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時代の変わり目を振り返る :ネットと私とTwitter

旧Twitter社公式ダウンロードページより

青い鳥のお通夜やお別れ会というか、時代が変わる節目の文章を目にしました。

私の悲しみは3つ有ります。

  1. 個人の実業家が購入しオーナーになり、変化が引き起こされたこと

  2. 何を言ってもいいことと、言論の自由自由の区別を理解しない人物が決定権を握ったこと

  3. 無課金ユーザーやサードパーティ(TwilogやTogetter、昔ならモバツイやふぁぼったーなど)がTwitterの文化を育てたのに「ただのり」と誤解されていること

Twitterの第一印象は、「画面を余白だらけにして、少ししか文字を書いてないけど、これは何?」という疑問でした。2006年秋か2007年3月頃の期間だと思います。2007年にはアカウント取得しました。今はもう無いけど、ガラケーでモバツイ使いながらオフ会に向かった思い出もあります。

時間を少し巻き戻します。
1998年からPCは使っていたけど、スタンドアローンでした。「パソコンあるのに何でネット使わないの?」と不思議がられたけど、ISDNとかテレホーダイを使う気持ちになれなかったし、まだ時代として手紙と電話で用事が済んでいたので。

私の地域にブロードバンドの定額プランが来たのが2000年のことでした。手続きを済ませて、開通したのが同年8月。

https://web.archive.org/web/20220128030627/http://www.catnet.ne.jp/masumi/welcome.html

☝️WEBアーカイブ

Yahoo!やGoogleを理解していない状態で、まずは須藤真澄さんの公式サイトへ通いました。好きなアーティストのページも見に行きました。じきに、テキストサイトと出会いました。

面白かった。
HTML/CSSを理解して、クールな日記サイトを持っている方は、それだけで一目置かれました。ホームページビルダーで作るものとは別次元のデザインや表現に衝撃を受けて、勉強してテキストエディタで更新するようになりました。ほぼ日にも通いました。エコバッグ覚えている方はいますか? まだ、持っています。

2chはなじめなくて、行かなかったです。アンダーグラウンドでもあるし、2ch用語や文体に慣れるのが苦手でした。

☝️このシリーズの初代です。

当時は携帯でサイトを見るのは難しいし、メールも文字数制限があったから、モバイル端末としては使いにくかったです。だから、本やGBAやMP3対応のCD-RWプレーヤーなどを通勤カバンに入れていました。

片道1.5時間の通勤電車で学んだ本もたくさんあります。『影響力の武器』とか。

GmailもNotionも無くて、同期が出来ないから、Hotmailで職場でログインして、自宅のパソコンで受信出来るプロバイダーのメールアドレスへ送信していました。Yahoo! ブリーフケースを覚えている方はいますか?

2003年頃、blogが日本に上陸。当時は、はてなダイアリーを使っていました。HTML/CSSでホームページをFFFTPで更新していたから、ブラウザで完結することも良かったし、はてな記法で脚注を設定出来る点も斬新でした。

はてな社は、はてなアンテナで存在を知りました。RSSリーダーが無かった時代だから、便利だなぁと使うようになりました。リンク集が、更新順にソートされるのは、新しかった。

仕事で必要だからMovable Typeをロリポップにインストールして使い方を覚えたりしました。そうこうしていると、ニフティがblogブームの老舗の一つであるSix Apartのブログ作成ツール「TypePad」をベースにココログをスタート。わくわくしました。まさかアメブロがあれほど受け入れられるとは思いませんでした。アメブロをもっとも活用しているのは辻希美さんだと思います。日本のブロガーの代表の1人は、芸能人なのですね。ブログの女王と呼ばれた眞鍋 かをりさんも、芸能人。

テキストサイトは、blogブームで世代交代したかもしれないけれど、文化面ではFacebookやビジネスパーソンが実務で使うようになり、「面白いかどうか」「レトリック」など、「何を言ったか」から「誰が言ったか」へ転換した時に、テキストサイトの時代が終わった気がします。

匿名性と即時性を踏まえて、書いてあることの真偽を読み解く世界から、有名な専門家が顕名でよく聞くと専門外のことを断言していたりする世界に切り替わりました。もちろん、信頼性の高い情報もあります。ネットにとどまらず、本も著者が誰なのかが、より重視されていますね。

この頃、はてなダイアリーで悲しい事故を目撃しました。メールで更新する機能で、他の人には見られたくない・知られたくない、その方の性的な関心が分かる写真をメールに添付したらしく、はてなハイクで助けを求めていました。おそらく、現在でも削除の仕方が書いてないので、メールでの更新は、家に帰ってパソコンでログインする必要があるのではないかと。はてなハイクに書かなければ、少なくとも私は知らなかったのに。

