かいごの木

老人ホームで働いている「かいごの木」です。介護福祉士、介護支援専門員、認知症リーダー研…

かいごの木

老人ホームで働いている「かいごの木」です。介護福祉士、介護支援専門員、認知症リーダー研修などの資格を持っている、56歳男性です。介護業界に入る前は、色々な業種についていました。現在は、入居されている高齢者の幸せを実現するために日々努力しています。

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介護士が考える感謝される仕事の仕方

これから介護の仕事を始める方へ、 感謝される仕事の仕方についてお伝えします。 介護の仕事は、入居者さんやそのご家族から感謝される仕事です。 しかし、中には「入居者さんやご家族に感謝されるような仕事がしたい」と思っても、なかなかうまくいかないという方もいるのではないでしょうか。 そこで、介護士として19年以上働いてきた筆者の経験から、感謝される仕事の仕方について、3つのポイントをご紹介します。 1. 入居者さんのことをよく知る 入居者さんのことをよく知ることは、感謝され

    • 介護の現場で嫌なことをされたときの忘れ方

      介護の現場では、入居者様の方だけでなく、同僚や上司との人間関係による悩みを抱えることも少なくありません。特に、嫌なことをされたり、理不尽な要求を受けたりした場合は、心が重くなり、仕事へのモチベーションも低下してしまうものです。 しかし、そのような状況をいつまでも抱え込んでいては、自分自身だけでなく、周囲の人にも悪影響を与えてしまいます。そこで今回は、介護の現場で嫌なことをされたときの忘れ方について、私の経験を踏まえながらお話したいと思います。 嫌なことをされた時の心理状態

      • 空っぽの懐を満たすもの、それは切ない思い出

        私は老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。毎日、高齢の方々と接し、彼らの喜びや悲しみ、そして人生の様々な経験を共有しています。そんな中で、特に印象に残っているのが、ある「おばあさん」の言葉です。 「空っぽの懐を満たすものって、何だと思う?」 彼女は、いつも寂しげな表情をしていました。家族や友人もほとんどおらず、唯一の楽しみは、私が持ってきた新聞や雑誌を読むことでした。 ある日、ふとそんな彼女に尋ねてみました。 すると、彼女は少し考えた後、こう答えました。 「それは、

        • 高齢者にとっての「不本意な幸福」

          介護士として働く中で、高齢者の方々が「不本意な幸福」を感じている場面を目にすることがあります。それは、必ずしもネガティブな意味ではなく、むしろ、複雑な人間関係や人生経験の中で生まれる、独特な感情と言えるでしょう。 1. 家族の期待に応えようとする気持ち 多くの高齢者の方にとって、家族はかけがえのない存在です。だからこそ、家族に心配をかけまいと、無理をして「元気な姿」を見せようとする方が少なくありません。 例えば、病気や怪我をしていても、痛がったり弱音を吐いたりすることを

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          もはや故郷がない?高齢者はどこに帰ればいいのか?

          近年、日本社会は急速な高齢化社会へと突入し、2025年には超高齢社会を迎えると言われています。その一方で、地方都市の衰退や家族構成の変化により、故郷を離れて都会へ移住する高齢者が増えています。 そのような状況下で、高齢者は「故郷がない」と感じてしまう人も少なくありません。故郷は、生まれ育った場所であり、人生の思い出が詰まった大切な場所です。 しかし、故郷が遠くにあり、気軽に帰省できない場合や、故郷に家族や友人がいなくなった場合、高齢者は孤独を感じてしまうことがあります。

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          パートナーを亡くしてからの生き方

          私は、老人ホームで20年介護士として働いています。これまで多くの入居者様の方々と接してきましたが、特に印象深いのが、パートナーを亡くされた方々です。 突然、人生のパートナーを失うことは、想像を絶するほどの悲しみと孤独を伴います。心身ともに大きなダメージを受け、立ち直るのが難しいと感じるのは当然です。 しかし、そんな中でも、前に進んでいくための道はあります。介護士として、また一個人として、私がこれまで経験してきたことや感じたことを、皆さんと共有したいと思います。 悲しみと

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          人が豊かだなと感じる境界線

          介護士として働く中で、高齢者の方々が「豊かさ」について様々な考え方を持っていることに気づきました。 中には、物質的な豊かさよりも、精神的な豊かさを重視する方や、家族や友人との絆を大切にする方など、人それぞれに「豊かさ」を感じる境界線があるようです。 物質的な豊かさ 物質的な豊かさとは、お金や持ち物など、目に見える形で手に入る豊かさです。 多くの人にとって、物質的な豊かさというのは、生活を豊かにする重要な要素の一つと言えるでしょう。 しかし、物質的な豊かさだけが「豊かさ」

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          共助で生きる高齢者:介護士の視点

          私は老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。日々の業務の中で、高齢者の方々が互いに支え合い、助け合いながら生活している姿に、いつも深い感動を覚えています。 少子高齢化が進む現代社会において、高齢者の方々の生活を取り巻く環境は大きく変化しています。家族との同居が難しくなり、老人ホームや介護施設で暮らす方が増えています。また、地域社会のつながりが希薄化し、孤独を感じる高齢者も少なくありません。 こうした状況の中で、高齢者の方々が自立して生活していくためには、共助の精神が重

