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バスケで上手く動けない方に見てほしいセオリー

こんばんわ。

本日、バスケに参加した際に中学2年生の子が一緒にゲームに出ていました。

大人に混じっているのでやや控えめ気味でした。
また、自分のチームではない事や、試合経験も大人とでは全く違うのでどうやって動いたら良いのか難しそうにしていて、結果的に足が止まりがちな様でした。

ボールを貰うために走り回ったり逆サイドに切れる等積極的にスペースを作ったり、中が開いた瞬間の飛び込むべきタイミングに気づかず飛び込む事が出来ないままボールマンを凝視し、自分のところにボールが来た時には攻めようといったスタイルの印象でした。

声をかけてあげるとハッとなって空いたスペースへ走るのですが、スペーシングを考えての動きなのか、言われたから飛び込んでみただけなのかはわかりません。

いわゆる、オフボール(ボールを持っていない時)の動きをあまり教わっていない様でした。

どういう風に動いたら有利なオフェンスになるのか、常に考えて感じながら攻める必要があるのです。
ですが部活等で決められたチーム練習をただこなすだけではこういった勘は養われません。

というのも、スタメンだけでも5人いるわけで、それぞれポジションが違うので役割や動き方や狙いも変わってきます。
部活等でチーム練習の前にこう言った動き方についてしっかりと生徒に理解させる説明を行う監督や顧問の先生やコーチは正直少なく、その場合でも5パターン説明をするのが単純に大変、とりあえず動いてみたらいいんじゃない。という思考になってしまうのです。

ですので部活動やクラブ活動においても座学の時間を取ることが練習の質を高めるために必要だとは感じています。

何においてもそうですが、しっかりと「何故」「どういう理由で」「どういった意味や狙いがあって」をしっかりと理解した上でプレー出来るようになりましょう。

前置きが長くなってしまって申し訳ありません。
一つ本当に簡単で当たり前の動き方ではあるのですが、細かいところまで理解が出来る様に解説していきます。

相手がマンツーマンディフェンスで、ポイントガードがボールを運び、スリーポイントライン手前トップ位置からスタートする、とても良くある状況です。


4はポイントガード 5がセンター 6がシューティングガード
7がスモールフォワード 8がパワーフォワードで説明します。
赤オフェンスで青ディフェンスです。

セット時

この状況、形は違えどとてもよくある状態だと思います。
大体の場合ここから展開していくのですがこの時点でもポイントがあります。
それは全員の位置取りです。
例えばこの時点で6と7がポイントガードに近すぎてしまうと6と7のディフェンスもついてきてしまうので、トップ付近がとても狭くなってしまいます。
8や5の選手がスクリーンを掛けてからの展開やハイポスト(フリースローライン付近)でパスを受けてそこから展開をする等の戦略が難しくなるため、今この段階ではしっかりそれぞれの間隔を空けておきましょう。
離れすぎるとパスが難しいのでは?と思うかもしれませんが、そもそもこの状態からそれぞれの場所で棒立ちでパスをもらおうとしては絶対にいけません。
カットや面取りなどボールをもらう技術をしっかりと使ってもらうので、今この位置で問題ないのです。

6番がカットしボールをもらいに来る

まず6番の選手がディフェンスに対してゴールに向かうフェイク等をしてしっかりカットをし、画像の45°位置まで行ってボールをもらいます。
この時6番のディフェンスがかなり遅れていたりしたら、6番の選手は迷わずゴールに向かってアタックしに行きましょう。おそらく8番の味方と8番のディフェンスと6番の子でプチ2対1の状況が出来、有利に攻めることができます。
通常ですと普通に6番ディフェンスがついてくると思うので、ボールを受け取ったら6番の子は一度ボールを取られないように保持して止まってください。
ここで重要になってくるのはパスを出した4番のポイントガードです。


パス後のポイントガード

6番にパスをした4番は、パスしたらすぐ、または4番のディフェンスに何かしらフェイクをかけてゴールに向かって真っすぐ飛び込みます。
この時4番ディフェンスがかなり出遅れていたら、6番から4番にパスをしてそのままシュートまたは8番や5番とにパスをする等でゴールを狙います。
大体はそんなにうまく行かないので4番のディフェンスがしっかりとついてきます。
4番はゴール付近まで行ったら左右のコーナーへ方向を変えて進んでください。
どちらに進むかはほかの味方の位置取りを確認して判断します。
例えば左コーナーへ進んだ場合は人が密集してしまうので7番のが少し下がってあげます。
右コーナーへ切れた場合はそのままコーナーへ待機で大丈夫だと思われます。

6番が1対1を開始する

4番が先ほどの様に動いたことで、スリーポイントライン内の真ん中スペースにかなりのスペースが生まれました。
出来れば8番と5番も少しゴールから離れることでさらにスペースが生まれます。
広大なスペースが出来たので6番が1対1を開始します。
試合中は厳密に言うと1対1というシチュエーションはほぼ起こりません。
磨いた技術で自分のディフェンスをかわしてもヘルプディフェンスが自分を止めに来るからです。
1対2または1対3の状況になるので攻める側の圧倒的不利となってしまいます。
ですのでチーム全体でこういった戦うスペースを作ってあげることで、シューティングガードやスモールフォワードのスコアラーが1対1を仕掛けやすくするのです。
6番ディフェンスが気づくのでは?と思うかもしれないですが、気づいて真ん中よりに守っていたら6番ディフェンスの右から抜いてしまうだけですし、右にいくフェイクをかけてから左へ行くことで空いた真ん中へ到達することができます。ここで1対1の駆け引きをするわけですね。