この問題は、例えばスマホに保存した写真を間違えてInstagramに上げるとか、Googleドライブの共有の権限や範囲を間違えるなど、今でも起こる問題ですよね。

2005年、はてなブックマークが始まりました。今は、かなりコメントが落ち着いたと思います。URLの共有と一言発言するならTwitterで済むから、移行した方もいるのでしょう。

2007年のiPhoneの登場を見ても、すぐにはピンと来ず、2008年のiPhone3Sも契約せず、iPod touchを愛用していました。私にとって、まともなモバイル端末はiPod touchだったのだなぁ。

「チャリで来た」が2008年ですね。こういうプリクラと言葉の合わせかたを、見つけるのも才能ですね。まだ、今ほどギスギスしていないと思います、ネットが。牧歌的だった。

カメラの性能に惹かれて、iPhone4Sと5は利用しました。2011年末。私の最初のiPhoneから12年経つのですね。iPadは2010年6月から、iPad2を使っています。多くのことに感動したけれど、例えばヘブライ語のキーボードを簡単に設定出来ることは、革命的でした。

もう、スマホで常時接続が当たり前の時代です。PHSを通話に使っていました。代々木公園の花見した時に、他の方は混雑で電波が繋がりにくいのですが、ウィルコム使っている私だけ普通に通信出来ました。通話プランに入っていないスマホは、私も繋がらない状態でした。

この頃は、すでにTwitterが普及しています。もう、モバツイを使わなくても、スマホで更新出来ます。誰でもTwitterが出来る状態になれば、「バカ発見機」という俗称も生まれます。

・ネットに接続している自覚が無い
・居間でTV見て悪口を言う感じに見える
・考えて発言せず、反射で書いている

はたから見ていると、私には上記のように見えます。スマホ以前の、2001年の時点で、「モニターの向こうに人がいることを理解しろ」「拳が届かないから言える」という指摘はあったから、ネットを利用することの負の面です。スマホは、GoogleやTwitterだけでなく、負の面もポータブルにしました。

パラダイムシフトを起こしたものは、それ以前のイノベーションを底上げする関係にありますね。

iPhoneは、Googleやインターネット自体をポータブルに。
Googleはインターネットの興味関心で繋がることを、より高い解像度に。
インターネットは、通信を安く・誰でも・双方向に。

「保育園落ちた日本死ね!!!」が、2016年末ですね。ネット発の声がニュースになることが、新しく感じました。言葉遣いはともかく、言っていることは筋が通っていると思う。


そして、2020年に、今のアカウントを作りました。

Twitterは何かがあったし、時代が終わりました。主観的には、「壊された」気持ちですけど。

だけど、人によってはMSNメッセンジャーがSkypeに吸収されて終わったことが残っているかもしれないし、mixiの方もいるでしょうし、ポケベルを持っていた方もいるだろうし、Myspaceが熱かった方もいるでしょう。

母校。甲子園。合唱部。武道。何か、10代の終わりに打ち込んだもの。
あるいは、『ALWAYS 三丁目の夕日』のような、懐かしさ。失われて帰れない故郷かもしれない。
世代もあるでしょう。『ちびまる子ちゃん』が懐かしいのは昭和50年代に小学生だった方かもしれない。40代の私の世代は「バイキルト」など、ドラクエの用語で話せば、共通の知識なので話が早いですが、30代はポケモンの方が通じやすいように思います。

父の書斎に英文のタイプライターがありました。機能美は感じますが、私は使っていないから懐かしさは抱きません。ワープロ専用機も使用しましたが、正直不便でしたし、Windows98が現代のOSと比較すると不安定ではあっても、多くのことをしてくれました。わくわくしたし、OSへの愛着ならWindows2000が忘れがたいです。Windows Meが残念だったので、OSを買い直してインストールしたから余計に。

こう考えてみると、「あの頃、真剣に関わった」「あの時、私のタスクを助けてくれた」という関係が、懐かしさのトリガーかもしれません。

オーナー交代によるTwitterの変化は、時代の変わり目と、楽しかった日々や居場所が失われたこと、とくに言葉の感度が高い人達にとって甲子園が無くなるような意味があるのでしょう。

「懐かしむ」のは、10年代経ってからかもしれません。私は23年前のテキストサイトのことを、懐かしく思い出すから。

かくして、Twitterの青い鳥は、ユーザーの心の中に居場所を移しました。


https://pixabay.com/ja/illustrations/%E5%A4%95%E6%97%A5-%E5%A4%95%E6%96%B9%E3%81%AE%E9%9B%B0%E5%9B%B2%E6%B0%97-%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B9-2383966/

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