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          他人と関わって生きてこそ精神的健康が得られる

          介護士として働く皆様、お疲れ様です。日々の業務の中で、入居者様との関わりや、介護の現場ならではの葛藤に直面することも多いのではないでしょうか。時には、孤独を感じたり、人間関係に悩んだりすることもあるかもしれません。 しかし、人は本来、社会的な存在であり、他人と関わることで精神的健康を維持することができます。今回は、人と関わることの大切さについて、介護士の視点から考えていきたいと思います。 孤独感と精神的健康 人間は、一人でいるよりも、人と関わることで精神的な安定を得るこ

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          介護施設から「〇〇してください。」が無くなる日は来るのだろうか?

          介護士として働くあなたにとって、「〇〇してください。」という入居者様からの言葉は、日常業務の中で頻繁に耳にするものではないでしょうか。 食事介助、排泄介助、入浴介助など、介護の様々な場面で入居者様からの指示や依頼に応えることは、介護士の重要な役割です。 しかし、「〇〇してください。」という言葉は、入居者様にとっても、介護士にとっても、負担となる場合があります。 入居者様は、自分の意思を伝えられなかったり、適切な表現方法がわからなかったりして、「〇〇してください。」という

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          時間が無くても忙しいと感じなくなるやり方

          私は、老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。毎日、入居者様の方々と接し、彼らの生活を支える仕事をしてきました。介護の仕事は人手不足が深刻で、常に時間との戦いです。 つい先日も、夜勤明けで疲労困憊の中、バタバタと業務をこなしていたところ、ふと「自分は今、何のために働いているんだろう?」と疑問に思いました。時間がないことに焦り、余裕を失っていた自分に気づいたのです。 しかし、そんな時でも、入居者様の方から感謝の言葉をかけられたり、笑顔を見せられたりすると、心が温かくなり

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          周りに振り回されて人生を終わらせない生き方

          介護士として働くあなたにとって、周囲の方々に振り回されてしまうことは、決して珍しいことではないでしょう。 入居者様の方の要求に応えようとすればするほど、時間や体力は奪われ、自分自身の生活時間すら削られてしまうこともあるかもしれません。 そんな状況が続けば、精神的な負担も大きくなり、最悪の場合、仕事に対する意欲を失ったり、燃え尽き症候群に陥ったりしてしまう可能性もあります。 しかし、介護士として働くあなたには、周囲の方々に振り回されずに、自分らしく生きる権利があります。

          周りに振り回されて人生を終わらせない生き方

          誹謗中傷が多い人の心理

          介護士として、日々ご入居者様と真摯に向き合い、心身のご支援に尽力されていることと思います。しかし、介護の現場では、誹謗中傷という問題も避けられません。 SNSの普及により、誹謗中傷はより身近なものとなり、多くの人を苦しめています。介護士の方々も、誹謗中傷のターゲットとなってしまうことがあります。 本記事では、「誹謗中傷が多い人の心理」というタイトルで、誹謗中傷を行う人の心理について、葛藤と共感の視点から考察していきます。 誹謗中傷という行為 誹謗中傷とは、人を傷つける

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          影褒めを喜ぶ心理

          私は老人ホームで働く介護士の「かいごの木」です。毎日、入居者様の方々と接し、彼らの生活を支えるお手伝いをしています。その中で、入居者様の方々が影褒めを喜ぶ姿をよく目にします。 1. 影褒めとは 影褒めとは、本人に気づかれないように褒めることです。例えば、「あの人の仕事ぶりは本当に素晴らしいね」と第三者に話すことで、その人本人に気づかれないように褒めることができます。 2. 影褒めを喜ぶ心理 なぜ人は影褒めを喜ぶのでしょうか?その理由は、いくつか考えられます。 承認欲

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          女性的な人になると寿命が延びる?!

          老人ホームで働く介護士の皆さん、今日は少し興味深いテーマについてお話ししたいと思います。最近の研究によると、女性的な人が長生きする傾向にあるということをご存知でしょうか?そう、あなたが思う以上に、女性的な人が健康に過ごしやすいとされています。 このテーマは私たち介護士にとっても関心のあるものです。なぜなら、私たちの日々の仕事は高齢者の方々が健康で快適な生活を送ることを支援することにかかっているからです。では、なぜ女性的な人の寿命が延びるとされるのでしょうか?それにはどのよう

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          心が極限に達したとき、大事なものに気づく

          介護士として働く日々は、心身ともに負担が大きいものです。入居者様の介護、書類仕事、人間関係など、様々な課題に直面しながら、限られた時間の中で業務をこなす必要があります。 私も例外ではなく、これまで何度も心が極限まで追い詰められた経験があります。そんな時、ふと立ち止まり、自分自身と向き合うことで、大切なことに気づきました。 本ブログでは、介護士として心が極限に達したときの体験と、その時に気づいた大切なことについて、私の経験を交えながらお話したいと思います。 心が極限に達し

          心が極限に達したとき、大事なものに気づく