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在宅勤務の家に帰るのが怖い

一人暮らしの家に帰るのが少し怖い。


在宅勤務が終わった瞬間に外行きの格好に着替えて電車に揺られ、喫茶店に入るのがこのところの日課だ。

矢も楯もたまらずといった調子で着替えて電車に飛び込むのだ。家にずっとこんな調子でいたら、発狂しそうだからである。

こんな調子っていうのは、以下のような有様のことだ。

勤めているがこのところ何もかもが待ちのフェーズで、特段やる事はなく、
重い腰をあげて勤務時間中に資格試験の勉強をしている。
しかしこれがまた辛く苦しい作業で、3時間も4時間も出来るようなものではない。
金をもらっているという事実がこの苦しさに拍車をかける。
「やらされているんだ」という強い感覚だ。
お分かりいただけるだろうか?

雇うなら仕事をくれ。頼む。
もしくは、金だけやるから好きにしていいと言ってくれ。

そんなことは言えない。言う相手もいない。
在宅勤務、仕事があるときはいいのだ。打ち込めばいいだけだ。

問題は、仕事がない時の在宅勤務である。

こんな調子じゃあ「誰かあ!」となるのも当たり前であろう?

***

もう少し待てば仕事が入ってくることは承知している。
資格試験の勉強が必要なことも承知している。
それでも耐え難いのである。ひとりで、孤独で、放っておかれていることが。

今日はもういっそ午後休にして美術館とか鎌倉とか行ってやろうか、と思った。
でもしなかった。休みがもったいないので。

歯を食いしばって今日は資格試験の参考書の演習解きなおしを全部終わらせた。

こういうところ、偉いと思う。


***

せっかく喫茶店に来たからnoteの更新か小説の執筆でもしようと思って今に至るわけだが、居る人居る人みなまともそうな顔をしていて驚いている。
ワタシったらさっきまで発狂しそうだなんて思っていたのに。

今月はずっと仕事がなくて(あってもすぐ終わっちまうのだ!)、毎日毎日尻に火が付いたように夕方から喫茶店にかけこんでいる。だから家計は赤字だ。会社に持ってほしい。

ここでだったら資格試験の勉強ももう少し捗りそうなもんである。

多忙が故にうつ病になり休職・復職を経てここまで来ているのだから、どう考えてもこの「お暇」は会社の合理的配慮なわけだが、ワタシにはちょっとその合理性のフレームは窮屈みたいなのである。管理職にも仕事をくれ仕事をくれと言っているが、いいところその場しのぎのパワーポイント資料を作るか、今後の案件の説明されて終わりである。


一人暮らしの家に帰るのが少し怖い。誰かワタシを必要としてくれ!

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