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【エッセイ】29歳の選択に間違いはなかった

誰の人生にも、選択しなきゃいけない時が何度かある。

53歳の私にも何度かあったが、最も大きな選択は29歳の時だった。

その当時、私は大学を卒業して、8年間、地方公務員一般行政職として働いていた。

仕事や職場に対して多少の不満があったものの、
「仕事だからしょうがないなぁ、お金もらってるんだから少しは我慢しなきゃ」と、とりあえず週末まで頑張ろうというあまり感心しない心持ちで仕事に取り組んでいた。

30歳を目前にして、このまま定年までこの組織で働くことについて疑問を持つようになった。

何回かの異動を繰り返す中で、様々な上司や同僚、取引先の業者の方々と出会う中で「働く」ということ「生きる」ということについて真剣に向き合ううちに、「もっと自分にとってやりがい生きがいのあることがしたい!」と思うようになった。

友人、職場の尊敬できる上司や大学時代の先輩などに相談もした。

「俺もそんなこと考えた時期があったなぁ」
「今の職場もあと1 〜2年で異動だからとりあえずもう少し待ってみたらいいんじゃない」
「1度しかないんだから人生はチャレンジするのもいいかもね」
「今やめるなんてもったいないよ」
「公務員以外の仕事できるわけないんじゃない」
など、いろいろな意見やアドバイスをもらった。

特にこれをやりたいということがなかったが、
なぜか考えれば考えるほど独立して自分自身で何かをやり遂げたいと言う思いが強くなり、何ができるのかと考えるようになった。

以前、病院でなかなか治らないひどい腰痛で悩んでいる時に、知り合いの方から紹介された整体で劇的に腰が改善した経験があり、
その時は、自分が施術をする側になるとは考えていなかったが、
独立して何かやりたいと考えた時、
「そうだあの時自分の腰痛を救ってくれた先生のような仕事をしよう!」と思った。

そして、家族や知り合いの反対を押し切る形で地方公務員を辞め、2年制の整体専門学校に通った。

この2年間は人生の中でも最も暗く辛く不安な時期だった。
実は何回か辞めたことを後悔することもあったが、「後ろの扉を閉めて始めた」ので戻ることもできないのが、今振り返ってみると良かったとも言える。

整体院を開業し、来年で20周年になる。
開業してから決して順風満帆ではなかったが、毎日常に自分を高め、そして目の前のことに全力で取り組むことで今日までやってきた。

多くの人たちの助けを借り、仕事の面白さも味わえたことに感謝している。

あの29歳の時の選択、決断がなかったら今の自分はどうしているんだろうと思うことがたまにある。

それはそれで、どうにかなってるのかもしれないが、おそらく今のような充実した毎日を送れているかというとそうでは無い気がする。

人に決められる人生ではなく、自分が決めて生きていく、選択を正解とすることができる生き方が出来ているので、あの29歳の選択が間違っていなかったと言えるかもしれない。

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