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新世界/西野亮廣(2018年に読んだ100冊)

どうも。

Kabaddiです。

2018年に読んだ100冊の本のなかから、オススメをご紹介。

今回は

「新世界/西野亮廣」

です。

明快なメッセージ

普段は小説・エッセイしか読まない自分ですが、2018年には4冊、自己啓発と呼ばれるジャンルの本を読みました。
その中の2冊が西野さんの本でした。

声の小さい人を徹底的に守る。
ボクが死んだ後も止まらないように、声の小さい人が守られ続けるシステムを作る。

非常に明快な言葉だと思います。
芸人として活動してきたバックボーン(いまでもバリバリ活動されているけど)と、西野亮廣というネームの力が高まってきたところでこの言葉を言われると、「叶えてしまうんだろうな」とニヤニヤしてしまいます。

応援という行為やファン、そしてアンチの心理を深く理解した上で、無料化や制作過程から巻き込む方式をとることで構図を裏返して、お金の流れる方向を定めずに、とにかく信用、信頼が流れてくるように、ということを意識したシステムづくりと、コミュニティという単位をいくつも用意して参加しやすくする、呼び込む力が飛び抜けている、と感じます。

集まってくる知識が面白い

この本はそういった考え方をエピソードと成功体験・失敗体験から一貫して展開していますが、意外と本筋以外で西野さんのもとに集まる知識が興味深かったので一部をご紹介。

会社に所属してしまうと、会社の事情で場合によっては『面白くないこと』に参加しなければいけなくなって、信用を落としてしまうじゃないですか

フリーランスが増えてきたなかで、信用というものを求めるのであればこういう考え方になるのか、と驚きました。
会社という信頼ではなく、個人という信用を積み重ねていく必要がある。そしてそのためには自分が何者で何ができるか、何がしたいか、を突き詰めなければならなそうです。

一概には言えませんが、女性は、男性とは全く逆で、『結論』よりも『過程』に重きを置いています。女性って、話の『オチ』を二の次にしている感じがあるでしょう?

思わず膝を打った言葉です。
延々とおしゃべりする女性をみては、「よくもそこまで話すことがあるな」と思うと同時に「どうやって収束させるんだろう」と気になってしまいます。女性・男性はもしかしたら関係ないのかもしれませんが、昔からコミュニティ形成をになってきた女性だからこその進化だったのかもしれません。

信用をどう考えるか

この本を含め、西野さんの本を読み終わると、何かをやらなければならない、いやできる、何から始めようか、これだ!と道筋が見えるのがわかります。
すでに西野さんへの信用は僕自身のなかにあるので、その信用を、西野さんはこれからの取り組みのなかで必要になれば換金して新しいことにチャレンジしていくのでしょう。

信用、というと道徳的な感じがしてなんだか気恥ずかしいけど、もっと純粋に、面白く生きるためにはどうすればいいかを考えた時に、正直に生きるためにコストを払い、信用を積み重ねることが大事なんだとこの本を読んでいて感じました。

嘘をついて楽しむというリスク・コストと、正直に生きるために自分のために払うコストでは圧倒的に後者の方が持続可能性が高く、長続きすると思います。

人生は長くなっているかもしれないが、自分の人生の長さはわからないし、自分だけのものだからどこまでも楽しくいきたい。
そのために、何ができるかを教えてくれる本だと思います。

