映画制作ってどんなことをするの?

さて、一番初めの記事は、
「"映画制作"といっても、具体的にどんなことをするの?」
ということをテーマにしていこうと思います。

映画制作は大きく4つの段階に分かれています。
今回はざっくりとその4つを紹介していき、次回以降で詳しく解説していく予定です。
付随して、映画を作っているスタッフ…「部署」と呼ばれる、
さまざまなお仕事を紹介していきたいと思います。


「映画制作」は大きく4つの段階に分けられる

映画を作る過程は、下記の4つに分けられるといわれています。

  1. プリプロダクション

  2. 撮影

  3. ポストプロダクション

  4. 宣伝、配給

それぞれの内容をざっくりと解説していきます。


「プリプロダクション」とは

プリプロダクション……英語で書くとpre-productionとなり、

pre=前・以前の〜

という意味です。つまり、撮影に入る前の準備期間全体のことを、プリプロダクションと呼びます。
(なぜプ"レ"プロダクションでないのかはわかりません。)
「プリプロ」と略されたりします。

プリプロダクションでは、

企画立案→脚本作成→メインスタッフ・メインキャスト決定→撮影準備

という風に進んでいきます。
(メインスタッフ・メインキャストは、企画立案の段階で決定していることもあります。この辺りは次回の記事で詳しく書いていきますね)

私たち助監督は、撮影準備の段階から関わっていくことが多いです。


「撮影」とは

撮影とはその名の通り、台本に沿って実際にキャストのお芝居を撮影していきます。
キャストとは、俳優さんのことです

撮影のことは「現場」と呼ばれ、撮影に携わるスタッフは「現場スタッフ」と呼ばれることもあります。

「現場スタッフ」には私たち「助監督」のほか、「制作部」と呼ばれる撮影がスムーズに行われるために動いているスタッフや、「技術部」と呼ばれる
さまざまな撮影機材を扱うスタッフ、「支度班」と呼ばれるキャストのメイクや衣裳を担当しているスタッフ。またアクションに関わる人、◯◯監修という人もいます。
総数は、作品の規模によって違いますが、多いときには150人くらいのスタッフが現場にいます。

そして、撮影に入ることを「クランクイン」と呼び、撮影が終了することを「クランクアップ」と呼びます。

「クランク」とは、昔のフィルム式カメラのハンドルのことです。昔のカメラはまだ手動式で、クランクというハンドルを回して動かしていました。
今のカメラはデジタルになったのでRECボタンを押すだけで撮影できますが、クランクイン・アップという名前だけは残っています。


「ポストプロダクション」とは

ポストプロダクション……英語で書くとpost-productionとなります。
言葉の由来はわかりません……。

ポストプロダクションとは、撮影が終わったあとにおこなう作業全般のことを指します。
「ポスプロ」と略されたりします。

具体的には、
画の編集、CG製作、音の編集、効果音や音楽の録音・作成、ダビング
などがあります。
編集部、CG部、効果部、DITさん、などなど…現場には行かないスタッフが活躍します。

助監督はいたりいなかったりしますが、いないことの方が多いです。
つまり、助監督はプリプロダクション〜クランクアップまでが課せられたお仕事になります。(クランクアップ後に多少の後片付けはありますが)


「宣伝・配給」とは

宣伝と配給を一緒にしてしまいましたが、正確には別の部署のお仕事です。
配給は、完成した映画をどういう媒体でお客さんに届けるようにするか?
映画館で上映するとしたら、何館くらいで、どこの地域にするか?
などを決めるお仕事です。

宣伝はその名の通り、映画をどうプロモーションしていくかの戦略を練る部署です。
バラエティ番組に俳優さんが出て、「なん、番宣かよ!」とツッコまれたりしていますよね(笑)
テレビ番組に出演したり、CMやポスターを作ったり、何かとコラボしたり…と、一人でも多くのお客さんに映画を知ってもらうために尽力する方々です。

ここにも、助監督は関わりません。(ので、詳しくは知らないのです)


これで、「映画ができるまで」のざっくりした流れはわかっていただけたでしょうか?
次回からは、各段階を詳しく解説していきます!






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