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倫理と道徳、モラルとモラール

皆さん、こんにちは! 共創したい監査チームの清水です。
前回(2023-07-19)、「内部監査の品質評価」を取り上げた際、内部監査人協会(IIA)の国際フレームワークの「国際基準」を紹介しました。そのフレームワークには、内部監査人の倫理的な素養(an ethical cultureの日本語版の訳語)を高めるための「倫理綱要」も含まれています。今回は、倫理と
道徳について考えてみましょう。

倫理と道徳は語源的にほぼ同じ意味ですが、その使い方は全く同一ではありません。倫理(Ethics)は、人が生きていく上で指針となる社会的な規範で、集団ベースのもの、道徳(Morality)は、個人が持つ、善悪や正・不正についての感情や信念を指し、個人ベースのものです。「企業倫理」は一般的だが「企業道徳」はあまり見かけないことがそれを裏付けています。
前回・前々回、コンプライアンスは「法令等の遵守」で、等には社会規範も含まれるとお伝えしました。つまり、倫理も含まれることになります。

次に、道徳は英語のMoral(モラル)の訳とされますが、似たような言葉に
Morale(モラール)があり、しばしば両者は混用されます。モラールは
「動機付け」に相当し、動機付けと言えば、以前お話ししたようにモチベーション(Motivation)という類語があります。さてこれらの違いですが、
前者は「集団の士気」を、後者は「個人のやる気」を指し、これらもまた
混用されることがありますので、注意が必要です。

倫理(Ethics)は集団で、道徳(Moral)は個人、モラール(Morale)は集団で、モチベーション(Motivation)は個人。これらの概念が、監査に直接
関係する場合とそうでない場合がありますが、共創・協働する監査の観点では、監査対象の業務プロセスに携わる人たち個々人の道徳観やモチベーションの状況を理解することも重要であると考えています。

共創したい監査チームでは、新しい仲間を募集しています。
社員又はインターンにご興味のある方は、https://reapra.notion.site/Reapra-Japan-3c77a602737748ff9bb1112f2ec91241から、コンタクトをお願いいたします。

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