行けなかった旅行とサヨナラ打
大谷が腕を振り、バッドを振り抜いて世間が賑わう中、covid-19陽性と診断され4年ぶりの旅行を棒に振った。
旅行中のスケジュールもおおかた決まり、「あとは当日まで無事に過ごそう!」と連絡をもらった数日後に発熱。何度も抗原検査の結果を疑い自分の運の無さに嘆きながら「陽性になりました」と送信した瞬間、心の中でありったけの涙を流した。
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きっと何年先かにこのメンバーで集まれば、そういえば…と笑い話にしてくれて、ある意味では強烈なインパクトのある思い出話になるだろう。
過渡期に数回の濃厚接触を経験しながら、マスクの着用が必須ではなくなるタイミングでの陽性は完全にまさかだった。唐揚げがレモンをかける前の唐揚げに戻れないように、covid-19にならなかった自分や旅行に行けていた自分には戻れないのだ。
2017年に放送された坂元裕二脚本のドラマ「カルテット」の台詞や不器用な登場人物たちには幾度となく笑いと涙と愉快な励ましをもらってきたけれど、今回は発熱した身体にポカリスエットと一緒に染みて違った趣きを感じたような。
(欲しい台詞があるのを知っているから好きなときに観れるのは、セルフコントロールのひとつかもしれない。)
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自宅療養期間にドラマをしっかり一周再履修をし終えて久しぶりに外に出た日、侍JAPANは劇的な逆転サヨナラ打で決勝に駒を進めた。
私にとってのサヨナラ打も近いといいな、と思わず願った。
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