕事の大原則を述べる。 好きなことだけやればいい。 嫌なことは断り避ければいい。 嫌なことをやっても大した価値は出せない。 好きなことこそ本気になれるし良い結果も出て客も喜ぶ。 現実には、特に企業相手の仕事だと、法外と思われる要求や、決して自分のせいではないトラブルに巻き込まれ、クレームを受けたりすることは往々にしてある。ビジネスは動いている。過去の約束がその前提が変わることで意味をなさなくなることもある。 一見理不尽ではあっても、一段深く考えれば合理的である

          仕事とは理不尽で合理的なもの

          器用貧乏

          そこそこ何でもできるけど、なにひとつ飛び抜けたもののないことを器用貧乏という。 一方でなんでもひととおりできるからオールラウンダーという言い方もできる。 そこでさらにインテグレーターと言い換えよう。 ひととおりさまざまなことができるのみならず、自分がもつ能力を組み合わせたり一貫して発揮することで強みを打ち出す。 自分というのが組織でもいい。 つまり、バラバラに様々な機能があるのではなく、セットとしてまとめて統合しての能力である。 組み合わせ方は多いし、臨機応変に求

          器用貧乏

          関係妄想

          つい最近のこと、関係妄想という言葉を初めて知った。 統合失調症の多様な症状の一つである妄想の一種で、目にしたこと耳にしたこと何でも自分に関係がある(特に悪い意味で)と思い込むことだそうだ。 自分は自己診断すると被害妄想が強いタイプなので、褒められても素直に受け取れない。褒められているのは単なる社交辞令だと捉えるのみならず、褒められていない部分はダメなのだと思ってしまう。 何でも自分のせいだと思う、自己帰属の癖がある。 しかし何でも自分のせいだと思うのはある意味で傲慢で

          関係妄想

          ムヒカ大統領の演説

          ウルグアイのムヒカ前大統領の、2012年国連持続可能開発会議での有名なスピーチ。 https://www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=cCEgcd7G9Bg スペイン語(国連公用語の一つ)でのスピーチだが、英語のキャプションが付いているのでぜひご覧いただきたい。 先進国そして新興国を支配する消費至上主義こそを見直すべきという強い主張である。 持続可能な開発を論じるならこの大前提こそを見直さなければならないと主張できる先進国の首

          ムヒカ大統領の演説

          筋トレしながら計算

          知的生産性向上のため、週4~5でジムに通っている。 オレンジセオリーである。 フロアでのトレーニングは、ダンベルを使ったりコア(体幹)だったり、セットで行なうが、10回とか12回とか20回とか繰り返すことが多い。 普通は1,2,3,4,...と自分で数えるが、ふと、「これではつまらないな」と思った。 そこで、フィボナッチ数列F_nを思いついた。 ちなみにF_n+1=F_n+F_n-1(n=1,2,3,4,...; F_0=0, F_1=1)である。 1,1,2,3,5,.

          筋トレしながら計算

          恐怖症

          誰しも多かれ少なかれ恐怖症はあると思う。 何かを異常に恐れること。なぜと問われても怖いものは怖いのだ。 自分の場合は3つある。 一つは閉所恐怖症。エレベーターとか無窓居室(特に面積の小さい部屋)は怖い。脂汗をかき激しい動悸がするというほどではないものの、なんとなく怖い。 タワーマンションには決して住めない 二つ目は渋滞恐怖症。昨年の冬に親戚の家に法事で向かう途中、事故で高速が大渋滞になった。あの時は激しい動悸、そして冬なのに大汗をかいた。 極力電車や飛

          青春欲

          SNSでつながっているアマチュアピアノ仲間の間では、連日コンクール準備や挑戦(予選参加、本選参加)の書き込み(つぶやき、日記)が百花繚乱である。 昨日、その仲間の一人がつぶやいた。 「きょうはみんな青春してるんだろうなー」 彼は今年はコンクールに参加せず、来年「青春する」のだそうだ。 そんなやり取りをしていて、「そうか、みんな青春したいんだ」とはっと気づいた。 ピアノに限らない。 目下自分が通っているジムでは、トレッドミルで走ったり、ボート(water rower)

          常識を疑え

          常識とは何か。 一般的に正しいとみなされること。 知っていて当たり前とされること。 そう。常識はまず知っていなければならない。 その上で疑ってみる。 ただし、ただ否定するだけではない。 なぜそれが常識なのかその理由を理解することだ。 皆がそう言うからそうなのだ、では単なる思考停止にとどまる。 常識から言って不可能とされること、あり得ないとされることにこそチャンスがあるとまず仮説を構築する。 新たな価値は常にそこが起点である。 この姿勢を貫きたい。

          常識を疑え

          商品企画が雌雄を決する世界

          昨年より社外で主宰している研究会のテーマは、商品開発プロセスの完全デジタル化が実現した社会で何が起きるのか、特に日本の製造業が危機をどう回避するのか(そもそもできるのか)、である。 我々の現時点での仮説は、商品企画が雌雄を決する(競合優位性を獲得する)ということである。 つまり、「何を作るか」が「どう作るか」で価値が決まり、より重要になるということである。 考えてみればこれは当たり前のことである。消費者からすれば、どう作ったかはどうでもいいのであって、欲しいものがリーズ

          商品企画が雌雄を決する世界

          目の疲れを防ぐには

          ここ数週間、2つプロジェクトを回しておりプレイングマネジャーであるため、自分で情報収集し分析している。コンサルタントを1人つけてはいるが、それでも自ら目を通しExcelやPowerpointを作成しているので、かなり目に負担がかかっている。 裸眼で視力もいいのだが(視力検査では1.0-1.2)、おそらく現時点では0.5-0.6に落ちているだろう。 そんな時にはどうするか。 できるだけ目薬には頼らないようにしている。 なるべくスマホやPCを使わず、目をつぶって構想を考え、書くこ

          目の疲れを防ぐには

          SFの新たなジャンルを築いた名作

          自分にとってSF(サイエンス・フィクション)は単なるエンターテインメントを超える意味を持っている。 今も現代の我々に勇気を与える名言「人間が想像できることは人間が実現できる」と言ったのは確かH.G.ウェルズだと思ったが、SFは人間のイマジネーションのフロンティア(最前線)であり、物理学の進歩に欠かせない仮説の構築にも資するし、新たなテクノロジーの生みの親ともなっている、人類の進歩をドライブするものであるとみなしてもいる。 雑誌kotobaの2017年秋号の特集には、各界の有

          SFの新たなジャンルを築いた名作