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【全国に掲載】PDCAサイクルにより運営の改善等を図るクラブ「一般社団法人元気ひまわりクラブ三郷」


こんにちは。

プロサッカーコーチのふみやです。

プロサッカーコーチの仕事以外に、総合型地域スポーツクラブでのアシスタントマネージャー業務・事務局・広報などの仕事をしています。

先日、僕の働く総合型地域スポーツクラブ「一般社団法人元気ひまわりクラブ三郷」が、日本スポーツ協会総合型地域スポーツクラブ公式メールマガジンからご依頼いただき、

僕が掲載記事を執筆しましたので、その内容を公開したいと思います!


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PDCAサイクルにより運営の改善等を図るクラブ

自立・自律したクラブへと至るためには、クラブ理念を踏まえ、将来的な到達点を明確にした目標を設定する必要があります。

そして、その達成に向けた具体的な取り組み計画を策定した上で、計画に基づく活動を着実に実行し、その内容および効果を定期的に検証することによって常に改善を図っていくといったPDCAサイクルによって取り進めることが重要です。
 そこで今回は、PDCAサイクルにより運営の改善等を図るクラブの取り組みを紹介します。

★「PDCA」とは、P(Plan「計画」)・D(Do「実行」)・C(Check「検証」)・A(Action「改善」)の頭文字から名付けられた効率的な業務遂行のサイクルを表した考え方のこと。
「総合型地域スポーツクラブ育成プラン2018」(平成30年4月1日:公益財団法人日本スポーツ協会)

クラブ概要

奈良県生駒郡三郷町の総合型地域スポーツクラブ「一般社団法人元気ひまわりクラブ三郷」は、会員数が290人で、子ども向け教室から大人・シニア向け教室まで24教室を開催しています。

事務局は行政の協力を得て、町内の文化センター事務局の一角を利用。事務局スタッフは3名です。

創設の経緯=保護者のニーズの変化からクラブ設立へ 


 奈良県から「各市町村に総合型地域スポーツクラブを設立すること」との号令の下、行政主導で設立準備委員会を設立し、地域のサッカーチームや野球チームの代表が集い、設立の準備を進めました。


 また、共働き家庭が増えるなど保護者のニーズの変化により、「少年団のチームに入らずに習い事としてスポーツをさせたい」「仕事のためチームへの手伝いができない」「子どもがレベルについていけない」などの意見も増えました。

こうした状況もあり、少年団のチーム以外でのスポーツ活動の場が必要と考え、総合型地域スポーツクラブの設立に至りました。


 また大人・シニア世代には、継続的に、一人でも初心者でも参加できるスポーツ活動の場をつくり、健康増進に努めていきたいと考えました。


活動内容=24教室を展開 サッカー教室とヨガ教室が人気


 現在、子ども教室(サッカー、テニス、ティーボールなど)、大人・シニア教室(ヨガ、太極拳、エアロビクス、ストレッチ、健康体操など)を24教室開催しており、子ども118名、大人64名、シニア108名が参加しております。


 子どもに人気があるのはサッカー教室で4教室を開催、大人・シニアで人気なのはヨガ教室で、現在5教室を開催しています。


 地域の皆様に、運動・スポーツを始めるキッカケをつくり、「いつでも・だれでも・いつまでも」スポーツを続けられる環境づくりに努めています。

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他クラブと情報交換できる連絡協議会の場が契機‐PDCA


当クラブでPDCAサイクルを行うきっかけとなったのは、数年前から行われるようになった近隣のクラブのクラブマネジャーが集まって情報交換を行う「たつたがわSC連絡協議会」の存在でした。

近隣のクラブの取り組みや、問題などをシェアし合うことで気づきを得られることが多くなりました。

たつたがわSC連絡協議会の会議があった後、当クラブのスタッフでミーティングを行い、他クラブの取組の中で当クラブでも生かせることがないか考えるようになりました。


 主に、新教室の計画時に内容・参加費・時間・経費・対象などについて事務局案を作成し、運営委員会に諮り、会議をした上で許可が下りれば実行に移し、随時改善点がないか検討しクラブ運営を図っています。


近隣クラブのIT活用を参考に導入した電子決済

P(Plan): 開局時間の変更→事務局スタッフ減
 IT活用→①利用者に影響を出さない、②事務局スタッフの業務効率化
D(Do): 電子決済サービスの導入



 最近の事務局内で課題となったのが、「スタッフの一人が産休に入ることが決まり、かといってスタッフを増やす財源はクラブにない状況で、どのように事務局を円滑に運営するか」ということでした。


