なぜ皆んな「KINTO」のウォーターボトルを買うのか?【デザイナーが分析】
「はじめまして」と「こんにちは」
ペーペーデザイナーのカナです。
私の身の回りに「あること」が起きています。
私が所属するチームは10人ほどいるのですが、その内、私も含めて3人がKINTOのウォーターボトルを使っています。チーム外でも2人ほど使っているところを見たことがあり、なぜこんなにもKINTOのウォーターボトルが使われているのか疑問に感じたのです。しかも私のチームは3人とも一番でかい950mlのボトルを使っています。
自分も使っている身ですが、なぜ買ってしまったのか、心が惹かれた理由は何か、KINTOのウォーターボトルの魅力について私なりに分析&考察した結果ある学びを得ました。
こちらの記事は、プロダクト開発やマーケティングに興味がある方や携わっている方におすすめです。
私が使っている理由
まず私が使っている理由についてです。
もともと私は保温・保冷の350mlの水筒を使っていました。2年ほど使っており、特に不満もなかったのですが、健康のために水分をたくさん飲むようになったらこれだけでは足りなくなったのです。
そのときに、会社の同期がKINTOのボトルを使っているところを見て、ちょうど良い大きさだなと思ったのです。話を聞いてみると「キャップのゴムが洗えて衛生的で良いよ!しかも軽いし値段もお手頃だし」とのことで、私が気にしていたキャップのゴム汚れも解決できることも知り、即購入を決めました。
オンラインショップのサイトを見るとますます良いところを発見。
そのまま購入完了し、その流れでKINTOのインスタを見ていると、素敵な写真が多くつい色々と商品を見てしまいました。こういう生活良いな、憧れるなと感じていき、普段使っている生活用品もKINTOで揃えたくなったのです。
良いブランディングだと思いました笑
他の人が使っている理由
同じチームでKINTOを使っている2人に買った理由を聞いてみることにしました。
Aさん(おすすめした同期)
ボトルに対する悩み
「キャップのゴムが汚れるのが嫌で、すぐに臭いがつくのも嫌だった。健康のためにたくさん水分を取ったほうが良いと思い、大容量で軽いのが欲しかった。」
どこで知ったのか
ロフトに行ったらたまたま見つけた
なぜ選んだのか
・ゴム部分が取り外しができて洗うのが楽そうだったから
・大容量の割には見た目もシンプルで可愛いかったから
・思ったより軽かったから
Bさん
ボトルに対する悩み
「健康のために毎日水を2L飲むようにしていて、毎朝コンビニで2Lの水を買い会社に持っていくが、重いし抱き抱えて持ち運ぶの面倒だし、お金もかかるから大きめのボトルを探していた。ただ大きめのボトルはゴツいものばかりでシンプルで可愛いものがなかった。」
どこで知ったのか
インスタでたまたま見つけた。会社の人も使っているため品質も良さそうと思った。
なぜ選んだのか
・大容量の割には見た目もシンプルで可愛いかったから
・軽くて、取っ手もあり持ち運びがしやすいから
見えてきた共通点
私も含めて3人の共通点は、
「健康のために水分をたくさん取ろうとしている」
「大容量の割には見た目もシンプルで可愛いから購入した」でした。
みんな健康のために水分を取るようにしているのですね笑
買われている理由
3人の意見や他の方にも少し聞いた結果、KINTOが買われている理由はこの2点だと思いました。
「最低限のシンプルな構造で、全て取り外しもでき、洗いやすいため」は、商品開発側のお客様に与えたい価値とマッチしていそうですが、「美容や健康のために、2L水分を取ると良いという流行りから生まれた女性の悩みにマッチしたため」は意外なニーズだったのではないでしょうか。写真を見るとアウトドアや運動用のために大容量のボトルが作られている様子でした。日常で持ち運びをしている写真は、どれも小さいボトルを持っており「コンパクトで取っ手もあり、持ち運びがしやすい」ことを売りにしているようでした。
ここで私が言いたいのは、「自分たちが考えていなかったニーズとマッチすることがある」です。今回は「美容や健康のために、2L水分を取ると良いという流行りから生まれた女性の悩み=たくさん水分を飲みたい」にたまたまKINTOの商品がマッチしたのです。オフィスで飲む用とは考えていなかったでしょう。
お客様の意外なニーズや使い方を知ることで、私たちのアイデアの幅が広がります。改めてお客様の声をどんな形でも良いので聞くべきだと思いました(アンケートやインタビューなど)。逆に声を聞かなければ、商品を改良していく中で、せっかくマッチしていたニーズから外れる可能性もあります。会社にとって、そのニーズを持ったお客様を取りこぼしたくなかった場合は、とても勿体ないことをしていることになります。
購入する最後のトリガー
女性特有かもしれませんが、購入を決断する最後の決め手は「買って良い言い訳がどれだけあるか」なのではと思いました。私の場合、たくさん飲むだけであれば今ある水筒にプラスして、空きのペットボトルに水を入れて、持っていけば良いのです。まだ前の水筒は使えたので新しく買うのも勿体無いと思っており、最初はこの方法を考えていました。
ただ、同期が使っているボトルが自分の悩みともマッチしており、見た目も良く魅力的に見えてしまい、「悩みも解決するし、見た目も良いし、値段も安めだし、、、さらに洗いやすくて軽く、同期も良いって言ってるから買って良いでしょう!払う価値はある!」と、買って良い理由=買うための言い訳を自然に探していたのです。皆さんも同じような経験があるのではないでしょうか。「今ならセールで安いし、プラスでクーポンもあるから買わないと勿体ない」「レビューがめちゃ良いしこれだけ高機能なら、ちょっと高くても買う価値はある!」など、その値段を出すほどの価値がどれだけあるのかを自然と並べ、価値が沢山あるから買って良いだろうと自分に言い聞かせているのです。
商品がコモディティ化している中、どれだけ「言い訳になる価値」をお客様に届けられるかもプロダクト開発の上で大切になっていきそうです。
最後に
いかがでしたでしょうか。KINTOのボトルが欲しくなった方も結構いるのではないでしょうか(笑)PRではないのですが…(笑)
お客様の声を聞くことはもちろんですが、最後のトリガーの「言い訳になる価値」をどれだけ作れるかが鍵になっていきそうです。
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ペーペーデザイナーのカナでした。
ご紹介したKINTO Japanさんのサイトとインスタです。
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