史書1

10)写真集を出版したこと

2015年に東京の写真ギャラリーRPSで開催された手製写真集製作のワークショップに参加し、RPSキュレーター後藤由美さん・写真家のヤン・ラッセルさんと「Picture of My Life」をつくった。

由美さんとヤンさんに相談しながら、大まかなストーリーラインをつくり、写真を分類分けして流れをつくる。

1人で滞っていた編集作業が、由美さんと話し合うことで、無駄がそぎ落とされて物語として纏まっていった。

布張りのハードカバーで家族アルバムのような装丁。

表紙には父が描いた、当時8歳の私の肖像画の写真を貼った。

父の絵と母が撮った家族の記念写真や、私の写真と文章が響き合い、両親から託されたものが凝縮して1冊にまとまっている。

構想から18年かかって、やっとできた本を見て不思議な気持ちになった。

小さな私が本になってここにいる。

自分が生きて来た痕跡、忘れたくない目の前、たどりついた心が1つになり、後世に遺したい想いが詰まっている。

この本は私の分身であり、祖先から受け継いだ私の遺伝子だ。

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両親から貰ったものを確かめ、死と向き合い、自分の中で生きている両親と出会うことができた。

時間をかけて本を作ることで見えてきた両親の教えや、「愛を伝えることができれば人は死なないのかもしれない」という発見を世界中の人達と共有したい。

この写真集は2016年に30000円で21部販売して3ヶ月で売り切れた。

自分の思いが本という形になって人の手に渡って行ったことがとても嬉しかった。

それからは2017年にイタリアの出版社から写真集の出版が決まったり、アムステルダム・パリ・東京での写真展に招待してもらったり…。

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夢のような展開が実現して行ったんです。

その後のお話はまた今度ゆっくりさせてもらいますね。



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