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【本要約】お金の正体

2021/10/18

お金の正体
・「最終的な消費の悦びは何か?」という問題
・「信用とは何か?」の問題

現場を歩けばノイズ情報がたくさん得られる。
それを切り捨てて考えるようでは、経済はわからない。
ノイズも含めて総合的に考えられるようでなくてはいけない。
ドラッガー

そもそも「何が本質で、何がノイズか」は、観察者がそれぞれに規定すべきもので、黒板の上で教わったものは、単に、A教授やB教授が規定したものにすぎない。それをわかるために大学へ行くのであって、「大学で習ったとおりのものが実社会にそのままある」と思ってはいけない。

見てから規定すべきで、規定してから見るのでは真実は見えない。

貨幣の本質
・価値貯蔵手段
・交換・決済手段
・価値の尺度機能
貨幣の信用
・将来を信用している
・国家を信用している

貨幣は納税のために発行されたツールである。

国家は、貨幣が好きで、経済は貨幣で統一し、精神はお祭りや宗教で統一しようとした。

ある社会の中で疎外した人を作ると、その人たちは、お金しか頼るモノがない状態になる。キリスト教徒がユダヤ人を疎外した結果、ユダヤ人は、お金に頼っただけだ。

会社の経営資産の中に、人材を含める。バランスシートの資産項目に人材を作る。アメリカの大リーグでは選手一人一人について、「取得価格がいくら」で、今、放出すれば、「時価はいくら」と書いてあるはずだ。「大リーグにおける年俸は、野球の価値が上がった」とも言えるし、「野球については、お金の価値が下がっている」とも言える。世界的に、お金がダブついているからだ。

かつての日本では、家族のために働いていたから、お金のありがたさは子どもの成長にあった。「子どもは、家の宝」という思想である。今では、「お金は何をするためのモノなのか?」不明瞭な時代になった。

【教授と女子大生との会話】
Q「親からいくらもらってる?」
A「月十万円」
Q「お兄さんは?」
A「お兄さんはタダです。男は、もらわないものなんでしょう。男はアルバイトするものです、娘は、親からもらうものです」
Q「エッ、女性はアルバイトしないの?少しはしたらどうだ」
A「先生、わたし達が本気でアルバイトしたら、ひと月百万円稼ぎますよ。でもそんなことをしたら、わたしのお父さん、気が狂っちゃいます」
あまりにも本当のことを言われたから、唖然としていると、もう一人の子が「お父さんはだんだん出世してボーナスが増えたけど、自分では、よう使わないんです。それで娘にやたらくれるんです。わたし達はもらってあげて、それから使ってあげなきゃいけないんです」

消費から見ると、人間の心理や喜びや人間関係が、経済学に入ってくる。消費力の有無という問題も発生する。日本の場合は、お金をめぐる家族関係があるので、将来、家族関係が変われば、お金の効用も価値も稼ぎ方も使い方も、みんな変わる。日本の個人主義の進む先には何があるのか?

「お金は、もともと使うためにあり、稼ぐためにあるんじゃないんだ」という視点がスタートになる。人間の快楽は、インプットにあると思うのは間違いで、本当の快楽は、アウトプットにある。アウトプットの快楽は、ウンコやションベンである。食べるのも快感だけど、出すのも快感である。食べるのは体に悪いが、出して悪いことはない。日本人は清貧をよしとする文化があるから、使うときの快感をよしとしない。

日本は驚異的に完成した相互信頼社会である。国際社会では、債権者は債務者より立場が弱い。日本では「貸した金を返せ」という方が強く、海外では、「返せないから、どうぞ担保を処分して下さい」と言える債務者の方が強い。国際社会では、借りた金をなるべく返さないのが当たり前だ。

お金を使うためにある、日本では「誰が使うか」といったら、古代から「妻と娘が使う者だ」と決まっている。そして、女性は、情報的消費 ( 見栄 ) が最大消費である。

型にはめられて育っていると、女性が見栄を楽しむことは、ただ無駄遣いにしか見えない。しかし、日本の文化はそうやって発展してきた。

歴史を紐解くと、支配階級の富の使い道は、最初は軍事力の強化であり、一段落すると、やはり女に使っていた。女性が華やかに着飾って盛んにパーティをやっていた。そこで開発された贅沢があって、それが支配階級から、庶民にも解禁された。

人の欲望が、「着飾りたい」という欲望が、工場での大量生産を可能にした。工場の機械を生み出したのだ。

キャバクラやクラブで働くのは、経済的理由だけではなく、「私は綺麗だから、着飾った私をもっと見せたい」という女性の本能がある。


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