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第28回 『雪上研修でチーム力を強化』 〜雪山で見つけた、課題解決の糸口〜【後編】

みなさんこんにちは!株式会社 敬相で広報をしている寺門です。今回のnoteでは前回に引き続き、雪山の話題をお届けします。

チームビルディング研修の一貫として、新潟県・妙高市の山中で行った「雪山研修」。

4人1チームになりイグルーを建て、その中に宿泊するという、もはやアウトドアを通り越して、サバイバル……。そんな過酷な研修を行った敬相メンバー。後編の本記事では、そんな極限の環境下から見出したチームの力、そして研修中に行われた福富信也氏による講義内容についてお話していただきました。総務課の三田さん、今回もよろしくお願いします。

大自然のなかで対峙した、自分の弱さと、乗り越える力をくれた、チームという存在


――前回は、イグルーが無事完成したところまでお話していただきました。その日の夜は、完成したイグルーに宿泊したんですよね。

三田:私も楽しみにしていたのですが、いざイグルーの中に入ってみると恐怖心が芽生えてしまい、なかなか眠れませんでした(笑)。

大人が4人ギリギリ横になれるスペース…。狭所で朝まで過ごすんです。出入口はひとつ、しかもじゃんけんで負けた私は出入口から一番遠い場所が寝床(笑)。

もし夜中、トイレに行きたくなったら3人を起こさなければ通れないし、そもそも眠っている間に天井が崩れてきたら?などなど、考え始めると眠れなくなってしまって……。幻想的な体験とは言い難い、苦い思い出になりました(笑)。

―― そこまで狭いとは思いませんでした。

三田:心細い気持ちになりましたが、暗いイグルーの天井を眺めながら、静かに考えを巡らせているうちに、もしイグルーの中で何かがあっても、チームのメンバーがいる。

トラブルが発生しても、一人じゃないから大丈夫、という気持ちが湧いてきて、不思議と落ち着くことができたんです。

みんなの存在そのものが支えになり、自分自身の力を発揮するための助けになるのだと気づきました。

――内面と向き合うプロセスで、チームの存在を強く感じたのですね。ご自身の性格や弱点を改めて発見する機会にもなったようですが、同じように、性格的な部分でチームメンバーに対して新たな発見はありましたか?

三田:「意外だなー」と感じた場面は結構ありましたね。業務中には気がつかなかった頼もしさや、細やかな気配り・目配りに助けられました。

他人同士、わからないことだらけなのが当たり前なのに、長く一緒に働いているうちに、相手のことを勝手にわかった気になっていたのだと、気づいたんですよ。

――たしかに、普段の業務でも「なんか、あの人には頼みづらいな〜」とか、無意識に決めつけている部分って、ありますよね。

三田:「仕事上の立ち居振る舞いと=本来の性格」という訳ではない。という視点が、いつの間にか抜け落ちていました。

会社内では、ぶっきらぼうに仕事をお願いしてくる人が、雪山研修中には、みんなの作業量や体調を気にかけて、かなり重い雪のブロックを率先して運んでくれたり。面倒ごとを率先して引き受けてくれたり。この人がいてくれて助かったなと思う場面が何度もあったんですよね。

―― 4人1チームでイグルー制作をしたんですよね。雪のブロックを作る係、積む係……などの役割分担は、あらかじめ割り振られたのですか?

三田:いえ、作業を進めながら、自然と決まりました。どの作業も大変だから、ローテーションでやっていこう、と決めたらあとはやるだけ!みたいな。

誰一人、不平不満を抱くことなく、気持ちよく作業ができたので、チームとしてうまく動いているなと感じましたね。

想いや目標を共有して、縦割り型のチームから、横につながるチームへ。

―― 雪山研修を通して、とくに印象に残っていることはありますか?

