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未来洞察と私03.マジメ人間のためのスキャニング処方箋

こんにちは、藍山です。

突然ですが、私はマジメ人間です。どのくらいマジメかと言うと、どんなに作り慣れた料理でも、使う材料をきっちり計量することがやめられません。(「適量」は論外)
このマジメ行動の原因を私なり考えてみたところ、枠外にはみ出すことで、失敗したり、想定外のことが起こったりするのを回避する気持ちが強いようです。
そして、この枠外にはみ出したくない性格が、明らかな解がないことが特徴である「スキャニング」をする上では思考の障壁になっていました。


未来洞察の現在地』にある通り、「未来洞察」やそれに関わるスキャニングは、海外からやってきました。

一方で、学校の学習環境と教員の勤務環境に焦点を当てた、OECDの国際調査であるTALIS(Teaching and Learning International Survey:国際教員指導環境調査)(2018)によると、「明らかな解決法が存在しない課題を提示する」指導を頻繁に行っている日本の中学校教員の割合は16.1%と、参加国平均の37.5%を大きく下回っています。
つまり、日本人はスキャニングに必要とされる「解がないことを考える」訓練をしてきていないのです。
そんな我々なので、マジメ人間に限らず、「スキャニングは面白そうだけど、実際にやってみると難しい」と感じる人が少なくないのではないでしょうか

そこで今日は、マジメ人間をはじめとする、スキャニングが苦手な人のための処方箋として、私がスキャニングをする際に意識していることをご紹介します。




処方箋1. 「ポジティブお化け」と一緒にやろう。


他力本願の処方箋は最後にしようとも思いましたが、やはり何よりも大事なことなので一番にお伝えします。
私のような怖がりタイプのマジメ人間は、おかしなことを言って、ほかの人から「変なやつだ」と思われるのを嫌います。そもそも「変なやつ」と思われたくないから、マジメに生きているのです。いくら「正解はないからなんでも言ってみて」と言われてもだめなのです
ですので、我々マジメ人間がスキャニングをするときには、絶対に否定をしないポジティブな人と一緒にやることが大切です。我々の言うことをなんでも面白がって聞いてくれる人を見つけましょう。
トレーニングされたポジティブな人ではなく、根っからポジティブな人=「ポジティブお化け」が理想です。


処方箋2. 日常の「違和感」は心にとどめておこう。


概して、マジメ人間は、十分な根拠が揃わない限りものごとを疑ってしまう性質(懐疑性)を持つ人が多いように感じます。スキャニングにあたって、懐疑性はしばしば思考を妨げますが、あえてこの懐疑性を利用しましょう。
私は「なんかこれおかしくないか」と思う日々の不満や疑問を、なるべく記憶しておくようにしています。そうすると、スキャニングマテリアルと対峙したときに、その違和感が解消された未来の兆しが見えることがあります。「子育て家庭に経済的支援をすれば、少子化を止められるのか」という疑問を持っていれば、『対策するのではなく、少子化に適応した未来』の兆しが見えてきます。
政治や社会に対する大げさなことでなくてもいいのです。例えば、「夜寝る前にルンバを走らせたのに、朝起きたら取り残していたごみがあって嫌な気持ちだ」くらいのことで大丈夫です。『勝手に整う未来』の兆しが見えるかもしれません。



処方箋3. たくさんの立場を実際に「体験」してみよう

マジメ人間は、「誰かの立場になって考えてみる」ということが苦手な人も多いのではないでしょうか。単に「想像力が欠如している」ということではなく、「私のように実際に体験していない人間の考えることは、私だけの思い込みかもしれない」と思ってしまうのです。
これを乗り越えるには、実際に体験してみるしかありません。その体験は、処方箋2の「違和感」を増やしていくことにもつながります。体験は、なるべくマイナーなことがおすすめです。そうすれば、「この場で私だけが知っていること」として、安心してスキャニングに臨めるでしょう。


いかがだったでしょう。
もし、スキャニングに難しさを感じたときには、これらの処方箋を試してみていただければと思います。スキャニングが、みなさんの思考と日々の活動の幅を広げる翼となりますように。


この記事を書いた人:藍山
仕事と子育ての「ある」生活をしています(「両立」とはとても言えない)。混沌を解きほぐして一本の縄を綯うような作業が好きです。
関心…船釣り/Learning by doing/月イチ清里/ガロ系/法医学/ターコイズ

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