 事務局と運営委員会で相談し、事務局スタッフが減っても対応できるように、事務局の開局時間を2時間短縮し、「9時~17時」を「9時~15時」に変更しました。これにより15時までに更新の手続き等に来られない会員様のために、対面以外でのお支払い方法として電子決済サービスのLINEPAYを導入することとなりました。


 この方法は、実際に事務局を置かずに会員とのやり取りを行っている近隣のクラブが、インターネットを通して体験や入会の申し込みを受けていることなどを参考にしました。


対面以外の電子決済を採用 事務局業務が簡素に

C(Check): ①活用数の伸び悩み→利用者からの声を受ける
A(Action): ①他の決済サービスを検討・導入 ②エアレジの導入



 まずはLINEPAYを導入したのですが、思ったよりも利用していただける会員様は多くなく、想像していたほど事務局の仕事を簡素化することにはつながりませんでした。


 会員様から「他の電子決済サービス(PayPay)はないの?」と聞かれることが多くなったので、その後PayPayも導入し、併せて振り込みでの支払い方法も可能とし、どちらも会員様から喜びの声をたくさんいただいております。

これにより対面以外での支払い利用は、LINEPAYだけを導入していた時の3~4倍になりました。


受付業務も見直し「エアレジ」を導入


 また、これを機に支払い方法だけでなく、受付業務自体も見直し、さらなる事務局の仕事効率アップのために「エアレジ※」を導入しました。


※エアレジとは 
タブレットレジは従来のレジスターとは違い、iPadなどのタブレットにアプリケーションとしてレジスター機能をダウンロードし、そのままレジにしてしまう形式のレジスターです。ポピュラーなタブレットレジの多くはPOSシステムが搭載されており、売り上げ管理などを自動で行うことができます。



エアレジの活用は、「売上管理のミスを防止」「対面対応時間短縮」「データの入力業務の簡略化」につながり、事務局の仕事の時短に成功しています。


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仕事効率改善→会員との関わり希薄化が心配


連絡手段でメール・LINEの活用も検討


 今後は、事務局の仕事効率アップと会員様にとってプラスとなるようなクラブ運営を目指していきたいと考えています。

具体的には、連絡手段としてメールやLINEも活用すること、支払方法に口座振替も導入することを検討しています。

これにより、教室が休みとなった場合や、災害等で緊急のお知らせがある場合に「会員様お一人お一人への電話連絡だと不在時の対応などで時間がかかってしまう」というマイナス面が解消されます。


コロナ対策に十分配慮しイベント復活を


 現在はコロナウイルスの影響もありイベントの実施ができていないので、今後状況が落ち着けば、地域の皆様が身体を動かすきっかけをつくれるような楽しいイベントを実施したいと考えています。

その際は、これまでの教室やイベント運営時に得た知識を加えて、コロナウイルス対策を十分に検討するとともに、運営委員会でも協議を重ね、より良いイベントとなるよう努めてまいります。


 あまりに仕事効率ばかりを求めるばかり「事務局と会員様の関りが無くなり、関係が希薄になっていくのではないか」という意見もあり、地域コミュニティとしての役割も担いながら、どのように仕事効率を上げられるかが課題となっております。

会員様の意見も聞きながら検証し、常に向上心を持ってクラブのさらなる改善を図りたいと思います。


(一般社団法人元気ひまわりクラブ三郷 事務局員・広報 狩野 文哉)

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クラブ プロフィール

設立年月日 :平成26年9月25日(平成31年4月1日法人登記)
所在地 :奈良県生駒郡三郷町勢野西1-2-2
運 営 :会員数290名(令和3年4月現在)、予算規模1,400万円(令和3年度)
特 徴:幼児からシニアまで幅広い年齢層の人たちを対象とし、「いつでも・だれでも・いつ
までも」気軽に参加できるクラブとして活動。運動が苦手な方や初心者の方でも
気軽にスポーツ・運動を始めるキッカケとなれるクラブを目指しています。
連絡先 :〒636-0812 奈良県生駒郡三郷町勢野西1-2-2
TEL 0745-73-2223  FAX 0745-73-2223

E-Mail :ghcsango35@yahoo.co.jp







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