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忍びの家の感想

一言でいうと、メジャー作品なのにインディーズ感まるだしのセンスのある作品だった。

忍び、家族、宗教団体、個人、国家、、、。

現代人にとって、人間にとって家族とはなんなんだろうか?という問いを終わってしまったと思われていた忍びの話を混ぜて、センスとポップに美しく撮った作品。

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Netflixの『忍びの家』を観た。ところどころの映像の絵と音楽のセンスが圧倒的に良かった。役者の配役もセンスを感じたし、とにかくセンスのある監督なんだなと感じた。

デイブ・ボイル監督、これからの作品も楽しみな監督。

全体としては、とにかくすごいという内容ではなかったけど、忍びという一見すると現代では、終わってしまったコンテンツを失敗させずに再生させてしまうセンスと力量は、監督と制作チームの素晴らしさを大いに感じる。

特にドラマのシーンごとの絵のセンスと美しさ、忍びの話なのに洋楽を使う。しかも、センスの良いマニアックな知る人ぞ知る洋楽を使うなど、センスのある作品である。

そして、とにかく次の話を観たいと思わせる力があった。途中なかだるみしたり、そもそも、1話みて、もういいやと思いやすいコンテンツと情報に溢れすぎた現代人を観させる工夫が溢れていた。

一言でいうと、分かりやすい大味の物語とセンスのある映像、アート的センスのある絵のような切り取りたくなる映像、音楽のセンス、映像視点の意外性など、デイブ・ボイル監督の今まで蓄積してきた経験と能力が凝縮した美しい作品だった。

家族の再生、家族とは?個人を孤立化させてしまった、金融資本主義と欧米始動の世界的ルール、現代人の現在進行形の苦悩のテーマをポップにして面白く撮る。そして観させる力。

個人的には、吉岡里帆と賀来賢人の部屋のシーンで、影を上手く使ったシーンが好きだった。吉岡里帆の目が黒目だけになるのは、なんとも言えない得体の知れない不気味さと妖艶な感じがあわさり、それを見つめる賀来賢人から、色々なことを想起させる美しい映像だった。

また、ラストの牛丼屋のドアから、吉岡里帆をみる賀来賢人のなんとも言えないダサい感じと映像が上手いのか下手ウマなのか?なんとも言えない感じが逆に個人的には、良かった。

例えるなら、メジャー作品なのに、インディーズっぽい感じ。新しい、インディーズバンドのアルバムを90年代のタワレコとかディスクユニオンで試聴して、なんだこの古典的なポップな感じと、でもなんとなく新しい音の気がするセンスの良い曲を聴いた感じ。中毒性のあるセンスのあるポップソング。そうそうこれが聴きたかっただよね。そこが良かった。

次回作、パート2にも期待したい。

個人的には、高良健吾とおばあちゃん役のファンなので、後半だいぶ活躍シーンみれて良かった。あと、山田孝之は相変わらずやばい!なんとも言えない存在感、宇宙人、未来人的なのか素晴らしかった。山田孝之、なんなんだろう、、、。恐ろ素晴らしい。

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