見出し画像

ZUMBAを教育の現場へ!~小・中学校、特別支援学級の子どもたちとともに

ZUMBAを教育の現場へ!~小・中学校、特別支援学級の子どもたちとともに

―北海道旭川市の小中学校、北海道豊富町豊富小学校の特別支援学級の授業でZUMBAを指導されている阿部佳奈子さん、小学校の特別支援学級担当教員の竹内里美先生にお話をうかがいます。ZUMBAを取り入れたきっかけからお聞かせいただけますか。

阿部 7年ほど前、私のZUMBAレッスンに参加いただいている方にPTA役員の方がいらっしゃって、その方に「母と女教師の会」という会のイベントに出てくださいとお声掛けいたのが最初です。竹内先生にはその時にお会いしました。イベントには50人から60人の方が参加してくださって、ZUMBAを知ってもらういい機会になったと思っています。

竹内 「母と女教師の会」は、女性の先生とお母さんたちが一緒になって学習会をしたり、体を動かしてリフレッシュしたりする集まりです。阿部さんにお願いしたイベントでは、宗谷管内の会の方たちや会員さん以外の方も参加しました。

 私にとって初めてのZUMBA体験でしたが、もともと体を動かすのが好きですごく楽しくて、その後も定期的に阿部さんのZUMBAサークルに通うようになりました。今ではすっかりハマっています。

―阿部さん、旭川市の小中学校の授業にはどのようにして関わるようになったのですか?

阿部 高校時代の同級生に再会したがきっかけです。高校では部活でZUMBAをトレーニングに取り入れていて、旭川で教員になった彼女から「体育のダンスの授業で困っている。来てもらえないか」と相談を受けました。

 彼女は学校に提出する企画書を作成し「許可が下りたのでぜひ」と、小学校と中学校の体育で1時間ずつZUMBAを受け持つようになりました。外部講師として謝礼金が発生するので、教育委員会の許可も得て予算を組んでいただくかたちだったと思います。

―授業の内容や子どもたちの反応をお聞かせください。

阿部 ダンスをやったことがない子が多かったので、まずは音楽に合わせて動くのに慣れてもらおうと思いました。私はスポーツリズムトレーニングという別の資格も持っていて、リズムトレーニングを導入にして、その後ZUMBAに入りました。 

 小学生は元気に動き回ってくれて、初めての動きでも楽しそうでした。中学生は思春期の子たちのためか、恥ずかしがって動きが小さくて最初は緊張しているようでした。でも、聞いたことがあるだろうなと思う曲をセレクトしたので、表情がちょっと変わりましたね。手だけや足だけでも、音楽に合わせて動くという目標には届いたかなと思います。

―阿部さんは竹内さんがお勤めの特別支援学級でもZUMBAの授業をされていますね。

竹内 特別支援の子たちはいろいろな人と関わって、いろいろな経験をすることが必要という思いがありました。私も好きなZUMBAを取り入れてみたいと阿部さんにお願いしました。

阿部 授業は小中学生と同じ組み立てでしたが、特別支援学級では最初に学校の先生が準備体操をしてくれて、時間も1コマ45分で2コマ、90分とたっぷり取ってくださったので、子どもたちの様子もしっかり見ながら進められたと思います。

竹内 ダンスと聞いただけで「できないから嫌だ」と言う子、お母さんに連れられて泣きながら登校してくる子もいました。最初に「まずはこの体育館の空間にいようね」「できる動きだけでいいよ」と話しました。先生方にも「無理やりやらせようとしないで、安全だけ確認してください」とお願いしました。


 泣きながら登校してきた子は、初めは体育館の隅に隠れていたけれど、最後はニコニコ踊るようになり、「絶対やりたくない」って言っていた子も「過去一番楽しかった」と。担任の先生方も「あの子たちってあんな笑顔をするんだね。表情が全然普段と違う。すごかったよ」と言ってくれました。

阿部 私も「間違ってもいいし、この体育館にいるだけでいいんだよ」と伝えてからZUMBAに入りました。大人のクラスでも「この空間で曲を聞いていれば、もうZUMBAだから」って言うんですよ。

 竹内先生の学級も旭川の小中学校も、初めてのことにチャレンジをしてみるという別の目標がありました。何もしないままシャットダウンするより「まず、やってみようか」と。その目標も達成できたと思います。

―子どもたちに変化をもたらした理由は何だったと思いますか?

阿部 知っていそうな曲をかけると「この曲知ってる!」って嬉しそうに反応してくれたので、音楽の力は強いですね。また、みんなそれぞれ自分の楽しみ方を見つけて、踊る子もいれば後ろで拍手している子もいる、今日は聞くっていう子もいればオリジナルダンスを踊る子もいる。私は、これが究極のZUMBAじゃないかって思いながら見ていました。それぞれに「いいね、いいね」と声をかけたのも大きかったかもしれません。

竹内 子どもたちはいつも「ちゃんとやりなさい」とか「ダメでしょう」と言われているんです。ステージに上がって「落ちたら危ない」と注意する場面はあったけれど、あれダメ、これもダメ」がなかったところが良かったと思います。

阿部 もう一つ大きいなと思ったのは、学校ではいつも先生と生徒の関係ですよね。私が入って先生たちも一緒に楽しんで動いて、先生と生徒というよりも一緒に踊っている仲間みたいな感じになったので、子どもたちも安心したのかな。

―「究極のZUMBA」、いいですね。間違ってもいい、他の子と違ってもいいと伝えるのは、子どもたち一人一人を光らせることにつながるんですね。

阿部 竹内先生の学級での様子をSNSのストーリーに載せたら、問い合わせを何件かいただいたんです。「まずは学校の先生や校長先生にかけ合ってみてください、私は会場と音を鳴らせるものがあれば喜んで行きますから」というお返事をしました。

 私のサークルに来てくださっているのが教員の方もいて「ZUMBA、ドはまりしてます」と言ってくださる若い男の先生もいるんですよ。こうしたつながりはありがたいと思っています。ZUMBAに限らない子どもの別のダンスサークルも続けているのですが、保護者の方向けに月に1回、体を動かすきっかけを作るために無料の親子トレーニングをしています。

 子どもたちはダンスのためのトレーニングが目的ですが、「子どもと一緒なら」と保護者の方の参加も増えてきました。ZUMBAをやってみたところ、お母さんたちもキャーキャー言いながら楽しんでくれました。「子どもがあんなに楽しそうな表情するなんて思わなかった、表情がコロコロ変わるのを見ているのも楽しい」という感想もいただいています。これからも、いろいろな楽しみ方を見つけてもらえるように動いていきたいと思っています。

―ありがとうございました。

※ZUMBAは商標登録されたプログラムです。

〇JWIのお得な情報は公式LINEから
https://lin.ee/dFhlHyo
〇フィットネスにまつわる記事をさらに読みたいなら【JWIコネクト】!!
https://yappli.plus/jwi_sh

〇インストラクターとお客様を繋ぐアプリ【FIT TIP】
iOS:https://apps.apple.com/jp/app/fit-tip/id1524435039
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.jwi.fittip

〇これであなたもインストラクターの仲間入り!フィットネススタディアプリ「AFAA TOWN」
iOS:https://apps.apple.com/us/app/afaa-town/id1631768511
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.jwi.afaa.town

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?