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デザイナーが初めてゼロから「企画」した時の失敗談と学び

「はじめてまして」と「こんにちは」
ペーペーデザイナーのカナです。
2023年も早いことに2月に入ってしまいました。

今回は、デザイナーの私が初めて企画をしたときの失敗談と学びをまとめています。ちなみに、企画内容はレディースゴルフウェアのECサイトに新規ユーザーを連れてくるためのキャンペーン企画です。
企画者・企画をしたいデザイナーの方の参考になれたら光栄です。

はじめての企画のフィードバック

今回の企画は「新規ユーザーの認知」が目的でした。
そのために、どのような施策をやったらいいのか、まずはチームでアイデアを出し合いました。
話し合いの中で、Instagramのキャンペーンをやったらいいのではという話になり、私が企画を担当することになりました。
まず最初に上司にプレゼンした企画内容はこちらです。

ゴルフウェアはスカート派?パンツ派?
いいね&スカートかパンツコーデを投稿してくれたら、抽選で3名に1万円相当ギフト券をお渡し!

今思い返すと恥ずかしい。
これを提案したときに上司に言われたことをザッと書きます。

  • 自分がこのキャンペーン、面白いと思っているのか

  • 何のInstagramのキャンペーンを参考にしたのか

  • Instagramでリーチできるのは基本フォロワーなので、フォロワー外(新規ユーザー)に知ってもらうにはどうすればいいのか

  • ユーザーの何の悩みを解決したいのか?ユーザーに喜んでもらえるのか

  • このキャンペーンによって、どのような利益を生み出すべきか。生み出すつもりか

  • 社内ゴルファーに意見は聞いたのか

思い出せる限り書きましたが、このようなことをガン詰めされました。
正直泣きそうになりました笑
それを察してくださったのか、私が企画を初めてするということもあり、企画をする上で3つアドバイスをいただきました。

  • お客様と会社の理想をまずは考えよう

  • 理想を叶えるための企画を考えるには、アイデアを出すための引き出しがたくさんあればあるほど良い。引き出しは知識。自分の興味あるなし関わらず知識を蓄えよう

  • 世の中の企画を模範して少しリメイクするくらいで良い。完全にゼロから考えるのは難しく、かつユーザーが受け入れてくれるか保証がないため、成功率が下がる

本当は、上記について深く解説、企画の設計の仕方やアイデアの引き出しを増やすための工夫、などもお伝えしたいのですが、長くなりそうなので、今回は、私がはじめての企画を通して学んだ企画で大切な3つのことをお伝えできればと思っています。

企画をすることが目的になってはいけない

企画をする中で陥りがちなのが、企画をすることが目的になることです。
理由としては、焦るからです。キャンペーンは当然開催日があります。それまでに企画して実行しなければなりません。ただ、なかなか企画が浮かばないと焦り出して本来の目的を見失ってしまうことが多々あります。

そうなると、軸がブレブレのよく分からない企画となってしまい、長々と上司にプレゼンした後に絶対言われることとしては、

「つまりどういうこと?」

…この後は言葉が詰まってしまい、答えようと頑張って言葉を探すのですが、結局何を言っているのか分からない状態になるのです。

「企画をしないと」ではなく「目的を達成するために企画をしないと」という思考を常に持つ必要があります。
ちなみに、この時目的もブレブレだと最悪な状態になってしまいます笑
そのため、企画をするためにはまずは目的を明確化して、周りの人とも共通認識が取れてから企画をする必要があります。

目的を見失わずに企画をしましょう。(自分もまだ見失うことがありますが…)

誰の悩みを解決し、その人をどういった姿にさせたいのか

企画には当然参加してくださる方がいます。
その方の何を解決したいのか、もしくは喜ばせたいのか、この企画を通してどういった姿になっていることが参加者にとって理想なのか、ゴールを考えることが大切です。
「誰かが楽しんでくれるだろう」という企画は、人の感情を動かすことができず失敗に終わります。ターゲットも明確でないため、振り返りもしづらいです。

まずは、参加してくださる方のターゲットを決め、ターゲットの現状を知り課題を見つけます。次に課題を解消したら、どのような姿になるのかを想像し、それを理想(ゴール)とします。その後、課題を解決させるためには、どういった企画が最適なのかアイデアを出し、肉付けして形にしていきます。

ここで重要なのは、ターゲットの現状を知ることです。現状を把握しないと、課題も見つからないからです。現状を知って課題がない、もしくはその課題を解決するのは自分たちの役目ではない、ことを見つけたら早い段階で軌道修正もできます。

次に重要なのは肉付けの段階です。目的・課題・ゴールの軸さえブレて無ければ、あとはユーザーが全力で楽しんでくれる、自分も考えていて楽しい・実行していてワクワクする企画を考えればいいのです。
自分も楽しいと思わない企画は誰も楽しいと思えません。

ちょっと話はズレますが、デザインも同じで、自分が楽しいと思ってデザインしないとデザインもつまらないものしか出来ないと思っています。
楽しいと思えるから設計や表現を納得いくまで考えて、最後までこだわってデザインができるのです。

企画もデザインも、ユーザーと自分が楽しめることが大切です。

自分の企画は面白いと胸を張って自信が持てる状態でプレゼンに挑め

これは本当に大切です。何回も私はこの壁にぶつかりました。
プレゼンのあと、絶対最初に上司から「それって面白いと思っている?」と聞かれます。
聞かれると分かっていて、「私は面白いと思っています」と言葉にはしますが、その言葉を発しているときの表情で、自信を持って面白いと言えていないことは察しられます。
上司も意地悪をしたくて、この言葉を言っているわけではありません。
先ほども述べたように、企画者が面白いと思っていないと、参加しても面白くない企画になってしまうため、それを避けるために聞いているのです。

不安要素を残しながら挑んでいた自分が悪いのですが、この言葉の壁を破るのに5回以上のプレゼンをしました笑

「次で絶対決める!」と決意したプレゼンの前日は、どこを突かれても筋の通った説明ができるように、聞かれそうな質問を事前に洗い出して、返答を考えておきました。基本私はぶっつけ本番に弱いので、入念に準備をするタイプです。

最終プレゼンの際、いつもの「それって面白いと思ってる?」に対して、「面白いと思ってます!」と胸を張って言いました。
このとき、「私は」という主語がなくなっているのに、お気づきでしょうか?
最初の方は「私は面白いと思っています」と言っていました。それはお客さんが面白いと思ってくれるか自信がなかったからです。ただ、プレゼンを重ね、お客さんの現状と課題の解像度が上がっていく中で、「私もお客さんも絶対面白いと思ってもらえる!」と自信がついたのです。
それによって、最終プレゼンでは「面白いと思ってます!」と自信に満ち溢れた表情でいうことができました。上司もその顔を見て「よし!OK!」と言ってくださり、ようやく企画を実行することができたのです。

長くなってしまいましたが、企画をする上で大切な3つはこちらになります。

・企画をすることが目的になってはいけない
・誰の悩みを解決し、その人をどういった姿にさせたいのか
・自分の企画は面白いと胸を張って自信が持てる状態でプレゼンに挑め

本当はもっともっとあるのですが、長くなりそうだったので3つに絞りました。もし企画について知りたい方が多いようでしたら、より具体的に企画の記事を書こうと思います。

デザイナーという立場で企画をさせていただけたことは光栄でした。
この企画を機に、今もたくさん企画に携わっています。
企画はお客さんの反応が直接分かるので、モチベーションにもつながります。反応が悪いと凹みますが笑

ぜひ皆さんも楽しんで企画をしてください。
それでは、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
ペーペーデザイナーのカナでした。

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