ぜひ、ご一読ください。

【2018年読書履歴】

1.神坐す山の物語/浅田次郎
2.霧笛荘夜話/浅田次郎
3.水声/川上弘美
4.屋上のテロリスト/知念実希人
5.ラッシュライフ/伊坂幸太郎
6.仮面病棟/知念実希人
7.星々たち/桜木紫乃
8.ブルース/桜木紫乃
9.それを愛とは呼ばず/桜木紫乃
10.神様/川上弘美
11.センセイの鞄/川上弘美
12.ブラックオアホアイト/浅田次郎
13.木漏れ日に泳ぐ魚/恩田陸
14.ホテルローヤル/桜木紫乃
15.けむたい後輩/柚木麻子
16.エイジ/重松清
17.降霊会の夜/浅田次郎
18.間宮兄弟/江國香織
19.東京タワー/江國香織
20.月のしずく/浅田次郎
21.蛇を踏む/川上弘美
22.真鶴/川上弘美
23.不道徳教育講座/三島由紀夫
24.なめらかなお金がめぐる社会/家入一真
25.溺レる/川上弘美
26.凍りついた香り/小川洋子
27.雨はコーラが飲めない/江國香織
28.鳩の撃退法/佐藤正 午
29.本題/西尾維新
30.魔法のコンパス/西野亮廣
31.秘密/林真理子
32.羊と鋼の森/宮下奈都
33.人質の朗読会/小川洋子
34.月日の残像/山田太一
35.億男/川村元気
36.その可能性はすでに考えた/井上真偽
37.ことり/小川洋子
38.ふたつのしるし/宮下奈都
39.サーカスの夜に/小川洋子
40.水曜の朝、午前三時/蓮見圭一
41.踊る猫/折口真喜子
42.太陽と乙女/森見登美彦
43.晴れたり曇ったり/川上弘美
44.古道具 中野商店/川上弘美
45.猫を抱いて象と泳ぐ/小川洋子
46.息がとまるほど/唯川恵
47.たった、それだけ/宮下奈都
48.娼年/石田衣良
49.地下の鳩/西加奈子
50.密やかな結晶/小川洋子
51.僕のなかの壊れていない部分/白石一文
52.逝年/石田衣良
53.オネスティ/石田衣良
54.緑衣の美少年/西尾維新
55.神様のボート/江國香織
56.無垢の領域/桜木紫乃
57.勝手に震えてろ/綿谷りさ
58.アイネクライネナハトムジーク/伊坂幸太郎
59.スイートリトルライズ/江國香織
60.スクラップ・アンド・ビルド/羽田圭介
61.魔王/伊坂幸太郎
62.青の炎/貴志祐介
63.火星に住むつもりかい?/伊坂幸太郎
64.猫を拾いに/川上弘美
65.あの家に暮らす四人の女/三浦しをん
66.男たちのワイングラス/今野敏
67.人魚の眠る家/東野圭吾
68.舞台/西加奈子
69.聖女の毒杯/井上真偽
70.制裁女/新堂冬樹
71.ロボッチイヌ/獅子文六
72.もう誘拐なんてしない/東川篤哉
73.世界から猫が消えたなら/川村元気
74.落下する夕方/江國香織
75.ジャイロスコープ/伊坂幸太郎
76.すきまのおともだちたち/江國香織
77.夜の桃/石田衣良
78.ダブルダウン勘繰郎 トリプルプレイ助悪郎/西尾維新
79.ニシノユキヒコの恋と冒険/川上弘美
80.相棒に気をつけろ/逢坂剛
81.カラフル/森絵都
82.陽気なギャングは三つ数えろ/伊坂幸太郎
83.神さまたちの遊ぶ庭/宮下奈都
84.EPITAPH 東京/恩田陸
85.白ゆき姫殺人事件/湊かなえ
86.QJKJQ/佐藤究
87.西の魔女が死んだ/梨木香歩
88.消滅世界/村田沙耶香
89.教場/長岡弘樹
90.殺戮にいたる病/我孫子武丸
91.砂漠/伊坂幸太郎
92.新世界/西野亮廣
93.女のいない男たち/村上春樹
94.献灯使/多和田葉子
95.爽年/石田衣良
96.骨を彩る/彩瀬まる
97.教場2/長岡弘樹
98.世にも奇妙な君物語/朝井リョウ
99.一億総ツッコミ時代/マキタスポーツ
100.蟻地獄/板倉俊之

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