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ボイスエッセイ

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毎週水曜の夜 InstagramとClubhouseにて音声配信したエッセイです
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#10 時代を追うな

#10 時代を追うな

またテレビに飯尾さんが出ていた 遅咲きと言われる飯尾さんが 下積み時代に数人の大物からかけてもらったという言葉を紹介していた 「時代を追うな」と言ったのはタモリさんだった

ファッションや音楽などをはじめ 時代や人の嗜好には流行りがある

流行りの服がイマイチ似合わなかったり 流行りの曲にイマイチハマれなかったり 時代に必要とされるスキルを持ち合わせていないと感じた時 「生まれる時代間違えたな」っ

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#9 中国語学習 語学センターに通って丸2年の経過記録

#9 中国語学習 語学センターに通って丸2年の経過記録

大学の語学センターに通い始めてまる2年がたった

現在テキストは5冊目の前半を終えたところで 一応上級クラスということになっている

わたしの通う語学センターは年間4期開講され 1期あたりの学習時間は155時間 月曜から金曜 毎日3時間ずつでおよそ2ヶ月半 進度はレベルによっても違うがわたしのクラスのパターンを紹介したいと思う

1〜4冊目までは時代華語というテキストを使用した 時代華語は一冊で1

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#8 台北図書館①  逹賢圖書館

#8 台北図書館① 逹賢圖書館

図書館めぐりが趣味 なんて洒落てることを言ってみたい

本を読むことはもちろん好きだけど 本当は「本を読んでいる自分」の方がもっと好きだし 図書館に通うことよりも 本当は「図書館に足を運ぶ余裕を持つ自分」が好きなんだと思う 

実際に年間何十冊も読みます!というほど本を読み込んでいる訳ではないし 読むペースも速くはない 本を読む時間を確保できるほどの長い移動もないし 正直本を楽しむというのはそれだ

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#7 台北カフェ① 木柵路的「TAIGA」

#7 台北カフェ① 木柵路的「TAIGA」

初めて乗るバスはワクワクする たとえ目的地が初めてじゃないとしても ルートが違うだけで新鮮な気持ちになれる

この日はスッキリとした秋晴れ
少し歩けば軽く汗ばむほどだ

昼休みの学生たちの間をすり抜けるようにして歩き 普段は使わない学生寮前のバス停で待機する

5分ほどでバスが姿を現したので 本当にこの系統で合ってるよな?と念の為自問しつつも手を挙げた 台湾ではバスもタクシー同様 手を挙げて止めな

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#6 あの頃のわたしたちは 超平和バスターズだった

#6 あの頃のわたしたちは 超平和バスターズだった

その信号は1日にほんの数回だけ国道の流れを止めた

四方八方 いや十六方を山に囲まれた小さな集落に 平屋造りの小さな小学校があった その信号はそこに通う小学生のために設置されたものだ

その信号を渡ったら左に それがわたしの通学ルートだったが 帰りはいつも直進ルートを選んだ わざと遠回りした みんなと一緒に帰りたかったから

超平和バスターズと同じ構図が完成したのは小学校2年の時だ *ちなみに超平

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#5 初めての海外旅行〜パリ編〜

#5 初めての海外旅行〜パリ編〜

ベルギーからパリへは電車で移動した

ブリュッセル南駅からTHALYS(タリス)という高速列車で パリ北駅まではおよそ1時間半 真っ赤な車両の最高速度は300km である

パリでの観光は 現地ガイドとともに周遊する日と自由行動の日があった 

せっかく現地ガイドがついているのに 時差なのか初めてづくしのせいなのか少々疲れもあり バス内で披露される現地ガイドの話はほとんど右から左状態で 予備知識も

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#4 初めての海外旅行〜ブリュッセル編〜

#4 初めての海外旅行〜ブリュッセル編〜

初めて海外旅行をしたのは19歳のとき 通っていた専門学校の研修旅行だった

研修旅行といっても希望制で 一年次から就活をするほど忙しい専門学校なので 参加する人は極わずかだった 17人いるわたしのクラスから参加したのはわたしを含め3人だけ 隣の学科との合同旅行だった

旅を共にした2人のクラスメイトは既に海外旅行の経験があったので 何も分からないわたしは2人に任せっきりでほぼついていくだけの形にな

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#3 「何もしない」をしに行く

#3 「何もしない」をしに行く

最近 自粛の反動で物欲が増している

しばらくは着て出かけるような予定も立ちそうにないのに 数着もの服をネットで買っては実家に送り そろそろ母親にあきれられそうだ

少し前まで色々とどうでも良くなって あらゆる欲を失った状態だったから 今少しづつそれが自分の中にかえってくる感覚がある

例えば 書くということの「意欲」もそのうちのひとつだ この意欲が自分に前を向かせてくれることもあって 今はさほど

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#2 風が頬に触れた時 現実を思い出す

#2 風が頬に触れた時 現実を思い出す

「こんなところあったんだ」

それは少し前のこと 数ヶ月ぶりに「友人」に会う機会を得て娘と外出した土曜日

バスで数分揺られ向かったのは 國父紀念館だ

國父紀念館とは孫文を記念して建てられたもので 館内では様々な催しが開かれるほか 観光地としてガイドブックにも掲載されている 建物の南側には長方形の池があり 上から見るとiPhoneに見えることから 孫文専用iPhoneとも言われている 台北101

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#1 新米の季節に

#1 新米の季節に

炊飯器をやめておよそ一年がたった

昨年ついに念願叶って手に入れたstaubの両手鍋 最初は無水調理のためにと思っていたから 肉じゃがやカレーなんかで主に活躍してくれた

そしてある日お米も意外と簡単に炊けることを知って すぐに試した

これが当たりで 今まで炊飯器で納得できなかった炊き上がりを 一気に超えたのだ 炊きたてはもちろん冷めた後の状態にも大きく違いがあって 米の種類は同じなのにこうも違

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中秋のお月様

中秋のお月様

「お月様とお日様どっちが好き?一個しか選べないよ」

突然の質問に答えを迷っていると質問してきた本人が先に答える

「わたしはねぇ お月様が好き だって綺麗だから」

4歳の娘はお月様派だった

娘は優柔不断な両親を持ちながら 信じられないほどものごとに対して迷いがなく

時々そんな彼女の決断力に助けられることがある

娘からすれば 理由なんてないし 深く考える方がおかしいのだろうが かつて自分に

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