三田:研修の中日に行われた福富さんの講義ですね。お題にたいしてチーム全員で考えをまとめて発表する、ディスカッションを主とした講義です。

一枚の紙のなかに、各チームが考える「理想の街」を作っていくというもので、配られた用紙には、あらかじめ大きな川が描かれていて、その中に、工場、住宅、学校、病院、農地を配置していきます。


「環境を考えたら工場は下流がいいね」「住宅地のなかに学校や病院があるほうがいいね」「このあたりに橋があったら便利そうだ」「住宅地がここだから、この辺りに国道を走らせよう、近くにスーパーもほしいよね」などなど、あれこれ考えながら、理想の街を完成させていきました。

すると、各チームが考えた理想の街を発表し終わったところで「じゃあ今度は3チーム分の街を一つにしてみましょう!」と指示されたんです。

どうなるかというと、3つの街が一つにつながった瞬間に、排水を考慮して川の下流にレイアウトした工場と住宅地が隣り合わせになってしまうんです。

「後出しで提案されたら、こっちが損に決まってるじゃん!」という考えが一瞬頭をよぎりました(笑)。ただ、よく似た場面を、以前も見たことがあったんです。そう、これ普段の仕事でも頻繁にぶつかる問題なんですよね。

―― チームとしては最高のパフォーマンスを発揮しているのに、他チームとの連携がとれていないために、思うような成果が得られない……。たしかに「あるある」ですね!そしてこの状況を放置していると、チームの士気も下がってしまうという。

三田:いまの敬相にも、近しい部分があると感じています。全員が自分の担当業務に全力で取り組み、良い結果を出そうと努力しています。

ただ、以前と異なるのは、隣の部署、他のチームが何を考えて、どう動いているのかが、少し見えづらくなったこと。

受注管理システム「Jr」の導入以降、仕事の進め方が変わり、大きく効率化できました。その一方で、部署間のコミュニケーションが最低限で済んでしまうために、みんなが何を考えているのかを知る機会が減ってしまったんですよね。

――これまでの敬相は、思いついたときにすぐメンバーと共有できていた。効率的ではなかったけれど、思いもよらない成果に結びついていたのかもしれませんね。

三田:まさにそれです。かしこまった会議の場を設定する必要なんてなくて、フラッとやってきて立ち話をする程度で、全然いい。雑談レベルでも会話の端々から、その人の今考えてることって感じられますよね。

“敬相らしさ”と”効率化”を両立するために。些細な声がけから変えていく

―― とはいえ、日々の忙しさのなかで、変えていくのは難しい部分もありますよね。

三田:もちろん、いきなりは無理だと思います。でも、「こう決まったからこうしておいて」と伝えるところを、「ここまではこういう方向で進めているけど、何かあったら言ってくださいね」と伝え方を少し変えるとか……些細な違いですが、今はその少しの手間が必要なんじゃないかなと。

――もともとチームビルディングが根付いている敬相であれば、難しいことではないかもしれませんね。

三田:そうですね。意識を変えれば、小さな声がけ一つでも驚くほど変わると思います。むしろ受注管理システム「Jr」で効率化できた今だからこそ、これまで以上にチーム力が発揮できるのではないでしょうか。

今回の研修に参加した13名が私と同じように、雪山から何かを持ち帰っているはずです。きっとそれぞれのポジションから、敬相に新たな風を吹き込んでいくのではないでしょうか。


【広報部 後記】
前編・後編に渡りお届けした「雪山研修」。後編は、普段、オフィスで感じていた課題の解決の糸口が、新潟の山奥で見つかるという、なんとも不思議な回でしたね。

三田さんへの取材を通して、『早く行きたければ一人で行け。遠くに行きたければみんなで行け』という、アフリカのことわざを思い出しました。受注管理システム「Jr」が導入され、部署編成が大きく変わり、まさに改革真っ只中の敬相。

雪山研修で得た学びが起爆剤となり、さらなる飛躍の年になるのではないでしょうか。次回の更新もお楽しみに!

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