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日本と相思相愛な偉人たちについてまとめてみる(フィンセント・ファン・ゴッホ、フランク・ロイド・ライト、カズオ・イシグロ)

 こんにちは。タイトルにある通り今回は、日本×〇〇、つまり異文化の融合って良いんじゃないか日本編を書いていきます。最初に簡単ではあるけれど三人の紹介から。

フィンセント・ファン・ゴッホ

 日本と浮世絵を愛し、死後評価されて以降日本人に愛され続けている情熱の画家ゴッホ。名前は勿論、自分の耳を切り落として女性に送り付けたエピソードとかは聞いたことがある人も多いのではなかろうか。彼が日本の浮世絵に魅了されて以来、日本への憧れを抱きながら活動を続けていったことはそこそこ有名な話である。実際に浮世絵が絵の中に描かれている絵があって、それを見ると実感が湧くようでもあるけど、伝統的な日本の文化が昔に、それも遠く離れた土地で描かれているのがなんだか不思議な感じもする(タンギー爺さん)。そして、彼が生きている間に全くと言っていいほど絵が売れなかった話とかもそこそこ有名だと思う。上手くまとまらないけど、ゴッホに興味のある人は是非、原田マハの『たゆたえども沈まず』を読んで欲しい。絶対に後悔しない。伝記のようであって娯楽性もあるこの本は、キュレーターにしか書けない至上の一冊だしこの本以外にも彼女の著作はどれも面白いものばかりだ。

フランク・ロイド・ライト

 もしかしたら、建築に興味が無かった人は知らないかもしれない。それでも一昔前の現代文の題材として度々登場していたこともあって、名前くらいは聞いたことがあるだろう。もし無かったとしても、帝国ホテルの名前は知っていると思う。解体されちゃったけどね
個人的な話になるが、私はライトの建築が好きだ。建築理念と言うべきか。彼の人工物と自然の調和を目指したその姿勢はむしろ現代に1番必要なものではないかと思う。彼の建築には日本に影響されたものがいくつもある。彼の考える自然との調和は欧米に根付く思想よりは、日本のものに近いからだと勝手に思っている。西洋と日本の自然の捉え方の違いについてここで書くつもりはないが、彼はきっと日本の文化に共感したのだと私は考えている。代表作の1つである『落水壮』を画像検索すると、なんとなく私の言っていることが分かると思う。

カズオイシグロ

 こちらも言わずと知れたノーベル賞受賞作家である。代表作は『私を離さないで』『日の名残り』『私たちが孤児だった頃』など。私はまだ全部の作品を読めていないが、多分どれを読んでも読んでよかったと思うだろうと確信している。彼は長崎に生まれた日本人で、父親の仕事でイギリスに移住、成人してイギリス国籍を取得している。作品の特徴として私が読んだ限りでは構成で言うと、登場人物が過去の曖昧な記憶を辿りながら明かされるお互いの未熟だった部分や自身の抱える複雑な感情と共に、これからを生きていくという点で共通するものがあった。彼自身は自分の作品について日本の小説と似ている点はないとしている。

3人について、本題

 日本との関係として、ゴッホとカズオイシグロ、ライトとカズオイシグロ、それぞれ共通点がある。
 まず1つ目のゴッホとカズオイシグロについて、この両者は架空の日本を思い浮かべて制作していたことがある。ゴッホは日本に渡航しないままその生涯を終えたが、ジャポニズムの影響でモネと同じように日本の浮世絵から大きな影響を受けた。彼は日本の影を求めてアルルへと移動し、その情熱を持って制作にあたった。『ひまわり』や『夜のカフェテラス』、そして『星月夜』など特に有名な作品のほとんどはアルル時代以降に描かれた。

水が美しいエメラルドと豊かな青の色の広がりを生み出し、まるで日本版画に見る風景のようだ。

ベルナーレ宛書簡587

一方カズオイシグロは、ゴッホ程日本に拘っているわけではない(と思われる)が、初期の2作『遠い山なみの光』『浮世の画家』についてはゴッホと同じく想像上の日本を頭の中に思い浮かべながら書いたとしている。また、小説よりも日本映画の影響が大きいと語っていて、黒澤明の『生きる』のリメイク『LIVING』の脚本をやっていたりする。実は家族旅行でメキシコへ向かう飛行機の中で見ようとしたが、割と早い段階で寝てしまって何も覚えていない。残念。
 2つ目のライトとカズオイシグロについて。
ここ2人の共通点は、日本に行ったことがあるということだ。カズオイシグロは前述の通り日本の長崎の生まれで、ライトに関しても帝国ホテル設計のために来日している。浮世絵コレクターとしても知られるライトだが、実は日本の建築から大きな影響を受けている。その代表例と言えるのが、シカゴ万博で日本が建てた鳳凰殿だ。察しが付くかもしれないが鳳凰殿は10円玉にある平等院鳳凰堂を模して作られたもので、日本に建てられたライトの建築である帝国ホテルや自由学園明日館のファサードは鳳凰堂の長く緩やかに左右へと伸びる屋根を彷彿とさせるし、建築とランドスケープの連続性や日本特有の無駄を排除するような価値観は後のライトの建築に見ることができる。

 一応、ゴッホとライトも浮世絵のファンだという点で共通しているが、私は正直浮世絵について明るくないのでここに関しては今のところ書くことがない。精進します。

終わりに

 書いている間に上手いことまとまらないかと思ったけど、結局のところ日本にルーツを持つ人間の作ったものってなんか自分の日本っぽい部分に響くよね、という曖昧で個人の感想でしかないものから発展することはなかった。また何か書き足せることがあれば更新します。(2023/10/5)

読んでくれてありがとうございました。

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