さてこの動き、ここで辞めてはいけません。何故だかわかりますか?
これだけ舞台を整えても勝負をしないといけない事には変わりがありません。6番の子が攻めたが勝てなかった、相手が対応してきた場合はどうしますか?そう、プランBを用意しないといけません。


プランB

さあ、たくさん動いて難しくみえますが、ここまで理解できたなら大丈夫です。ゆっくり解説していきます。

6番のディフェンスが固く、シュートまで行けなかった。または5番の選手がヘルプディフェンスに出てきてシュートを止められてしまう可能性が高い。5番はセンターですのでゴール回りでガードの6番にはすこし厳しい戦いになります。
4通りのプランを紹介します。

①まず単純に5番ディフェンスがヘルプに出たため、5番の味方がフリーになったので、パスを出してゴールしたを狙う。
5番ディフェンスがかなり6番に寄って止めにかかった場合はこれで決められると思われます。
ただ5番ディフェンスが上手く、パスを受けた5番味方をゴール下でディフェンスしてきた場合は5番味方の技術でシュートを決めきるか、パスを出した後コーナー付近まで走った6番へ再度パスをする等プランCへ繋がります。

②カットインした7番にパスをして7番がジャンプシュート
6番がドライブをしてトップ付近に人がいなくなってしまうので、7番や4番はトップ付近へ行かなくてはなりません。
なぜなら、シュートブロック等された場合、そのまま速攻を決められてしまう可能性がとても高く、失敗したときの備えとしていつでもディフェンスに戻れるようにしておく必要もあるためです。
というわけでトップに向かって位置取りを変えている7番が、6番の攻めの失敗に気づいた瞬間に方向を急転換し、ラインの中へ飛び込みます。または7番ディフェンスを少し押した状態から中にむけてIカットでも可です。
そこでパスをもらった瞬間ジャンプシュート。
この際必ず4番の選手はハーフコート付近まで下がってシュートが外れた際の速攻へ備えてください。

③コーナーの4番が6番が元居た位置まで行ってパスを返してもらい、スリーポイント
6番がゴールに向かったため、トップ付近に味方がいない状況です。
スペーシング的には宜しくないのでトップに向かいたいのですが、この際に4番は自分のスリーポイントを狙いましょう。
8番の味方にスクリーンになってもらい、トップまで走ります。8番は4番ディフェンスに対してスクリーンを掛けて邪魔してください。
トップ位置へたどり着く前の時点で4番は6番味方に「後ろ!!」等声をかけてあげましょう。
攻めに詰まった6番が真後ろにボールを返し、受けた4番がフリーで3ポイントを打つというパターンです。
8番はスクリーンを掛け終わったらリバウンドのため、ゴール下へ向かってリバウンドに備えて位置取りをしましょう。

④ ③でスクリーン後ゴールに向かった8番へパス
少し6番に技術が求められますがとても強力なパターンです。
③で4番のにフリーで3ポイントを打たせるため、4番ディフェンスが4番味方を追いかけるのを8番の選手が壁になって邪魔をした後、8番はゴールに向かいましょう。③では4番のスリーポイントが外れた際のリバウンドのためにゴールへ向かいましたが、このタイミングで8番自身がパスをもらってゴール下を決めるという裏をかいた作戦です。
または、相手チームに4番がスリーを打つ流れと完全に思わせたところで8番が急転換してゴールに飛び込み、それに6番が合わせたパスを出すことでイージーショットとなります。自身を囮に4番に3ポイントを打たせると思わせて逆に4番を囮にして自分が決めに行くという作戦ですね。
こちらはかなりIQの高いプレーですが狙う事が出来るととても強力です。
初めの段階で4番ポイントガード以外の味方がボールを運んできて、パスの得意な4番が今回の6番の様に1対1を仕掛けて、こういったプレーに展開していく事もできます。

⑤プランCまたはD以降…
攻めパターンではないのですが、オフェンスが失敗した事も必ず考慮して動かなければなりません。
スティールされた。ブロックされた、リバウンドを取られた場合、今度は相手が猛スピードで攻めてきます。
ですので、いつでもディフェンスに戻れるようにトップ付近に味方がいることも大切なのです。
皆が攻めようとゴールの方に集まってしまっては失敗際に相手に走られ、簡単に点を取られてしまいます。

以上がオフェンスのパターン、動き方の一例です。
ポジションの違う選手がこの攻め方をしても基本的には同じです。
自身がこの状況だったらと考えて読んでください。
今回比較的よく起こりうる攻めパターンを細かく解説していきました。
こうやって動くように教えられたからとにかくこのように動いている、という方も少なくないと思うのですが、こうやってひとつひとつ「何のため」「どういう狙いで」を考える事が出来るとプレーがとても洗練されたものになります。

大変長くなってしまいました。もし最後まで読んで頂けた方、まずお疲れ様でした。最後まで読んで頂いて大変嬉しいです。

もし何か質問や気になる点がございましたらお気軽にコメント頂けると幸いです。コメントでの返信や記事を作る等で回答させて頂ければと思います。

本日もありがとうございました。
皆様、または皆様のお子様がより良いバスケライフを謳歌出来るよう願います。

カネキ


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