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自閉症療育の基本姿勢 3「あ」主義

恩師の児童精神科医から教えてもらった言葉を紹介します。
ASD療育で基本的な姿勢 3「あ」主義
「あせらず、あわてず、あきらめず」

僕がまだ駆け出しのOTだった頃、ASDを治すには、どんな手技が最も有効なのかという論争がまだあった時代でした。

そんな時、自閉症療育というのは、「工夫された子育て」「工夫された教育」とおっしゃっていました。

そもそも「発達」Developという言葉は、つぼみがゆっくり皮がむけながら花が咲くような、そういうイメージだそうで、急に何かしたから大きくなるわけではないという事です。発達の最近接領域とか言われるように、その時その時の成長に、大人はちょうどよいチャレンジや足場かけをする事で子どもが成長していく事を支える。それが子育てだったり、教育。

自閉症というのは、定型発達とは少し違う道筋だったり、学び方や理解の仕方が違う所があるので、彼らにあった「工夫」が必要になります。でも、根本は子どもの発達であり、子育てや教育に他ならないのです。

「あせらず、あわてず、あきらめず」
自閉症療育に限らず、子どもの発達・子育て・教育に共通する姿勢です。

あせらず:基本的”待ち”の姿勢
あわてず:努力しつつ成熟を待つ
あきらめず:方法や内容の点検・援助者の自己制御

焦ってしまい、自分を責めてしまっている親御さんや支援者の心が少し軽くなったら幸いです。

感覚特性の評価についての記事を投稿しました。
よろしければご覧いただけたらと思います。


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